TP-linkの業務用無線APはソフトウェア型コントローラーが無償で提供されています。今回はUbuntu 22.04上にコントローラーを構築していきます。Ubuntu22に対応していると公式HPには記載されていますが、マニュアル通りにやっても上手くいかない部分があったので、今回記事にしておきます。
なお、中小規模向けにはハードウェア型コントローラー、大規模向けにソフトウェア型コントローラーという棲み分けらしく、本番環境利用では大人しくハードウェア型コントローラーまたはクラウド管理を利用した方がよいでしょう。
環境
今回は以下の環境で構築します。
- Ubuntu 22.04LTS (LXC on Proxmox VE8.1.4)
- Omada SDN Controller v.5.13.23
- TP-link EAP610 firm ver.1.4.3
サポートOSは以下のようですが、古いOSばかりなので、今から構築するのであればUbuntu22.04一択になりそうです。
Ubuntu 16.04, 18.04, 20.04, 22.04
CentOS 6, 7
Debian 8, 9, 10, 11
必要なもをインストール
omadaの動作には以下のコンポーネントが必要です。
- Java8
- MongoDB v4系
- jsvc
- curl
- OpenSSL 1.1.1
まずはJava8とその他の必要なパッケージをインスールします。gnugpはMongoDBのインストール時に必要です。
apt install openjdk-8-jre-headless curl jsvc gnugp
Java11でも動作するようですが、標準リポジトリにはるjsvcよりも新しいバージョンが必要らしいです。
OpenSSLをインスールしますが、バージョンが古くUbuntu22.04のリポジトリからは外されているよううで、直接ダウンロードしてきます。
以下から持ってきます。
http://archive.ubuntu.com/ubuntu/pool/main/o/openssl/
wget http://archive.ubuntu.com/ubuntu/pool/main/o/openssl/libssl1.1_1.1.1f-1ubuntu2.22_amd64.deb
dpkg -i libssl1.1_1.1.1f-1ubuntu2.22_amd64.deb
MongoDBのインストール
まずは公開鍵をインポートします。公式ドキュメントにあるapt-key
は非推奨になっています。
wget -qO - https://www.mongodb.org/static/pgp/server-4.4.asc | gpg --dearmor -o /etc/apt/trusted.gpg.d/mongodb-4.4.gpg
MongoDBのリポジトリを追加します。v4.4は22.04に非対応とのことで、20.04向けのを無理やり追加します。
echo "deb [ arch=amd64,arm64 ] https://repo.mongodb.org/apt/ubuntu focal/mongodb-org/4.4 multiverse" | sudo tee /etc/apt/sources.list.d/mongodb-org-4.4.list
インストール
apt update
apt install mongodb-org
Omada SDNインストール
ここからdebファイル版をダウンロードしインストールします。
wget https://static.tp-link.com/upload/software/2024/202402/20240227/Omada_SDN_Controller_v5.13.30.8_linux_x64.deb
dpkg -i Omada_SDN_Controller_v5.13.30.8_linux_x64.deb
インストールすると自動起動しますので、http://<ip>:8088/
にアクセスし、指示通りに初期設定を行います。
APの設定
管理画面Mnagemanet>ControllerのInform URIにコントローラーのIPアドレスを入力し、Saveするとコントローラーに登録されます。
参考文献
https://www.tp-link.com/jp/support/faq/3272/
https://blog.puvvadi.me/posts/omada-sdn-controller-ubuntu-22-04/