bitFlyer システム開発部 プロジェクトマネジメント(PM)チーム 山内と申します。
お客様に日々ご利用いただくシステム、社内向けシステムやインフラ関連など
様々なシステムを対象として、プロジェクトが円滑に進むよう業務にあたっています。
我々がチームとして大切にしているのは「サーバントリーダーシップ」という考え方です。
(Wantedly)https://www.wantedly.com/companies/company_7215089/post_articles/305921#_=_
一般的な管理業務においてはトップダウン的なリーダーシップが適用され、また多くの職場でそのような体制が取られていると思います。
こういった体制における各個人の行動原理は、組織に対する義務感や与えられた役職、リーダーの指示により形成されていきます。
必要十分な人員で構成された組織と安定成長を続ける営業基盤があれば、こういった管理体制は力を発揮すると想像に難くありません。
ある意味、目指すべきゴールが明らかになっていて、その道程もある程度決まっているような
市場におけるリーダーシップはある種の強権性を持っているほうが望ましいとも言えます。
一方、当社は取り巻く環境も含め確固たるゴールが存在せず、未だ手探りでビジネスを作り上げようとしている部分があります。
また、これまでのやり方に固執せず、改善できるところを常に見つけていこうというカルチャーが醸成されています。
システム開発のメンバーに限らず、一緒に働くメンバーは皆各分野のプロフェッショナルとして十分な実力を持っている一方、まだまだ人数が足りないという状況です。
現状として我々PMチームはエンジニア組織に所属してはいますが、様々部署との連携をスムーズにすることが重要な役割です。
プロジェクトのゴールは誰か一人が決められることでもなく、議論を重ねる中でより良いものが見えてくることがあります。また、開発体制が概ね社内で完結していることもあり、実際に対話を重視するほうが問題の解決も早かったりします。
こういった点から、関わるメンバーの能力を最大限に生かしてプロジェクト全体の成果を最大化できるようなマネジメントスタイルを志向しています。
サーバントリーダーシップで公式に定義されていることに正確に沿っているか、という点はこの記事では論じませんが、当チームで関係者に動きやすい環境を作るために意識していることは、以下2点です。
●ステークホルダー間の意思統一
・ステークホルダーはそれぞれの目標、ゴールを持っている
・会社としての良い着地がその目標やゴールと合致するとは限らない
・合致しない目線を議論を通してすり合わせる
・できる限りそれぞれの利害が均衡すること
・技術的フィージビリティはしっかり意識する
我々はシステム開発部に所属しているので、技術的目線での仕様確認や横展開は特に大事になります。いくら優れたサービスを構想しても、実現できなければ意味がありません。
また、特定の部署の運用負担が増えてしまうケースもよくある話です。
我々は社内の多くのプロジェクトを担当しているため、他のシステムや部署にどのような影響が出るのかをある程度想定することができます。
プロジェクトはどうしても不確実な要素を含んだまま動き出すので、立ち上げ時期に想定される影響を洗い出しておくことは重要です。
理想的な形は、各ステークホルダーの想定する便益を最大化しつつ、俯瞰的もしくは横串的に全体最適の解を導き出せることだと考えています。
現実的に全てをそのような形に帰結させることは難しいですが、そこに近づけるようにPMとして取り組み続けています。
●社内プロセス対応や調整ごとの対応
・誰もが面倒と思うことを率先して処理する
・この姿勢がステークホルダーからの信頼につながる
・社内外問わず様々なルールを把握、アップデートする
・プロセスそのものの改善も考える(先々のPJへの投資)
我々の業界は厳格な法規制のもとに営業が許可されています。それは社内の規程や社外との遣り取りにおいても例外ではなく、多くのプロセスは定められたルールに従う必要があります。
そういった規程やルールも、改善の積み重ねにより成長するものです。
制定時の背景や運用の勘所などは、有識者に直接聞いてみるしかありません。
また、有識者が誰なのかという点も確認の時間を要することが多々あります。
規程に従って書面を残したり、手続きを進めることもかなりエネルギーを要する仕事です。
ただ、しっかりと規程やルールに則ってプロジェクトを進めることは必須の要件であり、この部分をPMがサポートすることで関係者が自身の専門領域の作業に集中することをサポートしています。
こういった姿勢は、各プロセスの重要性を関係者に認識してもらう良い機会にもなります。
PM自らそのプロセスの意義や背景を理解し、自分の言葉で説明することで協力を得られるようになります。
サーバントリーダーシップの実践ということで、裏方としての役割にフォーカスする形になりましたが、もちろんプロジェクトを推進する役割やリリース対応などでもPMは活躍しています。
関係者と対話を重ね、良い関係を築きながら一丸となってプロジェクトを進めていく、難しい局面を経験することもありますが、こうやってリリースを迎えた時の達成感はかなりのものです。
末筆ながら、当チームについてインタビュー動画がありますので、興味がある方はこちらをご覧ください。
(WASABIT)https://youtu.be/kjnUY2Ya3uM