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テスターの評価基準を作ろう!

Last updated at Posted at 2019-12-02

この記事について

  • 対象:評価者
  • 概要:テスター(テスト実行者/デバッガー)の評価基準について
  • 読了までにかかる時間:3分

基準策定の背景

背景その1:業務の多様化

テスターに求めるスキルは多様化しています。
聞くところによると昔はいわゆるモンキーテストがメインで
テスターはひたすらに時間をかけてテスト実行を行うことが主流だったそうです。

現代のテスト現場は昔に比べればおそらく洗練されており
テストケースなどを用いて計画的かつ効率的にテスト実行が進みます。

その業務の変化にともないテスターの業務も
テスト計画を立てたりテストケースを作ったりBTSと呼ばれるシステムにバグを登録したりと
テスト実行とその報告がメインだった昔よりもかなり多様化されています。

業務も多様化すれば評価基準も増えるのが自然の摂理で
煩雑化する基準を統一しようというのが一番の背景です。

背景その2:テスターの離脱防止

業務の多様化以外にも背景はあります。
現代は様々な仕事にあふれています。
加えて各自治体が定めている最低賃金の上昇にともない
どの仕事でも一定の収入を得ることが可能です。
(違ったらごめんなさい)

その結果としてテスターはテスト以外の仕事を常に選択肢として持っています。
なのでテスターが自身の評価が適切でない、と感じてしまうと
転職により離脱してしまうリスクが増えています。

そこで評価者/被評価者の双方が納得感のある適切な評価基準を作ろう
というのがもう一つの背景です。

背景その3:

ここまでは昔と今の違いが背景となってきました。
最後の背景は昔から変わらないテスターの特徴です

「テスター(もしくはテスト関係者)は成果アピールが下手」

これだけはいつまでも不変のようです。
だから会社側で基準を作り自己評価を促す、という背景もありますが
勘違いがないよう注意点を記載しておきます。

※注意※
あくまで被評価者の自己評価とすり合わせる用の基準です
自分の成果を整理して評価者に説明するのも仕事の一つなので
「会社がこういう基準を作ってくれるのならちゃんと勝手に評価してくれる」
などの誤解はなきようよろしくお願いします

定義した評価基準

テスト周りの基準

まずは何はともあれテストの評価基準です。
我々はテストフェーズを軸に項目の洗い出しを行いました。

テスト計画

テスターが関わる機会の少ないフェーズですが
経験の長いテスターをアサインし初期からのバグの潰しこみを目論む場合や
テストマネージャーの業務を一部行う場合も発生しうるので対象のフェーズとしました。
評価基準としては「仕様レビュー」「テスト内容の定義」などを定義しました。

テスト設計

テストケース作成といったテスト環境構築がここに当たります。
ソフトウェアがどのようなプラットフォーム上にあるかにより検証観点が変わるなど
担当者の技量によりアウトプットの質が大きく変化するフェーズです。
評価基準としては「テストケースの作成」などを定義しました。

テスト実施

(読んで字のごとくなので割愛します)

テスト実行管理

テスト実施に一番近いフェーズで経験の長いテスターが担当する場合が多いです。
評価基準としては「テストの進捗管理」「不具合報告」などを定義しました。

テスト報告

名前だけだとテスト実行管理に近いように思いますが
日々の報告というよりはテスト全体の結果報告がこのフェーズに該当します。
評価基準としては「テスト結果のレポート」などを定義しました。

テスト周り以外の基準

テスターの業務が多様化している影響でフェーズには分類されないものの
評価基準となる項目をテスト周り以外の基準として抽出しました。
具体的には高度な業務に関する基準として「品質面の改善提案」「費用処理」などを、
テスト実施の前提となる社会人スキルに関する基準として「関係者とのコミュニケーション」「勤怠」などを定義しました。

今後の展望

今はこのように基準を定義し今後の運用を予定しています。
今後の展望としては基準の精査も挙げられますがさらにその先の目標として下記を考えています。

テスターのスキルアップ/キャリアアップにどうつなげるか

法律により雇用期限が定められた昨今でどの会社も大きな課題になっていると思います。
その一端として表題の取り組みも各社で行われていると思いますので
意見があればぜひ頂きたいです。

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