どうも。やぶです。
今年もHardeningに参加させていただきました。
応援してくださいました方々への感謝の気持ちを込めつつ、その体験記を書かせていただきます。
尚、去年の参加記事はこちらからご参照ください。
Hardeningはやっぱり楽しい!
Hardeningはやっぱり楽しいですよね。
写真のやぶは、我がチーム……、ではなく別チームに交じってジャンプしております。
何故、そんなことになったかはよく覚えていませんが、何はともあれ、チーム08の皆さん、ありがとうございました。
さて、
Hardeningは精神と時の部屋と喩えられるくらいとても過酷な競技です。
今回もその例に漏れず、濃密な攻撃と理不尽且つ濃厚なイベントによって脳みその汗と冷や汗を沢山掻きました。
そんな滅茶苦茶大変だったHardeningですが、その中でも写真のような素敵な思い出を沢山の方々から頂くことができました。
チームの成績は今ひとつだったという事実はあれど、それでも沢山の学びと共に楽しさを実感できたことは、とても幸せなことだと思います。
ですが、やはり今回もHardeningに参加したけど何も出来なかった……、とか、学びたくても何をすれば良いのか分からなかった、と言った感想を伺うことがあります。
もしくは、Hardeningの過酷さを噂で聞いて参加を躊躇ってしまったと言ったお話も耳にすることもあります。
そんな方々に届けられたらという期待も篭めて、ほろ苦さも多分に交じった実体験となりますが、やぶが実践した内容をHardeningを楽しむコツをご紹介させていただければと思います。
そのコツとは、一言でまとめると、HardeningDayに向けた準備です。
HardeningDayまでのDaysの過ごし方
HardeningDayに向けてどんな準備を何をやったのか。
至極簡単で、個人としての準備だけではなく、チームとしての準備をやっていました。
つまり、チームビルディングですが、前回までの反省と新しく学んだノウハウを以て、今回も取り組ませていただきました。
尚、今回は開始する前に、チームビルディングに対して自分の中で一つの目標を掲げていました。
それは、Hardeningに参加した意味と得た学びをリアルにどう繋げていくのか。その答えをチームメンバーに持ち帰っていただくことです。
とまぁ、初手から終わった後のことを考えつつ、チームビルディングと準備に取り組んでいた訳です。
オンラインでのチームビルディング
Hardeningにおけるチームビルディングの最大の障壁。
それは、オンラインで行わなければならないことです。
今回のHardeningDayは万国津梁館で行われたことから、チームメンバーとはリアルで会うことが叶ったものの、それまでの準備は前回同様オンラインで行わなければなりません。
何故ならば、チームメンバーは全国各地から応募してきた参加者が原則ランダムで振り分けられるからです。
やぶが所属したチーム05は、北は北海道から、やぶ自身も福井県からの参加です。
物理的な距離がある故に簡単に集合することはできず、DiscordやSlackや、Zoomなどを使ってオンラインコミュニケーションの上でチームビルディングを進める必要があります。
ですが、ここで問題になるのは、オンラインコミュニケーションの同期手段となるDiscordやZoom、Meetと言ったビデオ通話の仕組みです。
リアルでのやり取りとは違って、ビデオ通話越しのコミュニケーションは一方通行になりがちです。
また、時間当たりに流通できる情報量に限りがあり、どうしても非効率にもなります。
ビデオ通話が浸透して確かに便利にこそなりました。
ですが、その反面、まだまだリアルの会話を再現できているとは言えず、他の人が喋っている間は喋っちゃいけないと言った暗黙のルールが定着しているほどの不自由さが存在しています。
また、その不自由さを逆手に取って、オンラインミーティング中にこっそり内職する人がいたりしますが、チームビルディング中に内職をされると進捗させるのがさらに難しくなります。
そこで今回のチームビルディングではミーティングではなく、みんなでワークをすることに注力しました。
使ったツールはMiroです。
チームビルディングに使用したフレームは103枚。
基本、手を動かすワークを中心にチーム活動を行っています。
ちなみに、他のチームでも活躍していたNotionやGoogleスプレッドシートと言った情報を纏めるツールは、後半からしか使っていません。
何よりも共同作業の可視化を重んじたからです。
Miroならばリアルタイムで誰が何をやっているのかが分かりますし、フレームを横並びにすることで、今日やることや進行状況を共有することも簡単です。
また進め方も、
「今日は○○を決まっておきたい。だから、こういうワークをしてみませんか」
