#TensorFlowのGPU版(tensorflow-gpu)を動かすために必要なこととは?
- Deep Learningを行う計算力(compute capability)のある比較的新しいGPU(nVidia社製)を搭載していること。
- GPUの適切なドライバがOSに入っていて、使用可能な状態になっていること
- tensorflow-gpuやGPUのドライバ(CUDA)、Deep Learning用のライブラリ(cuDNN)を入れる環境を作るため、Anacondaがインストールされていること。👈今ここ
- Pythonや必要なライブラリがバージョンの互換性を持っていること
#この記事ののゴール
AnacondaをインストールしてGPUを動かす土台となる仮想環境を作ること
#仮想環境とは?
例えば、通常ではPythonをインストールしたらpipコマンドでライブラリをインストールしてプログラムを動かす『環境』を構築していきます。ライブラリ間にはバージョンによって互換しないものがあったり、煩雑になったりするのでひとつの環境になんでもかんでも入れていくのは好ましくはないです。そこで用途ごとに仮想的な環境を作成してそこに必要なものだけインストールしていくというのが便利です。今回はtensorflow-gpuを動かすためという用途で仮想環境をひとつ作りましょう。
#Anacondaのインストール
archコマンドを実行すると、どのアーキテクチャ用のディストリビューションをインストールすれば分かります。この場合は×86_64と判明したので、正しく選択してシェルスクリプトをダウンロードする。
$ arch
x86_64
シェルスクリプトを実行してAnacondaをインストールしてください(記事がいっぱいあるのでここは割愛します)。
注意点⚠️:起動時にアナコンダのbase環境をactivateするように.bashrcを編集するかを問う項目もあるはずなので、やたらとEnterを押さないようにしてください(自動Activateには危険な部分もあるので考えてから)。
.bashrcを書き換えた場合:ターミナルを再起動したとき以下のようになっているはずです。
(base)$
.bashrcを書き換えなかった場合: 次のコマンドでbase環境をactivateします。
$ conda activate
(base)$
condaコマンドが使えるか確認してみましょう(-Vはcondaコマンドのバージョンを確認するオプション)。
(base)$ conda -V
conda 4.8.4
conda create -n (仮想環境の名前)でライブラリが何も入っていないまっさらな仮想環境を作成することができる(例ではibio_envという名前の仮想環境を作成しています)。
(base)$ conda create -n ibio_env
次のようにして仮想環境をactivateする。
(base)$ conda activate ibio_env
conda listコマンドで、ライブラリが何も入っていないことを確認できます。
(ibio_env)$ conda list
# packages in environment at /home/usr/anaconda3/envs/ibio_env:
#
# Name Version Build Channel
AnacondaにTensorFlowなどのライブラリをインストールする土台となるまっさらな仮想環境を建てることができました。
#Anacondaで仮想環境を作成できたら
次はtensorflow-gpuを始め、様々なライブラリを互換性に気をつけながらインストールしていきます。次の記事で解説していきます。
【4】UbuntuにAnacondaで構築するTensorFlow-GPU環境構築〜CUDA、cuDNNインストール編〜