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fx-JP900-Nをレビュー

Last updated at Posted at 2024-11-28

おいおい、またかよ

こんにちは、関数電卓を買ってきたbockringです。私は普段使い用として使い勝手の良い関数電卓を探している(という名目で物欲を満たしている)のですが、実際のところ、fx-JP900CW(CASIO)はキーアサインがとても使いにくく、HP Prime G2(hp)は使いやすいのですが、微分積分などのそこそこ使用頻度の高い関数が表に出ていません。もはや裏でもなく、特殊メニューの中にあります。そしてEL-509T(SHARP/5160T改造済)に至ってはキーアサインが良くても、計算速度が論外級に遅いです(fx-290Aのさらに前の古いモデルよりも遅いです)。

実際、試しながらなのでこれが良いかは分かりませんが、レビューしていきます。

fx-JP900-Nとは

CASIOによって2015年(?)から発売されていた関数電卓で、初代ClassWizシリーズとなります。残念ながら、2作目より1作目の方が全体的に良い評価を得ています。下位機種(と2作目)より高級感のあるデザインで、どうやら精度・速度ともに2作目よりは劣っているようです(これに関しては仕方がない)。

しかし、SHIFT・ALPHAキーがあり、主要な関数のほぼ全てが表あるいは裏に回っている(双曲線関数はオプションメニュー内)ので、非常に扱いやすいです。

2作目よりは少し分厚いですが、パッと見の見た目よりはかなり薄く、ケース無しではほんの少しだけ1作目の方が薄いです。

カーボン風の彫り込みがあり、デザインは非常に良いです。この彫り込みによって文字が見えにくいというレビューもあるようですが、私の環境では感じませんでした。視野角については、文字列45°、画面60~70°といったところでしょうか。特に困ることはないように感じます。

開封

このシリーズの製造終了までが、ビニールパッケージ(外から操作ができるタイプ)でした。

パッケージ上部の樹脂を上に(剥がすように)持ち上げ、台紙を抜き取って中身を取り出します。袋から本体を取り出し、ケースと本体を固定している2本のテープを剥がせばOKです。

あとは感覚で使うだけです。

レビュー

ここから、少しずつレビューしていきます。その際、この画像も参考にしていただけると良いかと思います。

このレビューではHP Primeは比較対象から除いて駅で比較しながら進めていきます。

サイズ・ディスプレイ

IMG_2432.jpeg
この画像からも分かりますが、EL-509Tは表示能力の限界を感じます。この小さな指数を読むくらいならライン表示の^2の方が見やすいと感じるほどです。

逆にCASIOの2機は、表示能力に余裕を感じます(192*63画素)。特に横方向については入力している式をより多く確認できるので、この点はやはり高精細ディスプレイの恩恵ですね。

実は日本でも販売されていた廉価グラフ電卓のfx-9860/9750GIIの画面が128*64画素なので、グラフ電卓の約1.5倍の表示能力を持ちます。上位機種でグラフ描画機能を追加してくれないかなぁ、CASIOさん。それで10000~15000円で売ってくれたら売れそうって思ってしまうものです。

キー

キーについて、2作目よりは硬く、少しクリック感が弱めのものです。キーに関してはSHARPのものが優れていると感じます。

キーアサイン(キーの配置)はEL-509Tが最も優れているものの、本機も使いやすいキーアサインです。逆に、なぜ2作目でこんなにも使いにくいキーアサインになったかが謎なほどです。

計算速度・精度

計算速度は十分です。2作目よりは少し遅いですが、ストレスは感じません。この電卓でストレスを感じるような計算はグラフ電卓に計算させるのが賢明でしょう。

計算精度は特に問題ありませんが、tan(355/226)-7497258.44と返します。本来は2作目のように-7497258.185と返すべきなので、その点で2作目は進化していると言えるでしょう。

1から10000までの和が1作目(本機)では16秒、2機目では10秒で終わりました。

本体刻印

キーに書かれた文字などは、(おそらく)全てプリントされているものですので、使い込んだら削れて読めなくなります。まぁその時は買い替えれば良いのですが、その時にお気に入りの機種は手に入らないのでどのように進化しているかは問題になります。

本体

手で触る面は、基本的に触り心地の良いマットな樹脂あるいはカーボン風の加工をされた樹脂になっています。ケースを取り付けた状態でのグリップ感も良好です。ただしケースをつけていないと、薄すぎて違和感を感じました。

画面や太陽電池部分のくり抜きも2作目より美しく仕上がっています。

そして1作目の方がキーを押した時の本体の揺れも少ない(ほとんどない)です。2作目は、横方向に少し揺れるのです。

不要であろう(あまり使わない)

  • QRコード…グラフを描きたいならグラフ電卓を使う
  • エンジニアリング記号…手動で「M(メガ)ってことは*10^6だな」と置き換えれば良い
  • 表計算…使い道がない 使用できるセルの数も非現実的(※)

※170セルまでと公称されているが連番で115セルまで、全て0を入力して170セルまで。関数を用いるとさらに少なく、=RanInt#(0,1)(0から1までの整数乱数)では100セルまで。

ちなみに、QRコードを活用すると、このようなことができます。
IMG_2437.jpeg

この機能は、リンクをごり押しして実現しているのですが、QRコードに含められる文字数には限りがあるので、場合によっては2つ以上に分かれます。こうなると、2個目を正しく機能させるのは至難の業です。2つのコードを読み取って、そのデータをメモ帳ソフトでくっつけて開けば大丈夫ですが…

まとめ

「なぜ2作目を発売した?」
と感じるほど、1作目の出来は素晴らしいです。何の関数電卓を買うか迷っているなら「これ(あるいはこのシリーズ)を買え」と言うでしょう(在庫があるなら)。

そして本体も高級感があり、気に入りました。

まぁ肝心の値段は高くなっていて、2作目よりもなぜか高いです。これは製造終了したからでしょうか。

また数ヶ月ほど使用して何か不満があれば書き込もうと思います。

それではまた〜

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