物理公式(力学)
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ニュートン$[N]$:1.0 $N$ は質量 1.0 $kg$ の物体に $1.0 m / s^2$ の加速度を生じさせるような力
$$=> F = ma $$ -
重力加速度[$m/s^2$]: $ g = 9.8 m/s^2 $
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フックの法則:ばねの伸び縮みの長さを $x [m]$ 、弾性力の大きさを $F [N]$ とすると
$$=> F = kx $$ -
摩擦力: 摩擦力を $F$ とすると、摩擦係数 $\mu$ と 垂直抗力 $N$ とすると
$$=> F = \mu N $$- 最大静止摩擦力: 最大静止摩擦力を $F_0$ 、垂直抗力を $N$ とすると
$$=> F_0 = \mu N $$
※このときの $\mu$ を静止摩擦係数という。あくまでも静止摩擦力が最大のときの係数 - 動摩擦力: 動摩擦力を $F'$ 、垂直抗力を $N$ とすると
$$=> F' = \mu' N $$
※このときの $\mu'$ を動摩擦係数という。
- 最大静止摩擦力: 最大静止摩擦力を $F_0$ 、垂直抗力を $N$ とすると
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圧力:単位面積当たりに掛かる力。量記号は P を用います。力を $F [N]$ 、面積を $S [m^2]$ とすると
$$=> P = F / S [Pa]=[N/m^2]$$- 流体の圧力: 深さ $h [m]$、重力加速度 $g=9.8[m/s^2]$、密度 $\rho [kg/m^3]$ とすると
$$=> P = \rho hg [Pa]$$ - 浮力: 流体の密度を $ρ [kg/m^3]$、物体の体積を $V [m^3]$、重力加速度 $g=9.8[m/s^2]$ とすると
$$=> F = \rho V g [N]$$
- 流体の圧力: 深さ $h [m]$、重力加速度 $g=9.8[m/s^2]$、密度 $\rho [kg/m^3]$ とすると
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力のモーメント:作用する力の大きさが $F [N]$、腕の長さを $l [m] (= r \sin \theta)$、 左回り(反時計回り)を正とすると
$$=> M = Fl = Fr \sin \theta [N \cdot m]$$ -
等加速度直線運動: 加速度が一定の運動を等加速度運動といいます。このうち、直線上の運動である場合を等加速度直線運動といいます。
直線上を一定の加速度 $a [m/s^2]$ で進む物体の運動を考えたとき、
時刻 $t=0 [s]$ のときの速度(=初速度)を $v_0 [m/s]$ とすると、加速度 $a [m/s^2]$ というのは1秒当たり $a [m/s^2]$ ずつ速度が増すという意味だから、$t [s]$ 後の速度 $v [m/s]$は
$$ v = v_0 + at $$
変位 $x [m]$ は
$$ x = v_0t + \frac{1}{2} at^2$$
上記2式から時間 $t$ を含まない式にすると、
$$ v^2 - v_0^2 = 2ax $$- 等加速度直線運動(初速度:$v_0$ 加速度:$a$)※基本
- 速度:$v = v_0 + at$
- 変位:$x = v_0t + \frac{1}{2}at^2$
- tなし:$v^2 - v_0^2 = 2ax$
- 自由落下運動(初速度:$v_0=0$ 加速度:$g=重力加速度$)
- 速度:$v = gt$
- 変位:$y = \frac{1}{2}gt^2$
- tなし:$v^2 = 2gy$
- 鉛直下方投射(初速度:$v_0$ 加速度:$g=重力加速度$)
- 速度:$v = v_0 + gt$
- 変位:$y = v_0t + \frac{1}{2}gt^2$
- tなし:$v^2 - v_0^2 = 2gy$
- 鉛直上方投射(初速度:$v_0$ 加速度:$-g=重力加速度$)
- 速度:$v = v_0 - gt$
- 変位:$y = v_0t - \frac{1}{2}gt^2$
- tなし:$v^2 - v_0^2 = -2gy$
- 水平投射(X軸方向:[初速度:$v_0$ 加速度:$0$]の等加速度運動とY軸方向:[初速度:$v_0=0$ 加速度:$g=重力加速度$]の自由落下運動に分けて考える)
- 速度: $v_x = v_0 v_y = gt$
- 位置: $x = v_0t y = \frac{1}{2}gt^2$
- 軌道の式: $y = \frac{g}{2v_0^2}x^2$
- 斜方投射(X軸との角度を$\theta$とし斜め上方の初速度$v_0$とする。
X軸方向:[初速度:$v_0\cos\theta$ 加速度:$0$]の等加速度運動とY軸方向:[初速度:$v_0=v_0\sin\theta$ 加速度:$g=重力加速度$]の鉛直上方投射に分けて考える)- 速度: $v_x = v_0 \cos\theta v_y = v_0 \sin\theta - gt$
- 位置: $x = v_0 \cos\theta \cdot t y = v_0 \sin\theta - \frac{1}{2}gt^2$
- 軌道の式: $y = \tan\theta \cdot x - \frac{g}{2v_0^2 \cos^2\theta} x^2$
- 等加速度直線運動(初速度:$v_0$ 加速度:$a$)※基本
