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Windows クライアント WiFi プロファイルの設定 - PEAP (MS-CHAPv2)

Last updated at Posted at 2024-01-02

はじめに

802.1x認証 - PEAP (MS-CHAPv2) の WiFi アクセスポイントに接続する際に必要な設定を Windows クライアント 側 で行う手順です。

サーバーや WiFi-AP 側 の設定については、以下の記事を参照してください。

それから、WiFi プロファイルの設定 を行う前に、ルート証明書 のインポートなどの作業も必要となります。本記事の手順を行う前に、以下の記事も参照してください。

クライアント側で行う手順とは別に、Intune を使って クラウドから設定を配布する方法もあります。以下の記事で説明していますので、こちらも参考にしてください。

WiFi プロファイル設定手順

  1. 「コントロールパネル」-「ネットワークとインターネット」-「ネットワークと共有センター」を開きます。
     
  2. 「ネットワークと共有センター」の画面で「新しい接続またはネットワークのセットアップ」を開きます。
    image.png
     
  3. 「ワイヤレスネットワークに手動で接続します」を選んで「次へ」を押します。
    image.png
     
  4. 以下の設定を入力して「次へ」を押します。
    ・ネットワーク名 = [SSID]
    ・セキュリティの種類 = "WPA2-エンタープライズ"
    ※WiFi AP 側 の構成によっては、WPA3-エンタープライズ などの候補になりますが、パーソナルではなく、エンタープライズ を選んでください。
    image.png
     
  5. 「接続の設定を変更します」を選びます。
    image.png
     
  6. 「セキュリテイ」タブを選び、「ネットワークの認証方法の選択」で、「Microsoft: 保護されたEAP (PEAP)」を選択して「設定」ボタンを押します。
    image.png
     
  7. 以下の画面で、①「信頼されたルート証明機関」では、NPS サーバー にインポートした サーバー証明書 と ペア になる ルート証明書 を選んで、②「セキュリティで保護されたパスワード (EAP-MS-CHAP v2)」を選択し、③「構成」を押す。
    image.png

③「構成」ボタンを押した後の画面について
OS にサインインするアカウントが オンプレミスドメインユーザー のみである場合は、「Windows のログオン名とパスワード(およびドメインがある場合はドメイン)を自動的に使う」 の機能が使えます。チェックを入れて「OK」を押してください。
image.png

このチェックを ON にすることで、OS にサインインした時のアカウントを WiFi 接続時の MS-CHAPv2 の認証にも使用されるため、認証のアクション無しで WiFi に接続されます。
公開情報では、以下で説明されています。
"UseWinLogonCredentials" の項目が この設定に該当しています)
https://learn.microsoft.com/ja-jp/windows/win32/nativewifi/single-sign-on-profile-sample

Credential Guard が有効な場合は、この機能が利用できないので、GPO で 無効化も実施します。
Windows 11 Enterprise 版では、既定で Credential Guard が 有効 になっています。
なお、Credential Guard を無効化することはセキュリティが低下する行為となるため、利便性とトレードオフになります。
(Credential Guard の無効化)
https://learn.microsoft.com/ja-jp/windows/security/identity-protection/credential-guard/configure?tabs=gpo#disable--credential-guard-with-group-policy
(Credential Guaed : Wi-Fi と VPN に関する考慮事項)
https://learn.microsoft.com/ja-jp/windows/security/identity-protection/credential-guard/considerations-known-issues#wi-fi-and-vpn-considerations

なお、この設定を ON にした場合は、オンプレミスドメイン の ドメインユーザー以外では WiFi に接続できなくなります。理由を調べてみたのですが OS にサインインした時の ユーザー名が そのまま NPS サーバーに引き継がれて認証されており、そこでエラーになると、認証窓が開かずに 1発でエラーになっていました。
そのため、この機能が使えるのは オンプレミスドメイン参加ユーザー または Hybrid Entra Join ユーザー のいずれかです。
WORKGROUP のローカルアカウントEntra Join の Entra ユーザー の場合は、"必ず" チェックオフ にしてください。

