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2023アドカレ11: AI JIMOJIでこども向けフォントを作成した話

Last updated at Posted at 2023-12-10

こどもが読める歌詞カードをつくりました。
IMG_2888.jpeg

何の記事?

ぐらだけアドカレ2023の11日目の記事です。
イラストからひらがなの音を連想することで、幼児でも読みやすいフォントを自作しました。
この記事では作るのに使ったツールや、制作の上で工夫したところ、今後の検討などを書いています。

誰向け?

  • 自作フォントに興味がある人
  • AI JIMOJIの仕組みについて気になる人
  • 短時間・小プロセスでフォントを作成したい人
  • こどもが読めるもじを考えたい人

あらすじ

4歳娘が下記点で困っていました。

  • ひらがなを読みたいけど読めない
  • ひらがな覚え表で勉強するのは苦手
  • 知育アプリやドリルなどをやってみるもすぐ飽きる

そこで、「そもそも読もうとする文章や文字にヒントがあれば、自分の力で読めるようになって、読んだり覚えるのが楽しくなるのでは?」となり、自作フォントを作ってみることにしました。

具体的に何を使ったか

iPad Pro と Apple Pencil

今回、手書きからフォントを作成する為、iPadにApple Pencilで筆記しました。
iPad Pro は第2世代、Apple Pencilも第2世代のものを使っています。

AI JIMOJI

50音のひらがなを書くことで、あとはAIさんがフォントデータを作ってくれる便利なアプリです。
しかし、自分が書いた「濁音」「半濁音」以外のひらがながフォント化してくれます。
思い立ったらフォントを作ろう!……ができるアプリです。

Fontcase

iPadにフォントファイルをインストールするためのアプリです。
AI JIMOJIで作成したフォントはotfファイルになるため、このアプリを使ってiPadに読み込ませて使いました。

CLIP STUDIO

CLIP STUDIOこと、クリスタです。(以下、クリスタ)
いわゆるイラスト編集ソフトです。
他にも使い慣れたソフトがあり、インストールしたフォントを読み込めるものがあればそれで構いません。

ベータテスター(4歳娘)

テスターなのかクライアントなのか……というのはさておき、
実際に幼児が読めるのか、どんな反応をするのかなど、テストに付き合っていただきました。
テストのての字もわかってませんが、率直な反応をくれるテスターとして優秀な存在です。

何をやったか

1. AI JIMOJI で試作してみる

思いついたら即形にできるのがAI JIMOJIのよいところです。
iPadとApple Pencilを使って、AI JIMOJIで書いて作りました。
書き込む画面はこんな感じです。
image.png

2. メールで届いたフォントをFontcaseでiPadにインストールする

AI JIMOJIに書き終わってからフォント生成が完了し、フォントDLメールが届くまでは数分です。
「作りたい」から「できた」までがこの短時間でできてしまうのがすごい。
メールのURLから進むとフォントがDLできるので、DL後、FontcaseでiPadにインストールを行います。

Fontcaseでのインストール手順は下記サイトさんを参考にしました。

3. クリスタで読ませたい文章を作って印刷する

初期は「まま」「ぱぱ」「こどもの名前」……など、言葉としてなじみの深いものを印刷しました。

4. テスターに読んでもらう

クライアントの「読みたい」という要望がかなっているか、試作を渡して見てもらいます。

結果

発音特化のひらがなフォントが完成!
発音1文字ずつイラストを添えることで、ひらがな1文字1文字の発音を思い出して読める! がコンセプトです。
IMG_2889.png

IMG_2881.png

反応は?

読める……読めるぞ……! と、言わんばかりにめっちゃ読んでくれました。
1文字ずつ声にだして、「読める」「わかる」がすごく嬉しい模様。

数字や漢字、ちょっと読ませたいものがある時にこれで大きめにふりがなをふれば読める……ということですね。なんでも作るのはちょっと大変ですが。
でも、今まで口頭でしか伝えられなかった指示が、文字でも伝えられるようになり、さらに書き置きっぽく残せる……というのはいいと思います。めちゃくちゃコミュニケーションの選択肢が増えました。
4歳児という強烈なクライアントに対して「口頭発注」をなくす方向にシフトしていけるのはとても強いと思います。

今は「このひらがなで読めるようにして」と言ってきますが、そのうち覚えていけばそのまま読めるようになるでしょう。どれくらいでこのひらがなとはバイバイできるかも気になるところです。

今後の使い方やアレンジの検討

フォント生成ツールで1つのフォントにまとめる

AI JIMOJIの仕様上、「が」や「ぱ」などの濁音・半濁音は自動生成されるため、今回は別フォントとして作成しました。
しかし、フォントが2つにわかれているとどうしても使い辛さが出てしまうため、画像を取り込んでフォントにするツールなどを使ってひとまとめにするのも検討しています。

2文字の漢字当てはめ

「しゃ・しゅ・しょ」などの2文字のひらがなをどうするかが課題です。
今回は濁音・半濁音verを作った際にいくつか入れましたが、考えてみたら足りないんですね……。
フォント化するのに無理がある……という面があるかと思いますが、蛇という感じに「じゃ」を当てはめるなど、上手い方法がないか検討中です。

絵本がこのフォントで書かれていたら良さそう

フォロワーさんからいただいた意見です。なるほど絵本……!
4歳児はまだ保護者に読んでもらうのを楽しむところがありますが、自分で読めるようになるとまた違いそうですね。そのうち、「親に読んでもらいたい」ではなく「読みたい」にシフトしていくのか……。

フォントではなく別のツールに置き換える

例えば、webサイトを作って、そこで普通に打った文字がこういったフォントに変換される……などもアリかな?と考えています。
技術的にできなくはないはず……。そうすると、2文字やカタカナなどもうまい具合に処理できたり、その子に合わせてイラストを変えたり……などできるかもしれません。
同じような悩みを抱えている人に広く使ってもらえる方法がないか、もっと検討していきたいと思います。

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