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運動方程式: 加速度 $a [m/s^2]$ 、質量 $m [kg]$、のときの力を $F [N]$ とすると
$$=> ma = F$$ -
仕事: 物体に一定の力 $F [N]$ を加え続けて、その力の向きに距離 $s [m]$ *だけ動かしたとき
$$ W = F s [J] = [N \cdot m]$$ -
仕事率: 仕事を時間で割ったものが仕事率
$$ P = \frac{W}{t} = Fv [W] = [J/s] ※W = Fs, \frac{s}{t} = v$$ -
運動エネルギー:運動している速度 $v [m/s]$
$$K = \frac{1}{2}mv^2 [J]$$ -
位置エネルギー: 高さ $h [m]$
$$U = mgh [J]$$ -
弾性エネルギー: ばね定数 $k$
$$U = \frac{1}{2}kx^2 [J]$$ -
力学的エネルギー保存の法則: 保存力のみがはたらく場合は
$$運動エネルギー(K) + 位置エネルギー(U) = 力学的エネルギー(E) = 一定$$ -
運動量と力積
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運動量: 物体の運動量を $\vec{p}$ 、質量を $m [kg]$ 、速度を $\vec{v} [m/s]$ 、速度の向きが運動量の向きであると
$$\vec{p} = m\vec{v} [kg \cdot m/s]$$ -
力積: 力積を $\vec{I}$、加えた力を $\vec{F} [N]$ 、加え続けた時間を $\Delta t [s]$ 、加えた力の向きが力積の向きであると
$$\vec{I} = \vec{F} \Delta t [N \cdot s]=[kg \cdot m/s] ※F=ma => [N] = [kg⋅m/s^2]$$ -
物体の運動量の変化は、その間に受けた力積に等しい
$$m\vec{v'} - m\vec{v} = \vec{F} \Delta t$$
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円運動
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角速度:円運動において動径ベクトルが1秒間に回転する角度。回転の速さを表す量。$t [s]$秒間に $\theta [rad]$ だけ回転したときの角速度 $\omega [rad/s]$ は
$$\omega = \frac{\theta}{t} \theta = \omega t$$ -
半径 $r [m]$ の円周上を等速円運動する物体の動径ベクトルが $t [s]$秒間に $θ [rad]$ だけ回転したときの、物体が進んだ距離 $l [m]$
$$l = r \theta$$ -
これを時間 $t$ で割って、周回する物体の速さ $v [m/s]$
$$v = r \omega$$ -
物体が等速円運動するとき、1周するのに要する時間 $T [s]$ を周期 => 距離/速さ
$$T = \frac{2 \pi r}{r \omega} = \frac{2 \pi}{\omega}$$ -
物体が1秒間に回転する回数を回転数 $n [Hz]$
$$n = \frac{1}{T} = \frac{\omega}{2 \pi}$$ -
等速円運動の加速度 $a$
$$a = r \omega^2 = \frac{v^2}{r}$$ -
向心力:等速円運動している物体の質量が $m [kg]$、このとき物体にはたらく力が $\vec{F} [N]$
$$F = ma = mr \omega^2 = m \frac{v^2}{r}$$
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単振動
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円運動で
- 等速円運動の周期を $T [s]$
- 角速度を $\omega [rad/s]$
- 回転数を $f [Hz]$
- 円の半径を $A [m]$
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とすると
- 1往復する時間(=周期) $T [s]$
- 1秒当たりの回転角(=角周波数) $\omega [rad/s]$
- 1秒当たりの往復数(=周波数) $f [Hz]$
- 単振動の振幅 $A [m]$
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等速円運動と単振動と正弦波の関係
$$f = \frac{1}{T}$$
$$\omega = 2 \pi f = \frac{2 \pi}{T}$$ -
単振動の変位
$$x = A\sin\omega t$$ -
単振動の速度:単振動の速度 $v [m/s]$ は等速円運動の速さ $Aω$ を x軸に射影したもの
$$v = A \omega \cos \omega t$$ -
単振動の加速度:単振動の加速度 $a [m/s^2]$ は等速円運動の加速度 $Aω^2$ を x軸に射影したもの
$$a = -A \omega^2 \sin \omega t = - \omega^2 x$$ -
単振動を引き起こす力=復元力: 運動方程式 $ma = F$ から
$$F = ma = m(- \omega^2 x) = -m \omega^2 x$$
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