ぼへみあです
今年2025年から大学共通テストで情報Iという科目が導入されました。
97%の国立大学受験のために受験が必須になっている科目なので、これまでの旧情報の科目とは異なり
多くの受験者が受けることになった科目です。受験者の61%が情報Iを受験したとのことです
(受験必須だが、点数に組み込まれないことが多いですが)
つまり今後、情報の科目を勉強してきた大学生が早ければ4年後には社会人になるわけですが
エンジニアとしては、どんな難易度の問題が出題されて、
どの程度の情報リテラシーを持つ社会人が出てくるのか、ということに興味がありまして
それを感じ取るためには、実際の試験問題を解いてみた方が早いのではないかと思い、解いてみました。
この記事は、自分では解く気はない人向けに書いていますが、
自分の実力を試したい、今の高校生と比較してどうなのかを知りたい人は、ぜひ自分で一度解いてみることをお勧めします。
受験者のプロフィール
- ITエンジニア10年目
- 資格は、基本情報、応用情報、ネットワークスペシャリスト、データベーススペシャリストに合格
- 理系
- 国立大学大学院卒業
試験結果
得点は100点満点中、94点でした。
時間は60分中の、55分程度かかり、結構ギリギリで見直す時間がほとんどありませんでした。
2問ミスしました。答えるべきものを勘違いしていたのと、問題の条件を失念し間違えた問題がありました
試験全体として
- 高校生に身近な題材を元に、情報の処理のエッセンスを問うている問題になっている
- 知識そのものを問う問題は少なく、知識を活用して考えて解く必要がある
- 高校生が知らない知識でも、問題文で説明されていて、その場で考えて解ける問題もある
- 情報処理技術者試験のレベルで言うと、基本情報技術者レベルくらいの難易度
- 時間の割に問題数が多いので、情報処理能力というか、地頭力が問われそう
感想
- 自分は情報処理試験に慣れているので、割と解けたが、高校生の平均点はどのくらいになるんだろう。65点くらい?
- 普通のエンジニアが解いたら、平均点は85点くらいかな?
- 情報処理の知識ではなく、活用方法を問われているので、国語の成績と相関大きそう
- 高校生で高得点取れる子達がエンジニアになる日が楽しみ
出題内容
以下は出題内容です。どんな問題が出たのか、ざっとまとめました
大問1 知識問題+ユーザーインターフェイス問題
-
デジタル署名の目的。複製されていないか、暗号化されているか、改ざんされていないか、経路がわかる、盗聴がわかるの五択
-
IPv6の目的について。大量の機器をインターネットに繋ぐ必要が理解できていれば答えられる
-
- 7セグで表現できる文字は何通りあるか。2^7の計算
- 何個の7セグがあれば5000通りのエラー出力を表現できるかの計算。
-
5桁のチェックディジットの問題
- 2通りのチェックディジットの生成方式が与えられる
- 実際にその方法に従ってチェックディジットを計算する問題。算数レベル
- 方式によって1桁誤りを訂正できるが2桁誤り検出ができなかったりするので、どのような場合に検出できるかを問われる
-
ユーザーインターフェイスの問題。
-
フィッツの法則と呼ばれる、マウスカーソルなどの移動の法則の出題
-
大問2 情報システムにおける情報分析+システム構築系
- レシートの情報と購買情報分析システムの問題
-
時間ごとの総売上を分析するには、レシートの何の情報が必要か読み取る問題
-
曜日別各商品の売り上げ分析のためには、レシートの何の情報が必要か読み取る問題
-
ポイントカードとレシートの情報を合わせての分析では得られない情報を選択する問題
-
あるサービスを実現しようとするときに、どんな条件が必要かを考える問題
- 例えば、「顧客がオンラインショッピングサイトにログインしたとき、近くの実店舗の広告チラシが出てくる」サービスをしたい時、システム的にはどうなっていれば実現できるか選択する問題
-
飲み会とかで集金する時に、お釣りをどのくらい用意しておく必要があるか、シミュレーションする問題
大問3 プログラミング問題
-
工芸品を決められた人数で個作る時、どう担当するのかを計画する問題。
大問4 統計、グラフ問題
全体的には、各地方や各都道府県の、観光者数、出張者数、帰省者数のデータから、各地方の特徴を考察する問題
-
尺度水準を答える知識問題。地方名や旅行者数がどの尺度水準で扱えばいいか答える問題
出典元
大学共通テスト 2025年 情報I
https://www.toshin.com/kyotsutest/jouhou1_question_0.html