こんにちは。
Qiitaでは珍しいと思われる機械系エンジニアです。
(情報も好きですが、本職は機械です。まだまだ新人ですが)
今日は弾性力学の教科書を読んでいて、ハマった点について記録がてら書いておこうと思います。
わかっている人にはかなり初歩的なことなので、読む必要はないと思われます。
今日はチェーンルールを使った変数変換の方法を復習します。
おそらくどの業界でも微分方程式は出てくるし、変数変換もよく行われると思います。
なので、参考書なので”変数変換を行うとこの式が得られる。”
みたいな記述にえ!??!?何が起こった??!!
みたいな人が居たら少しは役に立つのかもしれません。
今回私が悩んだのは次のような一行
"φがrのみの関数とすると、次の式"
\frac{d^4 \phi}{dr^4} + \frac{2}{r}\cdot\frac{d^3\phi}{dr^3}-\frac{1}{r^2}\cdot\frac{d^2\phi}{dr^2}+\frac{1}{r^3}\cdot\frac{d\phi}{dr}=0
”は、t=log rとして変数変換を行うことで以下の式が得られる。”
D^2(D-2)^2\phi=0
"このときD=d/dtである。"
あっさりと書いてありましたが、当初どうしてこの式で展開できるのかさっぱりわかりませんでした。
まあ解けちゃえば何をこんなところで躓いていたのだろうとなるのですが、導出過程を載せておきます。
まずチェーンルールより
\begin{align}
\frac{d\phi}{dr} &= \frac{d\phi}{dt}\frac{dt}{dr} \\
&=D\phi\frac{1}{r}\\
&=D\phi\cdot e^{-t}
\end{align}
これはおそらくいいと思います。ちゃんと書くならφ(r)→φ(t)ですね。
僕がうまくできていなかったのは次の段階ですね。
僕はここで
\frac{d^2\phi}{dr^2} =(\frac{d\phi}{dt}\frac{dt}{dr})^2
みたいなことをして導出がうまく行っていませんでした。当然です(汗)
上司に見せたら怒られますね、、、
面倒だけど丁寧に書くとこうなりますね。
\begin{align}
\frac{d^2\phi}{dr^2} &= \frac{d}{dt}(D\phi\cdot e^{-t})\frac{dt}{dr}\\
&=(D^2\phi \cdot e^{-t}- D\phi\cdot e^{-t})\frac{dt}{dr}\\
&=(D^2\phi - D\phi)e^{-2t}\\
\end{align}
ふうう。だいぶ疲れました。もう二つありますね、、
\begin{align}
\frac{d^3\phi}{dr^3} &=\frac{d}{dt}((D^2\phi - D\phi)e^{-2t})\frac{dt}{dr}\\
&=(D^3\phi-2D^2\phi
-D^2\phi+2D\phi)e^{-3t}\\
&=(D^3\phi-3D^2\phi+2D\phi)e^{-3t}
\end{align}
ここまで来たらもう一息!!
\begin{align}
\frac{d^4\phi}{dr^4} &=\frac{d}{dt}((D^3\phi-3D^2\phi+2D\phi)e^{-3t})\frac{dt}{dr}\\
&=(D^4\phi-3D^3\phi-3D^3\phi+9D^2\phi+2D^2\phi-6D\phi)e^{-4t}\\
&=(D^4\phi-6D^3\phi+11D^2\phi-6D\phi)e^{-4t}\\
\end{align}
やっとできましたーーーー!!後はこの四式を最初の式
\frac{d^4 \phi}{dr^4} + \frac{2}{r}\cdot\frac{d^3\phi}{dr^3}-\frac{1}{r^2}\cdot\frac{d^2\phi}{dr^2}+\frac{1}{r^3}\cdot\frac{d\phi}{dr}=0
に入れれば完成です。興味ある方はやってみてください。
うーーん疲れた。
数式の展開でよく躓くのは僕の実力不足ですね笑