何の記事?
cluster用に人型ではないアバターを自作した話の続編です。
今回は実際にアップロードする際に詰まったところと解消法について書きます。
前回の「ざっくり、こんな方法でも作れるよ」という解像度に引き続き、今回も「こんな方法で解決だきるよ」というレベルで書いていきます。
誰向け? どんな役にたつ?
- VRMアバターを作ったが、細かな調整でつまづいた人
- VRMアバターの微調整について気になる人
- アバターアップロード時に試しておいた方がいい項目が知りたい人
あらすじ
前回の記事では、作ったはいいが巨大すぎるアバターが誕生してしまったところで終わっていたので、その後、使えるアバターにするまでの微調整をした項目について書きます。
調整が必要だったこと
進撃のアバター

アップロードしてまぁ大変。巨大なアバターが自分のマイルームを埋め尽くしました。
VRoidアバターを並べて大きさ調整を行う
Unity上にVRoidなどで作った人型アバターを召喚し、どの程度小さくすべきかの目安を確認します。
アバターの大きさは下記項目の数値を変更すると変わります。XYZそれぞれいじれてしまうので、いずれも同じ値ずつ調整をしましょう。
ボーンのウェイト調整
★ポーン動画
巨人から人間サイズに戻れたと思ったら、今度は足を動かす度に顔が歪む化け物になっていました。

ウェイト調整はBlenderまでもどる
残念ながらUnityでウェイトを編集できる項目が見当たらなかったため、Blenderまで戻って、ウェイトの編集をやり直します。
Unityで諸々の設定を終えた後にBlenderまで戻るのは大変なので、Blenderのポーン確認モードでしっかり確認の上、Unityにアップロードした初期段階でclusterでの挙動を確認するのが手戻りが少なくて良いかと思います。
特に、人型でないアバターの場合は自動割り当てでは全く上手く行かなかったので、手動で設定することをお勧めします。
アバターの高さ調整
ロゴがふよふよ浮いているアバターにしたかったため、高さ調整のやり方を調べました。
アバターが床に食い込む場合などにもこの手法が使えます。
上にすると、天井を突き破ったり、誰からも見上げられるアバターができますが、clusterなどの人型がある程度想定されている場所では、人型からあまり逸脱した高さにすると不自由を感じることの方が多いです。
下過ぎても、1人称視点にした際に目のやり場に困ることが多いため、ある程度人型に合わせた大きさや高さで作るといいかと思います。
なので、イベントなどで集合写真を撮る場合などを想定して調整するとちょうどよく収まることが多いです。
1人称視点がアバターに埋まる場合
1人称視点に切り替えたら自分の肉体が邪魔!!
……あるあるです。ファーストポジションというものを調整しましょう。
ファーストポジションとは
1人称視点にした歳の、カメラの中心位置です。
そのため、この座標がアバター内部に埋まっていると、当然アバターが邪魔で1人称視点が使い物にならない……という事象が発生します。
推奨箇所は「両眼の中心。顔よりも前」……です。眉間より気持ち前だと操作しやすくていいかと思います。
素敵なアバターをBOOTHでダウンロードしたものの、1人称視点に違和感を感じる場合なども、改変可であればこの項目を変更して使うといいでしょう。
できたもの

手を振れて、写真撮影時に埋もれない高さのロゴアバターができました!
アバターアップロード時に確認しておくといいこと
- (人型の場合)スカートが捲れないかどうか
- (人型の場合)下着類が見えないかどうか
- 最も多い人型アバターと並んだ時に圧迫感を与えないかどうか
- 1人称視点の確認(アバター内部になっていないか+酔わないか)
- アイテムを持った時の位置
- 喋った時のリップシンク
- 表情一通り確認
- 手が触れるように、handに追従するパーツを作る
概ねアップロード後にアバターおかしくない……!?となるので、アップロードできたら終わりとせず、何回もバージョンを刻む気持ちでアップロードして確認して……を繰り返すといいかと思います。
今後調整したいが、ある程度許容できるところ
表情をつける
今回は表情をつけるのは諦めました。
実際作ったアバターとしては、表情までなくても顔があるので、また人型ではないので、特に違和感なく使うことができました。
表情を実際につけるとなると、笑ったときの目の細さや表情の変化によってのパーツを増やしたりなど細部の工夫が必要になってくるので、余裕があればつける位でも良いかと思います。
特にクラスターであれば、エモートを使って動きをつけるということができるので、表情までは特に必須ではありません。人型であれば笑ったときに笑顔がないとなると少し違和感があるかもしれませんが、それ以外の動物系のアバターであれば表情がついていないものも多いので、あまり気にせず使うことができるかと思います。
手の位置の調整
1人称視点やVRで入ると、人型と比べて手足の位置が違うと戸惑います。
ただ、clusterはスマホやデスクトップで入っているユーザも多いので、少しアイテムを持つ位置がおかしかったりしてもあまり問題はありません。
リップシンク
今回はリップシンクをつけるのは諦めました。
意外と、シンクまではついていなくても違和感なくコミュニケーションを取ることができています。
あとは、アバターによってはシンクまでついてると怖い……かもしれません。
奥が深いアバター作成ですが、ちょっとしたつまずきがあっても調べてみると同じようにつまずいている人が解決策を書いてくれていたりすることがよくあります。
なので、根気よく自分が作りたいものを目指して取り組んでみると楽しいです。