TL;DR
今年もバレンタインデーが近いですね!去年のものより、AIもフロントエンドも刷新してリリース!です。
バレンタインでもらったチョコが、本命かどうかは、世の男性にとって、重大な問題です。
女性心理の機微に疎い男子中高生、理系男子学生、男性エンジニア(偏見)
を救うべく、実際にもらったチョコが本命かどうか判定するAIを開発しました。
1. 男性エンジニアを悩ませるバレンタイン問題
1.1 バレンタインデー
世界中にあるイベントの一つに、2/14のバレンタインデー(Valentine’s Day)があります。
国や地域によって、その日の過ごし方などは異なるようですが、ここ日本では、女性から男性へチョコレートを贈る日、という お菓子会社の戦略によって定着した文化 があります(例えば[1]参照。諸説あり)。
[1]によれば、1970年代後半頃に本命チョコを贈る習慣が定着したようです。ここから、さらにお菓子業界の商機ととらえた全国飴菓子工業協同組合は、義理チョコとホワイトデーという文化を創り出し、1984年をホワイトデー定着の年としました。
1.2 バレンタインデーの悲劇
しかし、このような文化は悲劇を起こしました。それは、女性から贈られたチョコが、本命なのか義理なのかがはっきりしないケースが登場したためです。はっきり口にせず、以心伝心や忖度を是 とする日本の文化が、多くの迷える男性を生み出して しまうことになりました。
このような背景から、贈られたチョコレートが、本命なのか義理なのかをはっきりさせる社会的ニーズが産まれました。図1に、この状況証拠を示します。世の中のどれだけの人が検索をすれば、Googleの検索サジェスチョンにこのような結果をもたらすのでしょうか。これは、もはや国民的課題といえるでしょう。
以降、これを バレンタイン問題 と呼ぶことにします。
図1:バレンタイン問題 – バレンタインのチョコレートが本命か義理かを判断する社会的ニーズ
1.3 バレンタインデーの救世主
一方、最近の機械学習手法の発達は目覚ましい物があります。AIすなわち、機械学習がこの バレンタイン問題 を解決する手段になりえることが示されました[2]。これは画期的な観点であると思われましたが、開発したエンジニアのみが実行、評価できるものでした。これでは、__迷える男子中高生、理系男子大学生、そして男性エンジニア__を救う ことはできません(筆者の独断と偏見による)。
また、男性の立場からすると、ホワイトデーにお返しを行う義務が、暗黙のうちに発生します。ここで不適切な対応をとると、その後の長期間にわたり、生きづらい人生を歩むことになりかねません。
そのため、贈られたチョコレートに対して、どのくらいのお返しを行えばよいのか、その指針を示すことができれば、悩める男性に対して有効なサービスとなり得ると思われます。図2に、悩める男性像の一例を示します。
1.4 バレンタイン問題の解決方法
以上のことから、本記事では[2]をさらに発展させ、バレンタイン問題の一助となることを目指すものです。
- 本命チョコと義理チョコを判別する学習モデルを開発する
- 二値分類と呼ばれる、機械学習における代表的な手法を用いたアプローチをとる
- これを本命・義理チョコ分類問題と呼ぶ
- 開発した、構築した学習モデルをサービス化して公開する
- PC、スマホのどちらからでも使えるように、Webサービス化を行う
- 義理チョコと本命チョコを分類する際の確率を算出する
- 定量的に判断指標を示すことで、悩める男性自身の判断を促す
- 確率を用いることで、ホワイトデーのお返し予算の提案も併せて行う
実際のイメージを、以下に示します。
なお、筆者が人生でチョコレートを貰った回数(個数)は、年齢のおよそ25%以下である。
チョコ欲しい。
2. DNNでの学習
学習データの収集方法、学習データの前処理、学習モデル、モデルの精度などについて、以下URLにて紹介しています。
https://boomin.yokohama/archives/1357
3. お返し予算の算出
AIで判定されたチョコ画像の本命度をもとに、お返し予算の算出方法について以下URLにて紹介しています。
https://boomin.yokohama/archives/1413