巷には様々な性格診断が溢れています。
企業によっては性格診断を必須とし、それをマネージャー層は評価やマネジメントに活用するという場面もあります。
モノによっては有料で診断してくれるものもあるくらい割とメジャーな人材育成の基盤になるのが性格診断です。
しかしながら、突然INFPやESTPと言われてもどう対処していけばピンと来ないこともあるでしょう。
日本人ならもっと馴染み深く、可愛くて覚えやすいキャラクターモノの診断があればいいよなぁと思いますよね。
あるんです!
それが ポケモン自己分析!!
と、自信満々に説明しようとおもいましたが、まさかの2023/12/21にサービス終了!
早々に書くことがなくなりました。
しょうがないのでマネージャー層がチームのワークショップとして使えそうな(飲み会内のコミュニケーションとしても使える)ものを紹介したいと思います
価値観ワーク(Values Alignment Workshop)
チームメンバーが個々に重要視する価値観を共有し、チーム全体の「共通の価値観」を見つけるワークショップです。
こちらはオンラインで簡単にできるツールがあるので、すぐにでも実践可能です!
主な流れはこんな感じ。トランプみたいに、不要な価値観を捨てていけば、手元に残った価値観が自分というやつです。
- 価値観リスト(例: 信頼、イノベーション、スピード、安定性など)を配布
- 各自、最も大切だと思う価値を3~5個選ぶ
- 小グループで選んだ価値について議論し、なぜそれを選んだか説明
- チーム全体で「共通する価値観」を選び、それをもとに行動指針を作成
チームキャンバス(Team Canvas Workshop)
チームの目標、役割、価値観、ルールなどをキャンバス形式で整理し、チーム全体の方向性を一致させるワークショップです。Miroや物理的な付箋を使って実施します。
個人的にはリモートではなくリアルに集まって実施するほうがワイワイ感が出ておすすめです。
英語ですがMiroのチームキャンバステンプレートはあります。
ステップ:
- ホワイトボードまたはオンラインツール(MiroやMURAL)に「Team Canvas」のテンプレートを用意
- 以下の項目を記入しながら議論:
- チームのミッション
- 各自の役割と責任
- 共通の価値観
- コミュニケーションルール
- 潜在的な課題やリスク
- 参加者全員が内容に合意できるまで調整
目に付く役割分担ができますが、大事なのはここに書かれていない「こぼれ球タスク」をどうするかという点です。
そういうところも拾えるようにファシリテーションする能力がマネージャーには求められますのでちょっと難易度高い気がします。
ストーリーテリングワークショップ
各メンバーが過去の成功体験や失敗体験を共有し、それをもとにチームの価値観や学びを深めるワークショップです。
個人的にはこの内容を発展させた「Win-session(ウィンセッション)」もおすすめです。Win-sessionはOKRのフレームワークの1つですが、OKRをやっていなくてもこの儀式だけをやることでチーム全体・個人の仕事に対するモチベと成果の可視化をすることができます。
特に地味で目立たない仕事(バグをひたすら潰す人、特定の開発のしにくさ・技術的負債を解消する人、CI/CDによる自動化で効率化してる人など)の成果を別部署や上長にアピールする手段としてはかなり使えるのではないかと思います。
1.「仕事で最も誇らしかった瞬間」と「大きな挑戦だった瞬間」を事前に考えてきてもらう
2. 各自が順番にストーリーを語る(5分程度)
3. チーム全体でそれぞれの話から学んだ教訓や価値観を議論
4. 共通するテーマを見つけ、それをチーム文化に取り入れる
コミュニケーションスタイル診断ワークショップ
チーム内でのコミュニケーションスタイルを診断し、それに応じたフィードバックや会話の仕方を学ぶワークショップです。今回のようにポケモンやMBTIなどの性格診断を事前に行ったうえでディスカッションする必要があるので、ワークショップとしては2段階構成とかにするとよいかもしれません。
- 診断ツール(例: DISC、MBTIなど)を事前に実施
- 診断結果を共有し、各自のコミュニケーションスタイルについて自己紹介
- 小グループで「どのスタイルでコミュニケーションを取るとスムーズか」をディスカッション
- チーム全体で「お互いに気を付けるポイント」をリスト化
サイレントブレインストーミング
発言しづらいメンバーも含め、全員がアイデアを出しやすい環境を作るためのブレインストーミング形式で実施するものです。これは非同期でできるので、例えばスプリントの終わりに振り返るとか、プロジェクトの終わりに振り返るなどの区切りに向けて、いつでも気になったことを書き込めるドキュメントやボード(Notion、Miroなど)を準備しておくと良いでしょう。
- 「解決したい課題」をホワイトボードまたはオンラインツールに記載
- 各自、10分間で自分のアイデアをポストイットまたはデジタル付箋に書き出す
- 集めたアイデアを分類し、優先順位を議論
- 採用したアイデアに基づいて次のアクションを決定
後述するレトロスペクティブの部分的なワークショップという感じですね。
プロジェクト振り返りワークショップ(Retrospective)
アジャイル開発の振り返り手法を活用し、過去のプロジェクトやスプリントの成果と課題を議論するやつです。多分やったことのある方も多いのではないかと思います。
- ホワイトボードまたはオンラインツールで以下のカテゴリを設定:
- よかったこと(Keep)
- 改善が必要なこと(Problem)
- 今後試したいこと(Try)
- 各自の意見を付箋に書き出し、カテゴリーに貼り付ける
- 全体で内容を共有し、優先順位をつけて具体的な改善アクションを決定
カテゴリについては上述のKPT以外にも、YWT(やったこと、わかったこと、次にやること)などもあります。
またサイレントブレインストーミングとしてカテゴリ内に意見書き出しを事前にやってもらうことで、当日のレトロスペクティブの時間を投票と議論の時間にすることができます。
心理的安全性ワークショップ
チーム内の心理的安全性を高めるために、相互理解や信頼構築を目的としたワークショップです。
私は取り組んだことがないので、どういう物があるかは以下の記事を参考にしてください。
来年もよりよいピープルマネジメントができるよう、ワークショップにも取り組んで行きましょう。