アプリストア分析サービス大手の appfigures がASO初心者向けの記事『App Store Optimization (ASO) Checklist』を公開していたので日本語訳 1 してみました。
ASO(アプリストア最適化)チェックリスト
物事を成し遂げるということにおいては、モバイル・アプリが頼りになります。新しいアプリを探す必要があるとき、人々は、ほとんどすべてのアプリがあるアプリストアに、自分たちのデバイスで直接アクセスします。おそらくあなたのアプリもそこにありますが、激しい競争の中で、実際にそれを必要としている人たちにアプリを見つけてもらうためにはどうすればよいでしょうか?
なぜアプリストアに最適化するのか?
そこで登場するのが「ASO(アプリストア最適化)」です。ASO(App Store Optimizationの短縮形)は、AppleやGoogleの検索アルゴリズムがどのように機能するかを利用して、あなたのアプリが最も関連性の高い場所に現れるようにし、それによって多くの表示とダウンロードの機会を得るのに役立つ一連の手法です。
多くの開発者はすでにASOに取り組んでいて、アプリを最適化しながら結果とにらめっこしています。もしあなたがまだASOに取り組んでおらず、始める必要があるのなら、アプリのアップデートまたは公開する前にやっておくべきTODOのリストを以下に紹介します。これらは一度のみ行うこともできますし、継続的に実験することもできます。何度行うかはさほど重要でなく、あなたが実際にそれを行うことが重要です。
アプリが見られるようにするために
あなたのアプリがより多く見られるようにするための手法を紹介します
1. 最もポピュラーなキーワードを見つけ、それらに焦点を合わせましょう。 ランクインさせたい3〜5個の主要キーワードにフォーカスしたとき、ASOは最もうまく機能します。アプリの機能に関連する用語を列挙することから始め、ASOツールを使ってキーワードを洞察し、人気度の高い用語を選択します。あなたが人気があると思うものでも実際そうではないかもしれないので、可能であれば洞察ツールを活用してデータを保存します。
2. 競合アプリをベンチマークしましょう。 最適化したいキーワードを特定する一環として、現在ランキングが高いアプリを確認しましょう。なぜなら、ランキングを上げるためにはそれらのアプリに勝たなければならないからです。キーワードに加え、ダウンロードや評価、ランキング 2 といった情報も使って、アプリストアは特定のキーワードに対するランク付けを行います。
ダウンロード数や評価、ランキングをトラッキングして、競合アプリのベンチマークを作りましょう。アプリストアを直接参照してランキングと評価を確認するか、またはアプリのインテリジェンスを提供するASOツールを利用してこれらの数値を取得できます。
ASOを開始するときによくある間違いの1つが、効果のないキーワードに対する最適化に時間を浪費してしまうことです。もしあなたのアプリのパフォーマンスがベンチマークとかけ離れてしまっているのなら、より競争の少ないキーワードを探した方がよいでしょう。 3
3. アプリ名にキーワードを含めましょう。 AppleとGoogleは、アプリのランキングを決めるとき、アプリ名に登場するキーワードに多くのウェイトを置いています。そのため、最重要キーワードをアプリ名に含める必要があります。それを行う上でもっとも一般的な方法は、ブランド名を冠し、つづいて最重要キーワードを含めた短いテキストを付けることです。
もっとくわしく: より多くのダウンロードを獲得するためのアプリ名最適化
キーワードをアプリ名のどこに配置するか、というのもランキングに影響します。可能であれば、アプリ名の最初にキーワードを組み込みましょう。ブランドは人々が検索するものであり、また人々がアプリをダウンロードする理由でもあるため、このやり方は非常に強いブランドのアプリにはおすすめできません。ただし、ブランドが新しい場合や知名度が高くない場合は、キーワードとブランド名の位置を入れ替えてみてください。
4. サブタイトル
/ 簡単な説明
にキーワードを含めましょう。 アプリの サブタイトル
(Apple)または 簡単な説明
(Google)に含まれるキーワードも、アプリストアがアプリのランキングを決めるときに参照されます。これらのフィールドは短いので、ここでは単にキーワードを詰め込む(それによって主要キーワードの効力が弱まります)のではなく、最重要キーワードに焦点を当てることをおすすめします。
5. キーワードリストを最適化しましょう。 このフィールドは(Appleの)App Store専用のものです。App Storeではアプリをランク付けするための キーワード
を指定することができます。このリストは100文字以内に制限されているため、すべての文字数を使うように最善を尽くしましょう。カンマで区切られた単語を使い、すべてのスペースを排除しましょう。完全な検索用語やスペース、またアプリ名やカテゴリー 4 は入力しないでください。
"靴を購入", "スニーカーを購入", "シューケア用品を購入", "靴のショッピング", "靴の店"
購入,靴,スニーカー,店,シューケア用品
6. 詳しい説明にキーワードを含めましょう。 このフィールドはGoogle Play専用 5 のものです。検索の王者であるGoogleはアプリの説明文を読み取り、インデックス化し、アプリのランク付けを決定します。 タイトル