と言った切り口でファシリエートすることを意識し、チームメンバーで考える過程を大事にさせていただきました。
それぞれのゴール設定
ワークグループとは異なり、チームとして活動するにはゴール設定が必要不可欠です。
ですが、先にも書きました通り、チーム活動は参加者がランダムに振り分けられた状態から始まるのですから、いきなりチームのゴールを決めるのはとても難しいです。
また、ぶっちゃけてHardeningは「仕事」ではないこともネックになります。
プライベートの時間を削っての活動となり、ミーティングの頻度を挙げられないことから、ゴールに対する微調整も難しくなります。
だからこそ、まずは個々人ごとのゴール設定を目指すことにしました。
Hardeningでやりたいこと。
それをワークを通じて言語化し個人のゴールを持って頂くことで、チームの目標へと繋げていったのです。
チームMVV
チームメンバーの個人ゴールと重ねた結果、こんなチームMVVが生まれました。
最高の競技体験を得ることで、「これから」をもっと面白くしよう。
文面自体はやぶから提案したものですが、文脈にはチームメンバーの意思を強く入れています。
それが出来たのはMiroを使った共同作業があってこそです。
また、チームを良くするためにはどうすれば良いのか? と言うお題でワークをした結果、チームのグランドルールを作ることもできました。
こちらも時間が足りずやぶがまとめてしまいましたが、素案はチームメンバーで話し合った内容になります。
当たり前の言葉が並んでいるように思われるかもしれませんが、敢えて言語化することによってチーム活動時の振る舞いを変えるきっかけになるアイデアの数々だと思います。
こう言った取り決めは、誰かが一方的に押しつけるのではなく、皆で考えた内容を皆で合意することが重要だと考えています。
どれだけ素晴らしく効果の高いルールが出来たとしても、それを一方的に提示してしまえば、途端にそのルールは誰かしらの重しになるからです。
だからこそ、MVVもグランドルールもチームメンバーの気持ちを可能な限り取り入れさせて頂きました。
競技準備に向けたチーム分け
今回のチームは10名でした。
なかなかの大人数となりまして、HardeningDay前日にリアルで集合した時は本当に楽しかったです。
ですが、競技準備を進めるにあたっては、その人数の多さがネックになります。
いくら共同作業ができると言っても人数が多いとそれだけで進行の妨げになりますから。
そこで、テクニカルやビジネスと言ったテーマ毎に小チームを作り分割することにしました。
最大3人の小チームを構成することで集合が容易になり、それぞれの課題への取り組みや振り返りを短期間で繰り返すことができるようになったかと思います。
以下は、小チームにお渡しした課題の一覧です。
これらの課題を達成できるよう活動していただきました。
もちろん、競技環境で使われるであろうサービス環境の一式を用意し、ワークショップ形式で実際に手を動かしていただきながら進めていました。
この取り組みには皆さんハマって下さいまして、準備期間中の後半はほぼ毎日誰かしら集まってワークショップをされていたと思います。
いや、お前ら寝ろよ(やぶもです)
と言ったら、「行きがけの飛行機の中で寝る」と言ったワードが飛び交っていたことが良い思い出です。
……今となっては思いっきりフラグ(※注)になったなと思うわけですが。
※注 やぶが飛行機で移動中に連合制度の説明があった。
バックログ
小チームごとに進めて頂いた課題は、そのまま初動対応やインシデント発生時の暫定対応に繋がっていきます。
初動対応の例はパスワード変更やファイアウォールの設定、暫定対応はリストアですね。
また、課題から派生した別の課題を進める中で競技中すべきことに対するリファイメントが進み、バックログが積み上がっていきます。
バックログは小チーム間で連携し、最終的には初動対応だけでチームとしての優先順位を30位まで用意することができました。
HardeningDayが終わった後の振り返り
話は飛びまして、HardeningDayが終わった後のことに触れます。
AnalysisDayがなくとも、レトロスペクティブ、振り返りはとても大事です。
また、今回やぶが掲げていたテーマ、Hardeningに参加した意味と得た学びをリアルにどう繋げていくのか。
その答えをチームメンバーに持ち帰っていただくことですので、この振り返りには力を注ぎました。
そのため、HardneingDayの具体的な振り返りをする前に、まずはこんなワークを行っています。
用意したのは4項目の問いです。
- 何が助けになったのか? 前に進めたか?
- 何が足を引っ張ったか? もう諦めることは?
- もっとうまくやるためには? 何か違うことをやるなら?
- 次は何をするか?
