立ち上がれVM，邪知暴虐のメンテナンスモードに立ち向かう-ESXi環境編-

VMが再起動しない

ある日のこと，ESXiをメンテナンスモードにしてシャットダウンしてみた．
「よし，メンテ完了！じゃあ作業再開だ！」と意気揚々とVMを操作するも，なぜかVMが動かない．

「あれ？このVM自動起動設定いれてたよね？」と思ったら，原因はESXiがまだメンテナンスモードのままだったこと．
まぁ，そりゃそうだよね，とモードを解除してリトライ．……が，それでもVMは立ち上がらない．

「え，なんで？再起動くらい普通にしてくれてもいいじゃん……」とちょっと困惑．
軽くググってみたけど，これといった解決策は見つからず．

ならば，自分で解決策を作るしかない！ということで，今回の冒険が始まりました．

解決作

自動起動設定されたVMだけを，再起動したかったのでESXiから再起動設定されたVMの識別できないかぁ？と思って調べたところ

#ESXiの再起動設定されたVM名置き場
hostsvc/autostartmanager/get_autostart

という場所に再起動されたVMのリストが格納されていた．
ここから，VMのIDが取得できることに気づいたので後は簡単
適当にpythonでメンテナンスモードを解除するプログラムと，自動起動設定されたVMを起動するプログラムを作って，ESXiの再起動時にメンテナンスモード→自動起動設定されたVMを起動するようにすれば，ESXi起動時にメンテナンスモードも解除されてVMが自動起動されました．

# メンテナンスモードを解除する関数
def exit_maintenance_mode(hostname, username, password):
    client = paramiko.SSHClient()
    client.set_missing_host_key_policy(paramiko.AutoAddPolicy())
    while True:
        try:
            client.connect(hostname, username=username, password=password)
            stdin, stdout, stderr = client.exec_command('vim-cmd hostsvc/maintenance_mode_exit')
            output = stdout.read().decode().strip()
            error = stderr.read().decode().strip()
            
            # メンテナンスモード解除の結果をチェック
            if "vim-cmd" not in output and not error:
                print(f"メンテナンスモードの解除に成功しました： {hostname}")
                break  # 成功したらループを抜ける
            
            print(f"Output: {output}")
            print(f"Error: {error}")
        except Exception as e:
            print(f"接続失敗（{hostname}）。再試行します。Error: {e}")
        finally:
            client.close()
            time.sleep(60)  # 再試行まで待機する

# 自動起動設定されたVMを起動する関数
def start_autostart_vms(hostname, username, password):
    client = paramiko.SSHClient()
    client.set_missing_host_key_policy(paramiko.AutoAddPolicy())
    try:
        client.connect(hostname, username=username, password=password)
        stdin, stdout, stderr = client.exec_command('vim-cmd hostsvc/autostartmanager/get_autostart')
        output = stdout.read().decode().strip()
        error = stderr.read().decode().strip()
        
        if error:
            print(f"Error: {error}")
            return
        
        auto_start_vms = []
        for line in output.split("\n"):
            if "vim.VirtualMachine:" in line:
                vm_id = line.split("'")[1].split(":")[1]
                auto_start_vms.append(vm_id)
        
        for vm_id in auto_start_vms:
            print(f"Starting VM: {vm_id}")
            client.exec_command(f'vim-cmd vmsvc/power.on {vm_id}')
        
    except Exception as e:
        print(f"Error: {e}")
    finally:
        client.close()

終わりに

実はこれ，もうちょっと課金してvCenter Serverを導入すれば解決していた問題だったかもしれない．
というわけでESXiとセットでvCenter Serverもいかがでしょうか？