※はじめに断っておきますが、勉強法としては あまり参考にならないです。
こんな適当な勉強でも合格する人がいるんだな、という1つのケースと思っていただけますと幸いです。
概要
応用情報とは
(Qiitaを読んでるような方ならご存知とは思いますが……。)
- ざっくり言うと、IT関係の国家資格です
- 位置付け的には、エンジニアが受ける国家資格の中で基本情報の次の関門といったところでしょうか
- 基本情報と同様、特定の技術分野に特化することなく幅広い知識が問われます
スケジュール・試験時間や形式
- 年2回 (4月と10月) 実施です
- 午前と午後に分かれています
- 午前はセンター試験や共通テストのような4択問題が80問(150分)
- 午後は記述試験で、11問の中から5問を選んで解く(150分)
- 「記述」と言いつつ、実際は選択問題や単語だけを答えるだけの問題がメイン
- 数少ない記述問題もせいぜい数十文字です。書く文の量は少なめ
出題分野
- 大まかに分けてテクノロジ系、マネジメント系、ストラテジ系
- 詳細はIPAが掲載しているシラバスを見ていただければ
- テクノロジ系はコンピュータサイエンス的な内容、マネジメント系はPM的な知識、ストラテジ系は経営戦略的な内容という認識です
筆者が受験した時のお話
筆者の属性
- 非情報系出身の理系博士。新卒入社2年目のエンジニア
- 入社前はプログラミング経験ほぼなし
- 基本情報は未受験
受験のきっかけ
- 非情報系の出身であったため、業務や社内勉強会などにて知識不足を感じる場面が多々ありました。自分なりに色々勉強していたのですが、どうしても特定の分野に偏ったスポット的な学習になりがちでした
- 情報系出身の学生が身につけているような幅広い知識を身につけるには、基本情報や応用情報のような資格を取るのが良さそうだとぼんやり考えつつも、他にやりたいことがありついつい後回しにしていました
- そんな折に、先輩社員から「応用情報受けてみたら?」と勧められたので、とりあえず受けてみることに
- その先輩から「(筆者)さんなら応用情報いけるやろ!」的なことを言われたため、基本情報をスキップして応用情報を受けることになりました
- 資格を得ることはそこまで重要ではなく、資格取得のために勉強することが大事という話もされました
(合格への)モチベ感
- 上述の経緯でしたので、かなりモチベは低かったです。勉強のきっかけにするのが主な動機で、「勉強のおまけで合格できたらいいな〜」くらいの感覚でした
- 私のいる会社では資格合格に対する報奨制度が特にないというのも低モチベの一因でした
- ※申請すれば受験費用は出してもらえるようでしたが、筆者は手続きをするのを忘れていました
- 誤解のないように言っておくと、合格することに特にこだわりが無かったというだけです。試験範囲の大部分が自分に不足していると感じる知識だったので、勉強モチベはある程度ありました
勉強スケジュールについて
- 受験することを決めたのは7月頭くらい
- 試験当日は10/13だったので、準備期間はおよそ3ヶ月くらい
当初の計画
- 7月: 参考書を1周
- 8月: 午前の過去問を1周
- 9月: 実践形式で試験の練習 (午前+午後)
- 10月: バッファ
実際のタイムコース
- 7月: 参考書を1周 (想定通り)
- 8月: 午前の過去問を1周……は全然できていなかった。以下、8月終了時点での進捗
- テクノロジ系: 16.5%
- マネジメント系: 8.0%
- ストラテジ系: 8.9%
- 9月: 間に合わないだろうと思いながらダラダラ過去問を解く。以下、9月終了時点での進捗
- テクノロジ系: 33.3%
- マネジメント系: 19.8%
- ストラテジ系: 8.9%
- 10月: 半ば諦め気味でダラダラ勉強。以下、前日時点での進捗
- テクノロジ系: 35.8%
- マネジメント系: 45.7%
- ストラテジ系: 34.1%
※午後の過去問を見て解いたのは当日の1日,2日前だった記憶がある(うろ覚え)
大幅に計画が遅れた原因
- 至極単純で、 ゲームにハマっていたためです。(愚か)
- 正直に言うと、楽しみにしていたゲームが勉強期間中に発売されることは以前から分かっていたのですが、その現実から目を逸らしていたら案の定……と言う感じでした
- 対策としては、「ゲームにハマってしまうことも考慮に入れて学習計画を立てる」、「固い意志でゲーム断ちをする」とかでしょうか。(後者は筆者には無理です)
勉強スタイル
参考書
- キタミ のものを使っていました。
