#重要なのはJessieからの変更点
公式ガイドに従えばまず間違いないのですが、日本語の参考・翻訳ページは古いものも多かったので、2017年7月時点での構築方法について。
LAMPとはLinux, Apache, MySQL, PHPの頭文字を取ったものです。
これらを用いてRaspberry Pi3にWordpressを構築しようというお話。
##Apache web serverのインストール
sudo apt-get install apache2 -y
オプションの-yは、確認事項に全て自動でイエスと答えることを意味します。
インストール完了後、アドレスにhttp://localhost/
またはRaspberry PiのIPアドレス(192.168.X.Xなど)を打ち込んでください。
IPアドレスはhostname -I
でも確認できます。
Apache2のデフォルトページが表示されれば、インストール完了です。
※なお、ドキュメントルート(フォルダ)は、Rasbian Jessieの場合は
/var/www/html/
となっているので注意。
(Rasbian Wheezyだと/var/www/
)
上記のApache2のデフォルトページは、Jessieの場合/var/www/html/index.html
を指しています。
以下、Jessieを前提に説明を進めます。
##PHPのインストール
つづいてPHP。
sudo apt-get install php5 libapache2-mod-php5 -y
まとめていきます。
sudo php -r "echo'Hello, world.';"
でメッセージが表示されれば完了です。phpファイルを作成してテストしても構いません。
##MySQLのインストール
sudo apt-get install mysql-server php5-mysql -y
インストール時にパスワードの設定を求められます。後程使うのでメモっておきましょう。
##Wordpressのインストール
cd /var/www/html/
ディレクトリを移動します。
sudo rm *
htmlディレクトリのファイルをすべて削除します。
sudo wget http://wordpress.org/latest.tar.gz
wgetコマンドで最新のソースをWordpressファイルをダウンロードします。
sudo tar xzf latest.tar.gz
ファイルを解凍し、
sudo mv wordpress/* .
作成されたwordpressディレクトリの全てのファイルを1つ上のディレクトリ(/var/www/html/)へ。
sudo rm -rf wordpress latest.tar.gz
wordpressディレクトリと圧縮ファイルを削除します。
最後に、権限を変更します。
sudo chown -R www-data: .
コロン(:)とピリオド(.)の間にスペースが1つあるのに注意です。
##MySQLの設定
mysql -uroot -p
MySQLにroot権限でログインします。
mysql> create database wordpress;
wordpress用のデータベースを作成します。
成功すれば下記のようなメッセージが表示されます。
Query OK, 1 row affected (0.00 sec)
MySQLを終了するにはCTRL+Dです。
##Wordpressの起動
先ほど調べたIPアドレスに再度アクセスします。
同一LAN内の機器からもアクセス可能なので、Raspberry Piを再度ディスプレイ接続しなくても大丈夫です。
Wordpressの初期設定画面が表示されれば完了です。
画面の指示に従って操作を進めてください。
途中、データベースとのリンクを設定しますが、先ほど作成したデータベースを選択し、ユーザーはroot、パスワードも設定したものを入力します。
インストールが完了します。
###これでもエラーが発生する場合
・Wordpressファイル群は正しいディレクトリに配置されているか(Jessieの場合、/var/www/
ディレクトリに置いてしまうとファイルが認識されず404エラーとなります。/var/www/html
です。)
・パーマリンクの設定
Apacheサーバーの設定によってはルート以下のファイルへのアクセスをはじいてしまう場合もあるようです。こちらの記事が参考になります。
WordPressのパーマリンクが表示されないときの解決法
###英語が読めることに越したことはない
今回はほぼ公式のマニュアルを和訳しただけですが、製品が作られたのも外国、使う人が多いのも外国となると必然的に情報は英語頼りになります。マニュアルの文章は平易なものも多いので、この機会に読んでみるのはいかがでしょうか。