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Serverless Laravel を振り返る※お金のお話もあるよ!

Last updated at Posted at 2021-01-27

※2022/01/04 運用後に ElastiCache -> DynamoDB にした部分を追記&修正

AWS Lambda x Laravel でサーバーレス構築 ⇒ 本番リリースまで実施しました。

ベストプラクティスではなかったり、情報を見落としていたりもあると思いますが、
後々の Serverless Laraveler のために『こんな感じでしたよ』というのを残しておきます。

あと費用感。とても大切。

想定される読者像

  • AWS 完全に理解した!って人。
  • Laravel で Serverless したい人。
  • Serverless は理解しているけど『実際の費用感どうなん?』と思っている人。

背景とお気持ち

  • 情報公開時にアクセス/トランザクションがスパイクするようなWEBサービスを作る
  • 小規模開発なので予算は可能な限り抑えたい
  • でも開発環境で本番環境と同等の検証ができるようにしたい
  • あと開発環境をわざわざ Start / Stop するようなものは作りたくない
  • 本番環境は可能な限り自動的にスケールしてほしい
  • 最近の Lambda は VPC でも早くて、PHP もいけて、Laravel も動くらしい
  • 僕は Laravel が好き

⇒これは AWS で Laravel Serverless するしかない! やろう!!!

アーキテクチャ

基本的には下記の AWS 公式の記事のようにしました。
サーバーレス LAMP スタック – Part 4: サーバーレス Laravel アプリの構築

異なる点や補足等は以下の通り。

  • Lambda は VPC 内で動かす。

  • API Gateway の手前には CloudFront を通していない

  • DB には Aurora Serverless を採用。
    また、開発環境のみ一定時間アクセスがないとDBを止めるように設定。

  • セッション管理で ElastiCache(Redis) を入れた。 ⇒ 運用後に DynamoDB に変更

  • SES からメールを送るために SMTP インターフェース用の VPC endpoint を引いている。

  • デプロイ作業や SSH トンネル用に、EC2 インスタンスがある。

ここ好き!ポイント

本番環境同等の検証ができる

それだけ。でも、とても嬉しい。

Aurora Serverless でDBがスケーリングする

  • 開発環境:使うのは検証用の週1ぐらい、使うときには本番環境同等の検証がしたい
  • 本番環境:ユーザースパイクに合わせてDB性能も勝手にスケールして欲しい

というところを叶えてくれるポイントになった Aurora Serverless

取り分け良いのが、一定時間アクセスがないと自動的に停止する機能で、
停止時には稼働料金が掛からなくなる。ありがてぇ。
※停止後にアクセスすると1分ぐらい起動に時間は掛かるが、自動的に起動する。
※もちろん、本番環境は停止させない設定にできる

Lambda がとにかく安い

Google Analytics でピーク時 DAU 1500 人の利用があったが、
それでも無料利用枠の範囲内に収まったので $ 0.00 / month になっている。

困ったこと

セッション管理が Cookie だと Cookie が無限増殖してクライアントがこける

決済用の外部サイトに飛んで戻ってを繰り返すと、
Cookie が無限増殖してクライアントがこける

ElastiCache(Redis) の単一ノードでセッション管理して対応。
$20.0 / month。苦い。
スケールしないし、単一障害点にもなってしまった。超苦い。
⇒2021年中にセッション管理を DynamoDB(オンデマンド)に切り替えて $0.09 程になりました。

Lambda が VPC 内にいるのでネットに出られない

セキュリティが担保されたり VPC 内 RDS や ElastiCache にアクセスできたりと恩恵はあるが、
AWS SES で Laravel の MAIL_DRIVER='ses' でメール送信できない、という悲しみ。
対応として、VPC endpoint から SMTP インターフェースでメール送信できるようにした。

$10.0 / month。苦い。

※NAT Gateway か NAT インスタンスで対応はできるらしい。
 が、NAT Gateway が $60.0/month になりそうだったり、そもそも管理対象を増やしたくなかったので見送り。

X-Ray が使えなかった

そもそも PHP だと使えないみたいだった。しょんぼり。

気にしていたけど杞憂だったこと

ElastiCache のサイジング

スケールせず単一障害点になってしまったので、メモリ容量を懸念。

Google Analytics でピーク時 DAU 1500 人ぐらい。
ビビって t3.small にしていたがメモリ使用率 1% にも満たなかったので t3.micro でも数千/数万は捌けそう。
※その際は NW 速度がボトルネックになるかも

⇒現在は DynamoDB(オンデマンド)になりました。

Aurora Serverless のサイジング

勝手にスケールするので、料金を懸念。

Google Analytics でピーク時 DAU 1500 人ぐらい。
MySQL の FOR UPDATE ロックが絡むような処理もそこそこあったが、
最後まで1番小さいサイズ( 1 ACU で t3.medium より安い)で稼働できていた。

費用感

だいたいのね。

これが見たかったんでしょう?

開発環境

Total: $60.0 $40.0 / month

  • ElastiCache(t3.micro) $20.0
  • RDS(Aurora Serverless) $15.0
  • EC2(t3.micro) $15.0
  • VPC endpoint $10.0

本番環境

Total: $120.0 $100.0 / month

  • RDS(Aurora Serverless) $70.0
  • ElastiCache(t3.micro) $20.0
  • EC2(t3.micro) $15.0
  • VPC endpoint $10.0
  • CloudFront $5.0

まとめない

以上。

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