- ですが、漫画風の図解は情報のノイズが多いように感じられて、筆者には合いませんでした。とはいえ別の参考書を買うのも癪だったのでとりあえず1周しました
- 最後の方はかなり速読というか読み飛ばしというかで、数時間で参考書全体の20~30%ほどを読んでいた気がします
過去問を解く
- 安定の過去問道場
- 有志の方が作成されている、非公式の試験対策サイトです
- どの分野の問題をどの程度解けているか把握するために、自分でスプレッドシートを作成しました
- 進捗度に応じて色分けをするなど工夫して、パッと見で全体の進捗が分かるようにしました
- しかし、スプレッドシートの作成や更新が手間だったりして、あまり効率は良くなかった気がします(そもそも勉強が間に合っていなかったし……)
- 上述の過去問道場には、条件付きで解いた問題を記録してくれる機能があったので、素直にそちらを使うべきでした
- そもそも1ヶ月で過去問を全部解こうというのに無理があったので、過去問が全部で何問あり1日何問解くべきか計算すべきでした(というか、軽く概算はしたもののあまりにも分量が多過ぎて現実逃避していたというのが実態)
当日の感覚
午前
- 直前は主に進めていたマネジメント系やストラテジ系はある程度できている感覚がありました
- 少しブランクが空きあまり復習できなかったので、テクノロジ系はあまり自信がありませんでした
- 時間が余ったので、試験終了1時間前に退室しました。4択問題80問で150分はかなり時間に余裕があると思います
午後
- 前日過去問を解いた時にアルゴリズムで盛大に間違えていたので、それがなければ何とかなるかな……?という感触でした
- 午前でテクノロジ系に苦手意識を感じていたにも関わらず、午後はテクノロジ系を中心に解いていました
- 前日に午後の問題をザッと見た感じ、午後のマネジメント・ストラテジ系は午前より難しいように見えたためです
- また、解いていて楽しく思えたのもテクノロジ系を選んだ一因です。(ふざけているわけではなく、楽しく感じられるものの方が集中して問題を解けそうだという思いもありました)
- 問題が選べるということもあり、午前よりは気が楽でした
- 1問20〜25分程度を目安に、解いている途中で(あ、無理だなこれ)と思ったら潔く別の問題を解くようにしていました
- 最後まで解いたのは5問ですが、途中まで手をつけたのはもう1問あったと記憶しています
- 午後も時間が余ったので、試験終了30分前に退室しました
結果の詳細
※合格のボーダーは6割です
- 午前: 6割前半
- ストラテジ系, マネジメント系は8割程度だったものの、テクノロジ系は6割を切っていました……
- 午後: 6割後半
- 選択分野:
- 問1 情報セキュリティ
- 問3 プログラミング
- 問4 システムアーキテクチャ
- 問5 ネットワーク
- 問8 情報システム開発
- 選択分野:
振り返り・雑感
- ストラテジ、マネジメント系が出来ていてテクノロジ系が悪いという大まかな傾向は感触通りでしたが、思ったよりテクノロジ系がズタボロでした
- 特にDB周りは全然復習できておらず、頭からすっかり抜け落ちていたのが痛かったです
- 一応合格はできたものの、テクノロジ系については別途復習が必要だと感じました
- あまり過去問を解けていなかった分野(DB, ネットワークなど)は、また別の形で勉強しようと思っています
- ネットワークについては、現在『Webを支える技術』を読み進めています(内容がどの程度オーバーラップしているか分からないですが)
- 十分に勉強できなかった分野はありましたが、勉強を始める前とは比べ物にならないほど知識はつけられたと思います。なので、当初の「勉強の動機づけ」という目的は果たすことができたと感じています。また、苦手分野もある程度わかってきたので、今後の学習の方針を立てる上でも今回の経験は役に立ちそうです
- 総じて、受験してみて良かったという感想です
余談
- 筆者はセキュリティ分野に興味があるので、応用情報の次は情報処理安全確保支援士(IPAのセキュリティ関係の資格)を受験しようと考えています
- ちなみに応用情報の試験が終わった後は、帰宅する前に本屋へ寄って情報処理安全確保支援士の参考書を購入していました(気が早い)
- 過去問道場にもその日の内にアクセスして、午前の問題を数問解いて雰囲気を掴んでいました
- 応用情報に合格していると、応用情報よりワンランク上の試験にて試験項目の一部が免除されるという制度があります。情報処理安全確保支援士でも午前科目が1つ免除されるそうなので、それを活用しようと思います