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#はじめに
アドベント・カレンダーなるものを知ったのもこの企画を振られてからであり、他の人の投稿及び他のアドベント・カレンダーの内容もあまり精査出来て居ないので少し趣旨と異なってしまっているかも知れませんが、私のような「昭和世代」の方々の励みになればと思い認めております。その点ご了承頂きたく存じます。

#簡易経歴
私は元作曲家です。代表作はセガ・メガドライブの「シャイニングフォース~神々の遺産~」です。その他にも職業作曲家として多数実績がありますがここでは割愛させて頂きます。また音楽活動以外にもプログラマを初めとして様々な人生経験を積んでおりますが、今回はプログラマのお話しだけに絞らさせて頂きます。

元々音大時代に大学できちんとプログラミングを勉強しており、学内にある汎用機にTSS接続でCOBOLの教育を受けております。その後作曲家として活動し、28歳の時に知人からの相談でプログラムを組む事に成り、そこから2~3年単位で、歯抜け的なプログラマキャリアを積んで今日に至ります。直近では社内SEとしてGoogle Apps Script + HTML Serviceを組み合わせた、スマホを使ったクラウド勤怠管理/会計システム的なものを構築したりしました。現在は客先常駐でVBA分析ツール等を構築しています。

これらのいびつなプログラマ・キャリアは、所謂「野良プログラマ」な取り組みであり、また歯抜けな取り組みの為、今時の多くのIT案件のニーズとは一致して居らず、慢性的な人手不足・高額案件多数という状況の中、「それとなく経験を積んでいるし、勘所も判るのに、直ぐに取り組める案件が皆無」という歯痒い思いをしていたのがこの初夏辺り=社内SEを辞めた直後でした。

#機械学習との出会い
それまでIT系求人に応募したことが無く、全て知人経由で仕事の依頼が来ていた or 一時期はエージェントが付いていて案件を取ってきていたという状況であった為、IT系の求人案件がどんなものなのか、初めて検索してみたのも今年の初夏辺りからでした。

そこで目にしたのは、触ったことの無い言語/ライブラリ/環境の募集ばかり・・・仕事の内容については、何をどうすれば良いのか見当がついているのに、先方が希望している言語/ライブラリ/環境の実務経験無しの為、そもそも応募が出来ないという歯痒い思いをしながら眺めていました。

特に直近で開発経験のあるGoogleAppsScriptについては相当自信があっただけに、事実上GAS案件募集がゼロというのはなかなか黄昏ましたね・・・(笑

そんな中、やはりAI関連の求人の単価の高さが目に付きました。

それまで別段、AIに関して他人事だったのですが、将棋好きな知人から、将棋や碁で既に人間がAIに勝てなくなった的な話くらいは聞いておりました。また、コンピューターが音楽業界のフォーマットを根底から変えていく様をリアルタイムで・自らも当事者として参加してきた流れから、一般社会の様々な分野/業種で、過去音楽業界で起きたようなパラダイム・シフトが起きるのは必然であり避けられないのだろうなとも思って居りました。

そして今、目の前に沢山並ぶ「AI/機械学習/データサイエンティスト」という言葉・・・。

どうも高度な数学的知識が必要そうだし、高額案件であるには高額である理由が在る=おいそれと誰もが手を出せないと思っており、ましてや多くのITエンジニアが活躍する現在、現役のそういうエンジニアの人達が手を出していないという事は、そういう事だろうと思っていたのですが、やはり好奇心の塊である故、「せめてどんな物なのか?・自分では到底手に負えないものなのか?=諦める為の理由を求めて」一度覗いてみたくなったのです。

そんな中、様々なセミナーやオフ会を紹介しているネットのサイトにて、

 ・Machine Learning(機械学習)に興味を持っているがまだ使ったことがない方
 ・仲間と一緒に Machine Learning(機械学習)を学びたい方
 ・オンライン学習プラットフォームCouseraの動画を見ながら、各自クイズに答えながら進めていきます。

等という「甘い誘い文句」を見た私は、この文言を見て**「全くの未経験者に対し、クイズ形式で機械学習の概要が判るセミナーだ!」と勘違い**し、小躍りしながら参加したのです。

#嬉しい誤算
そして期待に胸を膨らませて参加したセミナーの題材は、**courseraの機械学習コースの中のLaunching into Machine Learning 日本語版**というコースで、この中の幾つかのチャプターを、やってみるというものでした。

そしてこの時、私の中では、2つの大きな衝撃が走りました。
一つは、「今はこんなにレベルの高いオンライン学習コンテンツが、無料~超低額で受講出来るのか!」という事。
もう一つは本コンテンツは全くチンプンカンプンだが、機械学習とやらで解決したい課題というのは、ビジネスである=そっちなら経験を活かせる
という点です。

そのセミナーでは、ド素人全開の質問を主催者及びその他参加者の方々にぶつけまくり、参加者の方々に強烈な印象(笑を与えてしまいましたが、参加して、**「確かに膨大な勉強が必要だが、学習ネタは十分揃ってる&出来は良い、またエンジニア感覚以上にビジネス感覚が必要だ=勝機あり!」**との感触を得て、会場を後にする頃には真剣に取り組んでモノにしよう!と決心していたのでした。

#50代ならではの学習法と戦略
そして帰宅後、会場ではチンプンカンプンであった**courseraの機械学習コースを、9月末まで締め切りという事で、先ずはLaunching into Machine Learning 日本語版ではなく、その一つ前のHow Google does Machine Learning 日本語版**というのに取り組んだのですが・・・なかなか骨が折れました(笑