これらの問いは、AnalysisDayの次の日はHardneingDayではなくチームメンバーの多くにとってWorkingDayになることから、Hardeningだけではなく明日からの業務をどうしていこうかと言った繋がりを意識しています。
こうやって、本当のリアル(業務)へ意識をリンクさせた上で、HardneingDayのタイムラインに沿った振り返りを行いました。
それがこちらです。
これらのボードを使いつつ、
何があったのか。何ができたのか。何が嬉しかったのか。何が悔しかったのか。何が嫌だったのか。何を学べたのか。
だから、これからどうしたいのか。
どうしたいからこそ、今から何をするのか。
と言った順番で振り返りを行うことで、Hardeningに参加した意味と得た学びをリアルに繋げるきっかけにしていただけたのではないかと思います。
尚、副次的な効果ではありますが、このワークを経たことで、SofteningDay向け資料は一時間もかけずに作ることができています。
反省も踏まえたふりかえり
今回取り入れたチームビルディングの手法、その一部をご紹介させていただきましたが、これらの試みはチームメンバーから好評をいただきました。
ですが、チームビルディングでできなかったことや反省すべきポイントはもちろんあります。
その点に触れていきたいのですが、できなかったことや反省すべきポイントの原因を考えてまず思い当たるのは、チームビルディングがスケジュールに収まりきらなかったことになります。
スケジュールに収まらなかった理由
延々とチームビルディングを成功したっぽく書きましたが、ぶっちゃけスケジュールのコントロールに失敗していました。
特に小チームに分けてからのワークショップに割り当てできた期間が少なく、HardeningDay当日は準備不足が目立っていたと思います。
何故、スケジュールが遅れてしまったのだろうと考えるのですが、さりとて初顔ばかりの中で進める序盤は進行が鈍りがちになりますので、遅れてしまうリスクはかなり大きかったのだと認識出来ていなかったことに反省しています。
だったら、打ち解けるために飲み会でもするか? と考えたこともありましたが、チームメンバーは大人しめで若い人たちが多かったこともあり、メンバー構成的に飲み会効果が効くのかと随分と悶々と悩んでいたなと思い返します。
そんな状況だったからこそ、用意していたスケジュールから大幅にズレることになってしまいました。
しかし、序盤はスケジュールの遅延以上にチームメンバー間のコミュニケーションに悩まされていたのも事実です。
突破口はチームメンバーから相談を受けたこと
とある会話の中で、チームメンバーの方々ともっと話をしてみたいという要望を頂く機会がありました。
それまで10人全員が集まったミーティングが主であったこともあり、ワーク中心とは言え、会話の主導権はやぶが握ってしまっていた状況でした。
そのため、メンバーの横の繋がりが希薄だったことから、他のメンバーと会話をしたいという要望に繋がったと考えています。
いや、別に勝手にやればいいじゃん、って言われそうですが、関係性の構築期間中にそれをやるのは人によっては敷居の高い話だと思います。
だからこそ、それを反省としチームミーティングの形式を改めまして、毎回ランダムなブレイクアウトを用意することにしました。
図は「沖縄でやりたいこと」をお題にしたブレイクアウトごとのワーク結果です。
ブレイクアウトは以下のルールで設定しました。
- 2~3人の組み合わせを数セット行い、必ずその場に居る全員と会話ができるようにする
- お題を渡して、ブレイクアウトを繰り返しながら、お題に対する答えを組み立ててもらう
- 最後に話し合ったことを共有する
こうすることで、ブレイクアウトの中でも会話を誘発できて不毛なお見合いになりませんし、チームメンバーと一緒に何かを達成するという体験も得て頂くこともできます。
この取り組みは決してスポットの効果ではなく、チームビルディングに絶対必要な心理的安全性という土壌を得る契機にもなったかと思います。
また、競技だけではなく海やご飯といった予定も立ったという成果も得られました。
こう言った取り組みを踏まえて準備を進めていった結果、スケジュールには悩まされつつも、HardeningDayまでにチームは成熟度を高めることができました。
短い期間ではありましたが、チームの状態は、機能期……、には一歩及ばずとも、統一期には到達できていたかと思います。
ですが、逆に言いますと、統一期の状態だったからこそ、HardeningDayの競技中に混乱期へと出戻りした出来事に遭遇することになってしまったのです。
競技中に起きた混乱期
起きたのはHardeningDayの午後です。
詳しくは割愛いたしますが、任されていた対応が自分ではできないことを口に出せず、その事実を隠蔽しようとしたメンバーがいました。
隠蔽。
強い単語を使いましたが、やぶとしては、その方に隠蔽させてしまったと感じているために、この単語を使わせていただきます。