Entra ユーザーの場合は、以下のように AzureAD\user01 のような形になってしまい、"ドメインが無い" という扱いになって、エラーになってしまいます。
image.png
image.png
"チェックオフ" であれば、WiFi 接続時 に 認証窓 が開くので ユーザーID と パスワード を入力すれば認証できます。
image.png

8.④ の「OK」を押すと、以下の画面に戻るので、「詳細設定」ボタンを押す。
image.png

9.「認証モードを指定する」にチェックを入れて「ユーザー認証」を選択して「OK」を押す。
image.png

オンプレミスドメイン にサインインする環境でのおススメ
さらに、以下の設定を行う事で、OS への ドメインログオン の前に WiFi に接続してからサインインが行われるようにする事ができます。そうする事で OS がキャッシュログオン ではなく、ネットワーク経由で ドメイン認証されてから ログオン が行われる形になります。
image.png

さらに、「Windows のログオン名とパスワード(およびドメインがある場合はドメイン)を自動的に使う」 の設定との組み合わせで、動作に違いがあります。

「Windows のログオン名とパスワード(およびドメインがある場合はドメイン)を自動的に使う」が "オフ" の場合
ドメイン認証と、WiFi 認証の情報を同時に入力する必要があります。
image.png

「Windows のログオン名とパスワード(およびドメインがある場合はドメイン)を自動的に使う」が "オン" の場合
image.png

左下に "user01" と "他のユーザー" というアイコンが 2 個ずつ並んでいますが、丸い方 は WiFi に 接続せず にサインインします。四角い方(ピンク枠) の方が WiFi に 接続してから サインインします。

コマンドでの確認方法

netsh wlan show profile

保存されている WiFi プロファイル の 一覧 を取得します。
image.png

netsh wlan show profile name=[プロファイル名]

取得した一覧の中から、プロファイル名 を指定して、詳細な情報を表示できます。

PS C:\Windows\System32> netsh wlan show profile name=QiitaWiFi

インターフェイス Wi-Fi のプロファイル QiitaWiFi:
=======================================================================

適用先: すべてのユーザー プロファイル

プロファイル情報
-------------------
    バージョン             : 1
    種類                   : ワイヤレス LAN
    名前                   : QiitaWiFi
    コントロール オプション        :
        接続モード    : 自動接続
        ネットワーク ブロードキャスト : このネットワークがブロードキャスト配信している場合に限り接続
        AutoSwitch         : 他のネットワークに切り替えません
        MAC ランダム化  : 無効

接続の設定
---------------------
    SSID の数        : 1
    SSID 名             : "QiitaWiFi"
    ネットワークの種類           : インフラストラクチャ
    無線の種類          : [ 任意の無線の種類 ]
    ベンダー拡張          : 存在しません

セキュリティの設定
-----------------
    認証                : WPA2-エンタープライズ
    暗号                : CCMP
    認証                : WPA2-エンタープライズ
    暗号                : GCMP
    セキュリティ キー      : なし
    802.1X                   : 有効
    EAP の種類               : Microsoft: 保護された EAP (PEAP)
    802.1X 認証の資格情報    : ユーザーの資格情報
    資格情報の構成           : いいえ
    ユーザー情報のキャッシュ : はい

コスト設定
-------------
    コスト                   : 制限なし
    混雑                   : いいえ
    データ制限間近         : いいえ
    データ制限超過         : いいえ
    ローミング             : いいえ
    コスト ソース          : 既定

PS C:\Windows\System32>

netsh wlan delete profile name=[プロファイル名]

取得した一覧の中から、プロファイル名 を指定して、削除できます。
image.png

(参考)
WiFi プロファイルは、一度 WiFi-AP に接続されると そのまま PC 内に保存されて、以後 同じ SSID に接続する際に転用されます。
接続しなおす テスト等 を行う場合は、毎回 WiFi プロファイル を 削除して作り直す方が無難です。

  • netsh wlan show profile で、プロファイル を一覧表示
  • netsh wlan delete profile = [プロファイル名] で、プロファイル を削除

※ GUI でも 接続中の WiFi 名 を、右クリックして "削除" できます。

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