動画では日本語訳が出るので助かりましたが、話が早くて理解が追いつかず、再生速度を0.75xに落とし、何度も巻き戻して、理解をした上で問いに答えていくようにしました。本当に大変でした。

しかし一番苦労したのは実際にサーバー上で幾つかの具体的な操作をするQwiklabsの部分で、サーバーやGCPに関する知識/経験がゼロだった私にとっては、**「それらの知識/経験がある前提で組まれているカリキュラム」**は辛いものがありましたね・・・。

しかしここはまだ入り口。こんなに丁寧に作られているコンテンツで挫折していてはこの先などありません。眠い目を擦りながら、毎晩コツコツと、反復を織り交ぜながら取り組み、何とか1ヶ月で2つのコンテンツを修了させる事が出来ました。無事終えると修了証書画像が出るのはちょっと嬉しかったです。

そんなこんなで「オンライン学習コンテンツの魅力」と、**データラーニングギルド**のような集まりの楽しさを知り、また「機械学習とは何ぞや?・データサイエンティストとは何ぞや?」という事に関し、おぼろげながらに感触を掴んだ私は、更に学習を進める為、従来は100%書籍に頼って居たスタイル(1カテゴリ5~15冊程は買い込む)を改め、今回は「オンライン学習コンテンツ+様々なオフ会やセミナーに出席」というスタイルを取ってみることにしました。

やってみて判った事は、

  ・オンライン学習コンテンツは、具体的な知識や体験向き
  ・セミナーやオフ会は、概略を把握するのに向いている

という事です。どちらも玉石混交ですが、私はオンライン学習コンテンツは**paizaUdemy**が気に入って居ます。どちらも低額で様々な学習が出来ます。

またセミナーやオフ会については、**connpasspeatixが気に入っており、この二つで興味がある内容で「出来る限り無料のもの」を選んで、「同じカテゴリ/項目のものでも、複数参加してみる」**事にしています。そうする事で、知識の補完が出来るからです。

しかし勘違いしてはいけません。これらのオンライン学習コンテンツと、各種セミナーやオフ会参加で知識は得られますが、それは例えるなら**「調理師免許を取得するのに必要な知識を得た」という事であり、それはけして「中華料理店を大繁盛させるノウハウを学んだという事では無い」**のです。

ここに我ら**「昭和組」の勝機がある**と睨んでいます。

その兆しは既に出ています。引き続き中華料理店に例えますと、今は未だ各々が調理師免許を取得し料理人として店を繁盛させるべく、「味の善し悪し=機械学習環境の構築とチューニング」に力を注ぐというのが基本となっていますが、GoogleのAutoMLを初めとした、「より簡易に機械学習を利用出来る環境=セントラルキッチン方式=バーミヤン」が続々と提供されはじめています。

そうなってくると、大切なのはビジネス感覚です。そこでようやく我ら**「昭和組の人生経験が活きてくる」**のです。

ビジネスというのは、「解らない人が、解る人に、お金を払って解決して貰う」が基本です。RPAだ!機械学習だ!深層学習だ!と言ってみたところで、それをどう「自分達のビジネスに活用出来るのか?」も含めてお客様は判らないのです。そしてまたここが、若いデータサイエンティスト達に無いスキルです。であるなら、経営者とデータサイエンティストの間に入って仕事を成功に導く立場の人間が必要であり、それこそが我ら**「昭和組に求められているデータサイエンティスト像」**だと思うのです。

全ての生き物は、若い者にパワーとスピードでは勝てません。それは自然の摂理です。しかしその分**「効率と経験と人脈」が熟年にはあります。**人生100年時代が謳われ始めた今日、過去の年齢基準概念を元に考えるのは愚かなことだと思います。この20年で単純に平均寿命が20年も延びているんです。プログラマ35歳定年説なんてのがありましたが、**平均寿命が20年も延びた・人生100年時代と謳われるようになった==>あと50年も時間がある!と考えられれば、今から取り組んだって、上記のような「昭和組ならではのアドバンテージ」**があるのですから、全然勝機がある!と考えています。

#今後について
来年の春からの案件に向けて、技術派遣会社主催の所謂エッジコンピューティングに関する講習を受講済みです。もちろん受講済みの内容だけで仕事に成るわけでは無く、今後も受講せねば成らない講習がありますが、基本的に「エッジコンピューティング案件に就業してもらう為に講習を開催」している=具体的案件があるので、私の希望も担当者に伝わっている事も在り、来年中には実際に機械学習案件を手掛けていることでしょう。

こういう形で、上手に技術派遣会社を活用する事で実務経験を容易に手早く低コストでモノにするのも**「昭和の知恵」**です(笑

また他に、自分が取締役を務める会社にて防災案件と宇宙関連案件を抱えており、これら案件で機械学習を活用したいと考えています。今年の9月に機械学習と出会い、僅か4ヶ月ではありますが具体像が見えるようになった背景には、昭和組のアドバンテージ=効率と経験と人脈・・・つまりオンライン学習コンテンツやセミナー等+これまでのビジネス経験+ビジネスにAIを活用してみたいと考える経営者へのリーチ===>具体的な努力目標とイメージがあってこそです。それは正に「調理師免許取得を目指す!」のと、「繁盛する中華料理チェーンを経営する」の違いだと思います。

少しでもご同輩の励みになればと思い、認めさせて頂きました。
鼻息荒く!行きましょう!( ´ ▽ ` )ノ

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