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主要4パブリッククラウドのVPC,Subnetの構成を比較してみた

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#主要4パブリッククラウドのネットワーク構成を比較してみた
 いま現在よく使われている主要4パブリッククラウドについて勉強していたところ、IaaSとして利用する場合の最初の関門であるネットワークについてかなりの考え方の違いがあることがわかりましたのでまとめてみました。
##VPCの考え方
###AlibabaCloud,AWS,Azureの場合
 クラウドでは仮想ネットワークの中に仮想サーバなどのリソースを配置して行きます。この仮想ネットワークをAWSやAlibabaCloud, GCPではVirtual Private Cloud(VPC)と呼んでいます。AzureではVNetと呼んでいます。
 AWS,AlibabaCloud,Azureではリージョンの中にVPCを作る方式です。地域に別れたデータセンター群(リージョン)の中に仮想ネットワークを作る概念です。リージョン間の通信もVPC間を接続するVPC Peeringを作らないとインターネット越しの通信になってしまいます。
3A-VPC.png

###GCPの場合
 GCPはレガシーなIPネットワークの考え方を超えたクラウドネイティブな考え方なのでしょうか、VPCは全世界のリージョンを跨いで作られます。VPCとVPCを繋ぐ場合はVPC Peeringにより接続することもできます。
GCP-VPC.png

##Subnetの考え方
###AlibabaCloudとAWSの場合
 この2つのクラウドサービスはほぼ同じ考え方です。どちらかと言えばレガシーなIPネットワークをクラウド上でも受け継いでいるようです。VPCはリージョンに縛られてましたが、SubnetもAZに縛られています。AZの中でSubnetが作られます。
2A-Subnet.png
###Azureの場合
 AzureではAZを跨いでSubnetが設定されます。仮想サーバ(VM)を作る場合にサーバレベルでAZを選択することでマルチAZを活用した可用性を実現することができるようです。
Azure-subnet.png
###GCPの場合
 GCPでは、当初はSubnetを設定することができなかったそうです。2015年からSubnetの設定が可能になり、AutoとCustomの2つの方法があるようです。いずれの方法でもSubnetはリージョンの中に縛られて設定できます。AZは超えて設定されます。
Autoでは10.128.0.0/9のCIDRブロックがVPCに設定され、リージョンごとに自動でSubnetが付与される仕組みです。リージョンが増えると勝手にSubnetが設定されます。
 Customを利用するとレガシーなIPネットワークのように独自にSubnetとCIDRブロックを作ることができます。
 ただ、VPCの中のIPアドレス空間は複数混在できるようで、1つのCIDRブロックだけでなく複数のCIDRブロックが混在しても成立するそうです。IPアドレス空間が混在したときにVPC間の接続やオンプレミスのIPネットワークとの接続に影響がないのか?興味があるところです。
GCP-Subnet.png
##まとめ
 AlibabaCloudとAWSは同じアーキテクチャーで考えることができそうです。AWSからAlibabaCloudに移行させるようなケースには便利ですね。AzureやGCPはAWSからの移行では単純にはできないためネットワークレベルから再設計が必要になりそうです。

##参考としたサイト
AlibabaCloudドキュメントサイト:VPC ネットワークの計画
AWS のネットワーク設計入門
Azure 可用性ゾーンを使うならこんな構成
Azure Virtual Network とは
Azure の Availability Zones の概要
GCEのSubNetwork対応による、変更点とAWSとの違い
GCPのVPC関係ヘルプ

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