ML-EM法 徹底解説
ML-EM法とは
放射線分布推定で主流な手法で,最尤推定(Maximum Likelihood Estiamtion)をEMアルゴリズムによって行う枠組みのことです.
日本語で丁寧に解説された文献がなくて理解するまでに時間がかかったので書くことにしました.
問題設定
導出
尤度関数
単位時間にガンマ線を検出した個数がポアソン分布に従うと仮定します.
投影平面上のピクセル$j$の平均強度が$\lambda_j$であると推定しているため,
この状態におけるガンマ線を検出する個数の期待値は,
$\displaystyle \mu=\displaystyle\sum_j t_{ij}\lambda_j$
と表せます.
イベント$i$におけるカウント数が$y_i$だったとすると,その確率$p_i$は,
$\displaystyle p_i(y_i|\mu_i)=Poisson(y_i|\mu_i)=\frac{\mu_i^{y_i}e^{-u_i}}{y_i!}$
となります.