では、何故、隠蔽が起きるのか。
それは、助けを求めることが憚れる何かがあったからこそ、その人はできない事実を隠してしまったからだと考えています。
つまり、それは、チームメンバー間にあったはずの心理的安全性が、午後の段階までに大幅に損なわれていたことを意味します。
しかし、別の言い方をすると、チームの強度が足りていなかったと言えるでしょう。
この出来事も含めて午後のチームの状態に、今でもかなり悔しく思っています。
やぶが上手くファシリエートできていたならば、このチームはもっと素晴らしく仕上がっていたはずと思っているが故に、本当に悔しく思います。
競技中にリーダーが必要とされたこと
ここまで書きませんでしたが、今回のチームビルディングでは、メンバーそれぞれが自律して動けることを裏目標として掲げていました。
しかし、チームの状態が混乱期(ややもすると形成期)へ出戻りしたことで、結果としてチームメンバーは自律した行動を選択することが難しい状況となり、混乱や状況を整理するためにもリーダーは多くの指示をしなければならない事態に陥ってしまっていました。
結果として、この事象が発生したことでやぶのリソースが枯渇し、それがチームとしてのボトムネックになったと考えています。
とは言え、初顔ばかりでプライベートを削って参加となる2ヶ月という短い準備期間で、メンバーが自律できることを望むのはあまりにも高望みだったのかもしれません。
しかし、Hardeningに参加して何かを得ようとしているという共通の目標を持った仲間同士ならば狙えるのではないか? と言う野心があったからこそチャレンジをしたいと思った次第です。
ですが、結果としては、まだまだチャレンジが不足していました。
それはもちろん、やぶの力量不足が招いた結果であると認識していますが、同時に、やぶのエゴが大きく出たからだとも考えています。
エゴが大きく出た
Hardeningに何故参加し続けるのか。何を成したいのか。その理由は?
と突き詰めると、やぶは自分のエゴが源流にあると自覚しています。
Hardeningに参加した意味と得た学びをリアルにどう繋げていくのか。その答えをチームメンバーに持ち帰っていただくと言う目的も、何も出来ず小さくなっていくような人をやぶ自身が見たくないから。そんな気持ちがあるからに過ぎません。
そう言ったエゴがチームビルディングにも出ていたと自覚しています。
エゴがある故に、初動対応や暫定対応、ビジネスのやり方とチームの指針などについて、こうするべきだとか、こうしたいと要望していましたが、これらの全てはチームが自発的に気付くべきで、やぶは彼らが気付けるように振る舞うことに徹するべきでした。
そう思うと、ニュートラルなファシリテートが必要だったなー、と考えるのですが、何かにつけてドライブしたがるやぶをニュートラルに持っていくのは、なかなか難しい話だなと我ながら思ってしまいます。
じゃあ、次回はどうするか?
反省すべきポイントをいくつか挙げましたが、それらを踏まえて次回に向けた改善を考えました。
助けて! の発声練習
チームMVVに掲げていた通り、チャレンジを歓迎するならば、チャレンジャーが安全に降りられるハシゴも用意するべきでした。
具体的には、何かあったらすぐ周りに「助けて!」と言える文化を築くことです。
チャレンジには本人の勇気と準備だけではなく、失敗時のリスクコントロールが求められます。
その手っ取り早い方法が、「助けて!」と周囲に助力を求められるよう練習をしておくことだと考えます。
但し、その練習には心理的安全性を考慮する必要はありません。
むしろ、助けて! と咄嗟に言えるようにするには普段の関係性は邪魔になります。
その人のことを知っているからこそ、助けを求めにくいことってありますよね。
ただでさえ忙しいのに仕事を増やすのは申し訳ない、とか。
ですが、チャレンジに失敗した場合、大小何かしらのリスクを招いてしまっていますから、関係性とか関係なく、緊急事態としてチームメンバーに助けを求めるべきです。
だからこそ、チームビルディングとは別に避難訓練が必要かと思います。
火が上がった時、咄嗟に「火事だ!」と叫べるかどうかで、生存確率は異なるはずですから。
バーチャル振り返り
HardeningDayの前に、HardeningDayの振り返りをする。
なんのこっちゃと言われそうですが、端的に言えば机上訓練の一種で、実際に競技を乗り切ったという体で、振り返りをします。
実際に別の機会でこの取り組みをしたことがありますが、リファイメントや話し合いとは違った効果が得られました。
それは、チームメンバーそれぞれが抱えている不安要素の炙り出しが出来たことです。
これが足りていないんじゃないだろうか。あれが出来ていないよな。
競技をやったつもりで考えると、そんな負の感情を露出させることができまして、チームメンバー内で実感と共に共有することができます。
また、実際にはまだ起きていない問題ですので、チーム課題として前向きに取り組むことも可能です。
