はじめに

AIX 7.2 TL5 SP3 の ova イメージを PowerVC に登録したログです。

参考：イメージのエクスポートおよびインポート
　　：CLI を使用したイメージのエクスポートおよびインポート

環境

・PowerVC 2.0.2 (RHEL 8.4(ppc64le) on Power)

・HW: Power Systems S824 (8286-42A)
・Hardware Management Console(HMC) V10.1.1010
・Storage V7000

手順

1）AIX 7.2 TL5 SP3 の ova イメージを準備します。

この作業では、IBM Cloud Power Systems Virtual Server でのブート・イメージをエクスポートした ovaイメージを使用しています。

参考：PowerVS : 仮想マシン (VM) のキャプチャーおよびエクスポート

Power Systems Virtual Server ユーザー・インターフェースまたは CLI を使用して、AIX VM インスタンスまたは IBM i VM インスタンスをキャプチャーおよびエクスポートできます。 VM はボリューム・バックアップ・イメージとしてキャプチャーされます。イメージは、ストレージ・プロバイダー上の新しいボリュームに保管されます。

1. でダウンロードしたファイルを、オンプレ PowerVC サーバーのディレクトリに適宜配置します。

# ls -l
total 15429732
-rw-r--r--. 1 root root 8658033243 Nov 27 04:59 AIX7200-05-03.ova.gz

インポートに必要なStorage テンプレートの ID をPowerVC の GUI 上でStorages - Templates で確認し、控えます。

イメージのインポートを CLI で実行します。

「# powervc-image import -p "path_to_ova" -t "storage_template_id" 」コマンドで CLI からイメージ・インポートを実行します。

# time powervc-image import -p AIX7200-05-03.ova.gz -t fe306d09-d4c5-45b7-b96b-778a1a1f8d6d
[Set the OS_PASSWORD environment variable to avoid this prompt] Enter password for 'root':
Created temporary staging directory /var/opt/ibm/powervc/imgstaging/tmpo87qw4b2
Compressed archive detected.
Extracting package contents to temporary directory.
Parsing the OVF descriptor.
Parsing the .meta file descriptor.
Register temporary file-copy volume driver.
Registered temporary driver PVC-Lite-File_tmpo87qw4b2 servicing location /var/opt/ibm/powervc/imgstaging/tmpo87qw4b2
Begin processing image volume 'Image_AIX7200-05-03_volume_1'.
Create temporary copy-source volume for staging file 'Image_AIX7200-05-03_volume_1'....Done creating.
Migrate volume data for 'Image_AIX7200-05-03_volume_1' from 'File-system' to the target storage template 'V7000_1 ベース・テンプレート'.
The size to copy is 20.00 GiB.
Creating and attaching target volume.....

Copying Image_AIX7200-05-03_volume_1 [100%] Rate: 173.05 MiB-per-S, ETA: 0:00:00 [H:MM:SS]
Detaching volume and finalizing metadata...
Copy complete after waiting 0:02:02 [H:MM:SS]

GiBs remaining to copy for image: 0
Creating image resource 'AIX7200-05-03'.
/usr/bin/powervc-volume-image-import --name "AIX7200-05-03" --os-distro aix --endianness big --boot-set 1f7e4e84-fda8-449e-bb14-83b7560f7d5d
Created new image with ID 38be3f9b-8eaa-4095-b499-fc72ccdb1a6d.
De-register the temporary file driver 'PVC-Lite-File_tmpo87qw4b2'.
Cleaning up the temporary staging directory...
Time spent: 0:06:38 [H:MM:SS]
Successfully created new image 'AIX7200-05-03' with ID '38be3f9b-8eaa-4095-b499-fc72ccdb1a6d'.

real	6m52.513s
user	2m27.475s
sys	0m12.935s
# echo $?
0

-> 20GB のブート・イメージが登録されました。所要時間7分弱です。

GUIで対象の AIX イメージが登録されていることを確認します。

これで、PowerVC でデプロイ可能な AIX イメージを1つ作成することができました。

注意事項

ovaインポート、エクスポートを PowerVC で実行する際は、一時的な展開領域が必要になります。

・CLI を使用したイメージのエクスポートおよびインポート
https://www.ibm.com/docs/ja/powervc/2.0.2?topic=images-export-import-using-cli
(抜粋)

イメージが OVA パッケージにエクスポートされると、イメージ内のボリュームが PowerVC 管理サーバー上のファイル・システムデフォルト/var/opt/ibm/powervc/imgステージングにコピーされます。
したがって、ファイル・システム内のファイルにすべてのボリュームをコピーしてから、圧縮されていない OVA パッケージをボリュームから作成するには、十分なスペースが使用可能でなければなりません。
最後に作成された OVA は、 /var/opt/ibm/powervc/ova のデフォルト・ロケーションにコピーされます。

OVA パッケージを生成するには、約 5 K プラス 1 K の追加スペースが必要です。
例えば、サイズが 10 GiB、 15 GiB 、および 25 GiB の 3 つのボリュームのイメージをエクスポートする場合、エクスポートされた OVA が一時ステージング (ダウンロード) ディレクトリーと同じファイル・システム上にある場合は、エクスポートを実行するには 100.000016 GiB のフリー・スペースが必要です。
この数は、ボリュームのサイズの 2 倍に、記述子に対するオーバーヘッドの少量を加算したものです。

以上です。