や 簡単な説明
とは異なり、 詳しい説明
には最長4,000文字まで入力できます。この特長を活かして、すべてのキーワードを使用し、説明文全体を通してそれぞれを少なくとも5回以上繰り返したり、言い換えたりしましょう。
7. 評価を積極的に増やしていきましょう。 アプリが評価された回数は検索結果ランキングと直接相関しています。そのため、ユーザーにアプリの評価を依頼して、積極的に評価を増やすことが重要です。AppleとGoogleのいずれも、ユーザーに評価を依頼するための手段を提供しており、それらを活用しているアプリは高い評価を得ながら日々評価数を増やし続けています。
ダウンロードを獲得するために
あなたのアプリがより多くダウンロードされるようにするための手法を紹介します
1. シンプルで明確なアイコンをデザインしましょう。 アイコンは人々が最初に目にする視覚的要素であり、競合アプリへ流されてしまう前に注意を惹くための絶好な機会になります。アイコンを利用して、そのアプリがどんなものなのかを即座に伝えましょう。詳細を詰め込みすぎず、コントラストが効き、アプリの機能やブランドに関連したアイコンには人々が関心を寄せます。
2. 色を使ったスクリーンショットでワクワクさせましょう。 スクリーンショットはアプリストアのページにおいて最大の視覚的要素であり、すぐに人々の目に入ります。これはアプリのUIをチラ見せしてワクワクさせるための絶好な機会です。スクリーンショットをポップにするためには、背景に色をつけます。そうすることでアプリと表示されている機能に注目が集まります。
3. スクリーンショットにキャプションをつけましょう。 スクリーンショットに表示するキャプションを使って、そのアプリがどのように役立つのかを伝えましょう。すべてのスクリーンショットに、短いテキストを、大きく見やすいフォントで配置しましょう。これはアプリが提供する最も重要でユニークな機能を提示するために最も適した場所です。
4. 動画を使ってアプリが動く様子を見せましょう。 AppleとGoogleは、アプリのプレビューを観るための短い動画をアップロードすることを許可しています。この素晴らしい機能によって、そのアプリについて何も知らない人々に、最も重要なポイントを手っ取り早く知ってもらうことができます。アプリそのものを見せる開発者もいれば、キャプションと音楽付きのマーケティング動画を見せる開発者もいます。どちらが良いかは視聴者次第ですが、大事なのはアプリをアピールすることです。
おまけ: Google Playではアプリのプレビュー動画配信にYouTubeを使用します。これは、あなたの動画がYouTube上で何十億人ものユーザーに直接表示される可能性を意味します。さらにラッキーなのは、この動画のビュー数があなたのYouTubeのビュー数としてカウントされることです。
パフォーマンスを監視しましょう
ASOにおいて非常に重要なのはパフォーマンスを注視し続けることです。「設定して忘れる」場合も「定期的に変更する」場合も、アプリのパフォーマンスを知ることは不可欠です。アプリのランキングは多くのことに依存します。 ランキングを追跡することで、何が機能し、何が機能しないかが分かります。
結論
アプリを成功させるためにはアプリストア最適化が必要です。幸いなことに、ASOは多くの人が考えるほど大変ではなく、始めるのにさほど時間はかかりません。実際、これらの手法を適用して結果を確認するのと同じ(もしくはそれより少ない)くらいの時間を投資すればいいでしょう。最適化できるのは一度にひとつだけ、または一度にすべてです。繰り返しになりますが、あなたができる最も重要なことは実際にこれらを行うことです。
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(訳者注)本記事の執筆についてはappfiguresさんに許諾をとっています。一部不自然な表現や意訳も入っていますので、正確で完全な内容については App Store Optimization (ASO) Checklist を参照してください ↩
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(訳者注)特定のキーワードに依存しないランキング(カテゴリー内ランキングなど)のことかと思われます ↩
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(訳者注)おそらく、「ゲーム」など競合が多く勝ち目のないキーワードを選ぶよりは、ある程度ボリュームは少ないもののチューニング次第で上位表示される可能性があるキーワードの方がいい、という意味だと解釈しています ↩
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(訳者注)App Storeのカテゴリーのことで、この例では
ショッピング
が該当するものと思われます ↩ -
(訳者注)App Storeにも説明文用のフィールド
概要
がありますが、それに言及されていないということは、「検索アルゴリズムへの影響」はないということなのでしょうか(もちろんその内容などは、ページ訪問者のコンバージョン率には影響します) ↩