はじめに
Microsoft 365 のサービスについて、ライセンスの価格や ライセンスが持っている機能の把握は、ネットで検索していても、イマイチ判りづらいです。
これを、簡単に把握して 比較できる方法をお伝えしたいと思います。
テナントを用意する
この比較を行うためには、テナントが必要です。
テナントの管理権限を所持している人は、そのテナントにサインインしていただくだけで OK です。
テナントを持っていない場合は、以下の記事を参考に まずは テナントを用意してください。
※テナントの作成・維持 は、無料です。
目的のライセンスを見つける
テナントが手配できたら、Microsoft 365 管理センター にサインインします。
(URL)
https://admin.microsoft.com
以下の手順で 参照したいライセンスを見つけてください。
- 左ペインのメニューから「マーケットプレース」-「すべての製品」を選択します。
- 下記の画面で、「赤枠」の検索窓を使ったり、「緑枠」のように カテゴリを選択することで、該当のライセンス名が 一覧表示されます。
- すると 下図のように 該当するライセンスが 8種類 表示されています。
しかし 実際には もっと存在しているので、「赤枠」の箇所をクリックして表示します。
すると、Microsoft 365 に関連する すべてのライセンスを スクロールして見る事ができます。
複数のライセンスを比較する
見つけたライセンスの機能を 比較することができます。
① 比較のチェックボックスに、チェックを入れる
② 「比較」ボタンを押す
比較することで、以下のような事が判ります。
Microsoft 365 E5 と E3 を比較すると、
Officeアプリ については、同等の機能を利用できます。
下図のように「スクリーンリーダー向けの製品詳細比較表を表示」もあります。
理解しておきたいこと
Microsoft 365 のライセンスには、各機能を包含するライセンスと、単一機能を示すライセンスが存在しています。
① Microsoft 365 E5 / E3 は、Officeサービス、セキュリティ などを全て包含するライセンス
② Office 365 E5 / E3 は、Officeサービス を包含するライセンス
③ EMS E5 / E3 は、セキュリティ を包含するライセンス
④ 単一の機能を意味するライセンス
単一のライセンス (④) を複数 組み合わせて使う事もできますが、より上位のライセンスは セット割のようなものが適用されているので、多くの機能を使う場合には 上位のライセンスの方が お得になる場合があります。
この比較機能を使って、使いたい機能を お得 に利用できるライセンスは どれになるのか? を検討していくことになります。
ライセンス比較の例
例1:M365 E5 、O365 E5 、EMS E5 の比較
下図のとおり、それぞれ の特長が判ります。
- Microsoft 365 E5 は、全機能を網羅したライセンス。
- Office 365 E5 は、生産性を高めるサービスを網羅したライセンス。
- EMS E5 は、セキュリティの機能を網羅したライセンス。
例2:EMS E3 、Microsoft Entra ID P1、Intune の比較
下図の通り、それぞれの特長が判ります。
- EMS E3 は、Microsoft Entra ID P1 に加えて、その他のセキュリティの機能を網羅したライセンス
- Microsoft Entra ID P1 は、Microsoft Entra ID P1 のみに特化したライセンス
- Intune は、Intune に特化したライセンス
画面上の Azure Active Directory Premium P1 は、Microsoft Entra ID P1 に改名されました。
例3:Microsoft Entra ID P1 と、P2 の比較
下図の通り、それぞれの特長があります。
- EMS E5 は、Microsoft Entra ID P1 と P2 のライセンスを網羅し 加えて、その他のセキュリティの機能を網羅したライセンス
- Microsoft Entra ID P2 は、Microsoft Entra ID P1 と P2 のライセンスを網羅
- Microsoft Entra ID P1 は、Microsoft Entra ID P1 のみに特化したライセンス
上記の表から、P1 だと Identity Protection と Privileged Identity Management、アクセスレビューの機能が使えない事が判ります。これらの機能を使いたい場合は、P2 のライセンスが必要なことが判ります。
画面上の Azure Active Directory Premium P1 は、Microsoft Entra ID P1 に改名されました。
テナントのユーザーに ライセンスを適用して試す方法
利用するライセンスを決定したら、続いて 実際に 試してみましょう。
以下のサイトで、ライセンスを購入して ユーザーに割り当てる手順を紹介しています。
(無料試用版の使い方も説明しています)
AVD に関するライセンスをまとめた記事
この記事で紹介した ライセンスの比較方法を使って、Azure Virtual Desktop を利用するために必要なライセンスを 私にて 分析した内容になっています。ぜひ 参照ください。
SB C&S 様による Microsoft 365 のライセンス説明サイト
上記のサイトは、とても わかりやすく纏められています。
私は、自分のライセンスに関する理解を 照らし合わせて確認する際に使わせていただいてます。
直接 販売されている会社様なので、そんな使い方しちゃって良いのかと思いますが、ライセンス苦手だなぁ・・・と思う方は こちらからライセンスを購入して アドバイスなどを受けるのも良いかと思います(宣伝もしたから、良いよね?)
※このサイトから Microsoft 365 を契約する場合は SB C&S様 経由となります。ご承知おきください。
MS公式の詳細な一覧(PDF)
上記のサイトへ行き、以下の場所の「赤・緑・青」の枠を開いてください。
- 赤 = Enterprise
- 緑 = Business
- 青 = Education
リンク先は、バージョンごとにファイル名が変わるっぽいので 直リンクは避けました。
まとめ
ここまでの操作方法が判ってしまえば、あとは簡単です。
比較機能を試行錯誤して確認していけば、いずれは M365 のライセンス有識者として 各方面にアドバイスできるような立場になれると思います。
その他の ライセンス比較記事
ちょうど、こちらの記事の著者の方が、比較機能を使って 2種類のライセンスの比較検討をされてますので、こんな感じで 皆様の目的に応じて比較いただくと良いと思います。