PDF.js APIについて
PDF.js APIについて
PDF.jsは、Mozillaが開発したオープンソースのJavaScriptライブラリで、Webブラウザ上でPDF(Portable Document Format)ドキュメントを表示・操作するための強力なツールです。HTML5の<canvas>
要素を使ってPDFをレンダリングし、追加のプラグインなしでPDFを表示できます。
主な機能
- PDFのレンダリング:ブラウザ内でPDFを表示・読み取り可能
- 印刷・保存:PDFをそのまま印刷または保存できる
- プレゼンテーションモード:全画面表示によるスライド風のページ送り
- ナビゲーション:ページ移動やページ番号指定でのジャンプが可能
- 注釈:テキストや画像、描画の追加ができる
- ページの回転:PDFページの回転表示
- スクロール制御:水平・垂直のスクロールモードを選択可能
- ドキュメント情報の表示:PDFのプロパティ表示に対応
導入方法
- ソースからビルド:GitHubリポジトリからクローンし、Node.jsやGulpでビルド
- 事前ビルド版の利用:GitHubのリリースからPDF.jsをダウンロード
- CDNの利用:cdnjsやjsDelivrなどのCDN経由でライブラリを読み込み
使用例
PDF.jsでPDFを表示するには、以下のような手順でHTMLとJavaScriptを記述します:
- ライブラリを
<script>
タグで読み込む - 表示用の
<canvas>
要素を用意 -
pdfjsLib.getDocument()
と.render()
を使って描画
デモの紹介
PDF.jsの機能を体験できるオンラインデモが用意されています。完全な機能を試すことができるため、実装前に使用感を確認できます。
結論
PDF.jsは、WebベースでPDFを閲覧・操作したい場合に非常に有用なツールです。オープンソースでありながら豊富な機能を備え、クロスブラウザ対応も万全。デフォルトのビューアも提供されており、迅速な導入が可能です。
PDF.jsは以下のようなシーンで特に役立ちます:
- Webアプリ内でPDFを直接表示したいとき
- 独自UIを構築してPDF操作をカスタマイズしたいとき
- 追加プラグインなしで軽量にPDFを閲覧したいとき