戒めと備忘録のために書きます。
「ここは違うんじゃない?」などありましたらコメントください。
質問に答えられていますか?
私は答えられていないことが多いです。以下で例を出していきます。
聞かれたことに答えていない例
例:あなたは上司から、今取り組んでいる案件の進捗について聞かれています。
上司「作業1って終わった?」
こうやって文面で見ると 「終わりました/終わっていません」 を答えればいい話だとわかります。
ところが実際に喋っていると、脳はいらないことを考え始めます。
「(上司は多分案件が締め切り通りに終わるかどうかを気にしてるんだろうな)」
「(え、まだ全然途中なんだけどこれってもう終わってなきゃまずい作業なのかな)」
そうして、いらないことを答えます。
「締め切りまでには案件終わらせられると思います」
「作業1ってそんなに簡単な作業ですか?」
上司「いやだから、作業1が終わったかを聞いてるんだけど」
「1から10を全部くみ取って先に回答して」という了解事項が上司とあなたの間にあるなら話は別ですが、普通そんなことはないでしょう(というかミスコミュニケーションのもとなのであまりよくないと思います)。
雑談で意味の取り違えがあったとしてもすぐ修正すれば済む話ですが、エンジニア同士で意味の取り違えがあるとそれはバグの元です。そうなると「すぐ修正」では済みません。そういうわけで、「なんとなくの質疑」をしないことが重要です。
+αで答えてはいけないわけではないですが、聞かれた内容に答えていることはMUSTです。
日常生活のコミュニケーションでは「なんとなく」で話した方が円滑に進む場合もたくさんあります。また話す相手の指針や性格によってももちろん異なります。場面によって切り替えるのが大切ですね。
質問に答えるには
じゃあどうしたらいいの?という話です。
YESNOクエスチョンには、「はい」「いいえ」「わかりません」で答える。
例:「作業1って終わってるの?」
NG:「取り組んではいるんですがこういうところでトラブり~」
OK:終わっている場合→「はい」
OK:終わっていない場合→「いいえ」
OK:終わっているのか自分では判断できない場合→「わかりません」
答えの理由や補足は後から聞かれたら言えばいいんです。 欲しい情報が不足しているなら相手が追加で質問してくれます。
※不足していた部分は次同様の質問をされた際には言えるようにしておくとbetter。
質問の意味がよくわからないときは確認する
例:「作業1ってどんな感じ?」
これ、漠然としてますよね。そもそも質問としてあまりよくないとは思いますが一旦考えてみましょう。
NG:「(進捗を聞いてるのかな)終わってます」
これは仮説をもとに答えていますね。もしこの質問が作業1で作った製品の質について聞いているものだった場合、「そうじゃなくて…」という時間が入ります。あるいは上司が「(製品の質が)終わってる」と勘違いした場合大変なことになります。
OK:「それって作業が終了しているのかってことで合ってますか?」
OK:「すみません、どんな感じってどういう意味ですか?」
物分かりが悪いと思われたっていいんです。最初に前提をすり合わせてからコミュニケーションした方が効率的です。
「仮説を確かめて曖昧さをなくす」、または「そもそもの質問の曖昧さをなくす」ようにしなければいけません。
確実な根拠をもって答える
例:「作業1って○○を扱ってるみたいだけど、これって△△には影響ないの?」
NG:「(あー、わかんないけど前に同様の事例あった気がするなー。その時は影響なかった気がするんだよな)多分影響ないです」
NG:「(今回どうかは試してないけど、普通に考えたら影響ないよな)多分影響ないです」
不確実な根拠をもとにする回答にはあまり意味がありません。調べ直したら全然違う話だったとなったら報告内容を訂正する必要がありますし、仮に正しかったとしても「正しかったです」という報告をする必要が生じます。
OK:「現状お答えできないので持ち帰ります」
素直に持ち帰りましょう。補足したいのであればそのあとに「同様の事例知ってるのであたります」としましょう。
「部分的にわかる」ことと「部分的にわからない」ことが両立している場合は、「部分的にわからない」を優先しましょう。
すぐに答えようとするのをやめる
例:「作業1って終わった?」
NG:「(どうだったっけな)えーっと、工程1と工程2は終了していて、工程3は今確認頂いていて…」
答えになっていないですね。多分この人は喋りながら考えて思い出しているのでしょうが、この思い出す過程での言葉は相手にとって意味をなさない情報なのでかえって理解を妨げています。
考えることは悪くないです。考えながらしゃべっているせいで、質問の答えになっていないことが悪いんです。
OK:「確認するのでちょっと待ってください」
少し時間をもらいましょう。すぐに答える不確実な情報より、時間をおいて出された正しい情報の方が価値があります。
数十秒程度の沈黙なら相手は待ってくれますし、5分かかるなら「5分ください」と言えばいいだけの話です。黙っている時間が長いかどうかを判断するのは相手です。 長いと思ったらそう言ってもらえますし、じゃあ今度にしようとなるだけの話かもしれませんから、黙ることを伝えてから安心して黙りましょう。
回答が長くなる場合事前に文面で渡す
例:「プロジェクトAの進捗を報告して」
NG:「計画の日数がこのようになっていて、実際の進行状況がこうなっています。現在直面しているトラブルがこれで…」
もともと予定を取ってあって、資料を共有しているプレゼンなら別です。でもパッと聞かれてこれを口頭で答えられたとして、覚えられますか?無理ですよね。 答えている側も何を言ったか忘れます。そうなると、 「よく覚えられなかったけどなんか大丈夫そうだからヨシ!」 という判断になります。危険ですね。
一言で答えられる内容でない限り口頭での返答を覚えることはできないと思った方がいいです。文面を用意しましょう。凝った資料である必要はなく、ドキュメントベタ打ちでok。とにかく視覚的に把握できるものがあることが重要。
「その場で言われたって文面用意できないのでは?」と思ったら「パッとお答えできないので後で文面でお送りする形でいいですか?」と聞けばいいし、オンラインミーティングならその場でドキュメントを画面共有して打っていくのもありです。覚えられないことを長々喋るより相手にとっても建設的です。
終わりに
基本すぎると思われた方もいらっしゃるかもしれません。
相手による・場面によるというのも全くその通りですので、うまいこと脳を切り替えて使い分けていきたいものです。