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Windows Autopilot リセット(ローカル)の手順

Last updated at Posted at 2024-02-09

はじめに

Windows Autopilot には、いくつかのシナリオがあります。
この記事では、そのなかから リセット(ローカル)のシナリオについて 公開情報のチュートリアルに沿って画面キャプチャ付きで、手順を紹介しています。

※上記のサイトより抜粋。下図の赤枠内の水色箇所のパターンのシナリオです。
image.png

管理者側の操作でリセットを行いたい場合は、以下の記事を参照してください。

本手順の位置づけ

私が Microsoft Entra 関係で記載している記事で共通で使っている表です。
私なりに、機能を分類して コンポーネント に分割しています。
このうち、本手順は、以下の 赤枠のエリアが対象となります。

image.png

分類 コンポーネント 備考
デバイスの手配 A-③
IT 部門
IT 部門が Autopilot で
展開済みのデバイスを再利用する
OSキッティング
(IT 部門・個人)
C-⑤
Autopilot
リセット
IT 部門 or 利用者 が手元で
Autopilot リセット操作を行うと
ユーザー領域がリセットされる
ユーザー管理 D-④
Microsoft Entra Join
デバイスの Join の状態は変わらない
ユーザー情報は削除される
デバイス管理 E-③
Intune 自動登録
デバイス登録の状態は変わらない

シナリオ:リセット(ローカル)について

リセット(ローカル)は、Autopilot で展開済みの Windows デバイス に対して、PC (利用者) 側から、リセット をかける事ができます。

デバイス が リセットされると、OS の初期化が行われて 以下の状態になります。

  • デバイス上の アプリケーション や ユーザーデータ が削除されます。
  • WiFi の設定は削除されないため、再展開時には 利用者が接続していた WiFi へ自動接続が行えます。
  • OOBE フェーズは SKIP されています。
  • Microsoft Entra Join と Intune への登録が行われた状態が維持されています。
  • デバイスは、テナントのユーザーでサインインすることしかできません。
  • デバイスが インターネットに接続できない状態だった場合は、ログオンをすることができません。

リセット(ローカル)についての公開情報は、以下の通りです。

1. 前提事項

Autopilot リセット の実施は、Windows 回復環境 (WinRE) が有効である必要があります。
以下、2通りの方法を紹介しますので、いずれかの方法で対応ください。
1-1. コマンドでの確認&有効化
1-2. Intune で WinRE の有効化

1-1. コマンドで WinRE を有効化(公開情報の解説)

私の方では、こちらの方法で、検証済みです。

リセット を実施するためには、デバイス側 で Windows RE の状態が "Enabled" になっている必要がありますが、私が検証した OS では、既定値が "Enabled" でした。

以下の画面キャプチャを参考に PowerShell(管理者)ウィンドウで操作してください。
① Windows RE の状態確認は、"reagentc.exe /info" コマンドで確認できます。
② もし "Disabled" だった場合は、"reagentc.exe /enable" コマンドで 有効化できます。
③ 再度、"reagentc.exe /info" コマンド を実行して "Enabled" になったことを確認します。

image.png

1-2. Intune 構成プロファイルを使って WinRE を有効化

以下の記事で判りやすく紹介されています(私の方では、現時点では未検証)

2. Intune 構成プロファイルで ユーザー操作による リセット の許可

  1. Intune 管理センター に グローバル管理者 でサインインします。
    https://intune.microsoft.com
     
  2. 左ペイン「デバイス」を選び、「構成プロファイル」を選択します。
    image.png
     
  3. 下図の通り、設定を選択して「デバイスの制限」を選び「作成」を押します。
    image.png
     
  4. 「基本」タブでは、ポリシーの名前(任意)を入力して「次へ」を押します。
    image.png
     
  5. 「構成設定」タブでは「全般」を開きます。
    image.png
     
  6. 「全般」の設定値のなかから「Autopilot リセット」を見つけて「許可」を選択し「次へ」を押します。
    image.png
     
  7. 「割り当て」タブでは、リセット(ローカル)を許可するグループ を指定して「次へ」を押します。
    ここでは、「すべてのデバイスを追加」を選択して検証を実施しました。
    image.png
     
  8. 「適用性ルール」タブでは、何も修正せずに、「次へ」を押します。
    ※「割り当て」タブで選択された ユーザー/デバイス のうち、適用する条件や 除外する条件 を指定できます。未設定の場合は、全台が適用されるため、検証時は未選択としました。
    image.png
     
  9. 「確認および作成」タブでは、設定値を最終確認して、「作成」を押します。
    image.png
     
  10. 以下の通知メッセージが表示されれば OK です。
    image.png
     
  11. 構成プロファイル が作成されると、以下のように 一覧に表示されます。
    image.png

3. ユーザー操作による Autopilot リセット の実施

  1. 利用者がリセットを行うには、画面ロック(CTRL+ALT+DEL)の状態にする必要があります。
     
  2. 画面ロックの状態で、[CTRL]+[Windows]+[R] を押します。

仮想マシンでテストをするときには、以下のように スクリーンキーボードを表示させて、[CTRL]+[Windows]+[R] を実施してみてください。
image.png

3.以下の画面が表示されるため、管理者アカウント で認証します。
image.png

4.認証が成功すると、以下のように リセット が実行されます。
image.png

上記の画面では、"Autopilot リセットで問題が発生しました。回復環境が見つかりませんでした。" というメッセージが出ていますが、問題なく「Autopilot リセット」は実施できます。
私は、記事のために画面キャプチャをとる目的で、クリーンインストールした 仮想マシン上で実施したため、WinRE 環境は構成していないためです。

4. Autopilot リセット 実施後の状態

冒頭でも説明しましたが、デバイス が リセットされると、以下の状態になります。

  • デバイス上の アプリケーション や ユーザーデータ が削除されます。
  • WiFi の設定は削除されないため、再展開時には 利用者が接続していた WiFi へ自動接続が行えます。
  • Autopilot による展開が済んだ状態になっています。
  • Microsoft Entra Join と Intune への登録が行われた状態が維持されています。
  • デバイスは、テナントのユーザーでサインインすることしかできません。
  • デバイスが インターネットに接続できない状態だった場合は、ログオンをすることができません。

そのため、インターネット に接続された状態で テナント の ユーザー で サインイン することで、PC の利用を再び開始することができます。

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