つまり、チームのウイークポイントを事前に把握し可視化することで、打ち手を考えるきっかけになるのが、バーチャル振り返りです。
そうして対策後、またバーチャル振り返りをして、次の負の感情を炙り出す。
それを繰り返すことで、本番で新たな問題に直面したとしても、多少のことではビクつかない強度を持ったチームになるのではないでしょうか。
チームビルディングをちゃんとやってみて思ったこと
チームビルディングは大事です。
ですが、今回のH2022Dでは、Hardeningはチームだけでは太刀打ちできないことを学びました。
おいおい、これまで書いてきたことと違うじゃないかと突っ込まれそうですが、チームを強くするだけではHardeningやリアルで起きるインシデントの全てを解決できるとは到底思えないと改めて自覚したからです。
クネビンフレームワークで言うと、Hardeningでは複雑な領域と込み入った領域に部類されるイベントが起きます。
複雑な領域はチームで攻略できますが、込み入った領域はプロフェッショナルの手が必要となります。
つまり、Hardeningを「ちゃんと」攻略しようとするならば、チーム強度を高めるだけではなく、エンジニアなどの特化したスキルが求められます。
当たり前の話ではありますが、敢えて言語化したくなるくらい、今回のH2022Dでそれを強烈に思い知らされた次第です。
ですが、それは残念なことに、無いからと言ってすぐ手に入るものではなく、2ヶ月程度の準備期間ではとても用意できるものではありません。
言い方を変えますと、チームメンバー全員に何かしらのスキルが元々欠けていた場合、それは競技中に起きる込み入った領域に部類されるイベントへの明確なウイークポイントと成り得ます。
実は、そんなウイークポイントは最初から見えていたのですが、チームビルディングだけではやっぱり打ち手が足りなかったと言うのがホンネです。
但し、結局のところ、ないものねだりと言われてしまえばそこまでの話でもあります。
だからこそではあるのですが、H2022Dの振り返りを経て、やぶがそのウイークポイントを補えるようになれれば良いと今は考えています。
もちろん、2ヶ月程度では手に入りませんので、「次」に向けて、です。
……
…………
またもやエゴが出ました。
しかも、自分が何とかすれば良いなんて、とても酷いエゴですよね。
でも、誰かを頼るためには、自分も頼られる存在にならなければなりません。
そうなるために、引き出しの数を増やしつつ、適したタイミングで最善手を指せるよう、自分のエゴをコントロールする術を身につけようと思います。
彼らと共に得たかったものを「次」の機会で本当に得るために。
色々あったけどそれでも良かったこと
悔しさも残る結果とはなりましたが、Hardeningを通じてチームメンバーにはWell-Beingを得て頂けたかな、と思います。
だからこそ、チームメンバー各々で持ち帰った反省は、それぞれが今後の活動の中で解消していって下さると信じております。
また、この風景を眺めながら、初めて参加したH3DXで出会った戦友の言葉を思い出していました。
あの時、とても辛い思いをしたけれども、それでもHardenigで得た糧を胸にこれからも家族のために頑張ると言ってくれた彼のためにも、また、Hardeningと出会った人たちが「これから」に向けて躍進していただくきっかけを得て頂けるためにも、僕も頑張りたいと思います。
そのためには、参加者としての学びではなく、運営やマケプレの方々の姿勢からも貪欲に学ばせていただく所存です。
さて。
Hardeningは楽しい競技会です。
でも過酷で辛い競技界だとも言われることもあれば、参加した方から悩みをお聞かせいただくこともあります。
しかしそれらの多くは、チームメンバーと協働することによって解消できるかもしれません。
もちろん、それだけでは足りないことはありますが、さりとて、しっかりとチーム作りをすればHardeningは楽しく、より多くの学びを人生に与えてくれるものになると思います。
だからこそ、この楽しさを一人でも多くのかたに伝わればと願い、この記事を書かせていただきました。
おわりに
最後で恐縮ですが、御礼を書かせて頂きます。
EC-CUBEの皆さま
チームビルディングを含め様々なことを日々学ばせていただいております会社と会社の皆さまに改めて感謝申し上げます。
ありがとうございました。
やぶの力不足で6割くらいの結果になりましたが、これが今回の成果と自分のノビシロですと胸を張らせて頂ければと思います。
HardeningProjectの皆さま
記事の主旨とは異なったためテクニカルな内容を書くのは控えましたが、書かなかったことも含めて最大級の学びを今回も得られることができたと思います。
学ぶ姿勢と学ぶ方法に貪欲でありたいと考え、それらを試せてさらなる気づきを与えてください続けるHardeningのことをとても有り難く思っています。
今回もそんな学びだけではなく、素敵な機会と出会いをくださいましたことに感謝申し上げます。
ありがとうございました。