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HubotでRocket.Chat用Botを作る

Last updated at Posted at 2017-06-01

Rocket.Chat用のHubot作成手順です。

2018/06/14追記
https://rocket.chat/docs/bots/ にはbotkitなどの記載もありますが、現在は開発中で未リリースです。
また、hubotも https://rocket.chat/docs/bots/running-a-hubot-bot/ にはボイラープレートからの作成なども記載されていますが、これも開発中です。
bot系は開発フレームワークなども含め、強化検討されているようです。 slack の Interactive messages のような機能も検討されています。

2018/07/26追記

  • hubot-rocketchat v1.0.12 に気づいたので追記。
  • hubot-rocketchat v1.0.9 からenvelope, message, userのroomの値がIDから名称に変更されたのに気づいたので追記。
  • yo hubot すると、hubot-rocketchat v2.0.0 が入ってしまう問題に気付いたので追記。

2018/10/15追記
ボイラープレートを使用するv3系については、ボイラープレートは未だ NB: THIS IS A WORK IN PROGRESS だし、アダプタもv2系リリースタグ無し(なぜかnpmにはv2が上がっている)。またアダプタ内で使用されている @rocket.chat/sdk のバージョンが古い(v0.1.0)などにより、 still beta と判断。

  • yo hubot すると、hubot v3.1.1 が入ってしまう問題に気付いたので追記。

2018/12/14追記
一昨日くらいにSnapでRocket.Chat 0.72.1 が降ってきたタイミングで、botが一部反応しなくなった。
ROCKETCHAT_ROOM でroomを指定していると反応しない。hear, respondなどの応答系が全滅。。
LISTEN_ON_ALL_PUBLIC=true 付けると反応する。が、、全roomで反応。
1つ前のバージョンの Rocket.Chat 0.71.2 を立てて正常に動作することを確認。
rocketchat_driver.coffee 内の setupReactiveMessageList メソッド内の changedMsg.args[1] が {} になっている所まで確認。
試しにhubot 3系で動作確認したが、同様に動作しない。
このissueか?

2018/12/16追記
SnapでRocket.Chat 0.72.3 が降ってきて、正常に戻った。
changedMsg.args[1] に値が入ってくるように戻っていた。

対象

Rocket.Chat : 0.55.0 くらいで動作確認。
node : 6.10.x
開発言語 : JavaScript(≠CoffeeScript)

Hubotの開発環境作成

node, npmをインストールします。
その後、Hubot開発に必要な yo , generator-hubot をインストールします。
参考:https://hubot.github.com/docs/

# 未インストール時のみ
npm install -g yo generator-hubot

Hubot作成

雛型生成

yoで雛型生成します。

mkdir myhubot
cd myhubot
yo hubot
# 対話式で色々聞かれるが、adapterに rocketchat を指定すればとりあえずはOK
# hubot-rocketchatも一緒にインストールされる

# ******** 2018/10/15追記 ********
# yoがv3.1.1を入れてしまうので、ダウングレードする。
npm install hubot@2.19.0

# ******** 2018/07/26追記 ********
# yoがv2.0.0を入れてしまうので、ダウングレードする。
npm install hubot-rocketchat@1.0.12

2017/09/07 現在、ここでインストールされるhubotはnpmに登録されているv2.19.0です。
githubのv3.0.1を使用すると、正常に動作しないようです。

2018/10/15 現在、ここでインストールされるhubotはnpmに登録されているv3.1.1です。
v2系にダウングレードする必要があります。

hubot-rocketchat は Rocket.Chat用のHubot adapter で https://github.com/RocketChat/hubot-rocketchat で開発されています。
2018/05/01 v2.0.0 リリース ※don't use this!! yoでの生成とhubot v2が非サポートになったので使ってはいけない。
2017/10/10 v1.0.12 リリース ※githubでタグ打ちされていないバージョン。 npm に登録されていた。
2017/08/08 v1.0.11 リリース
2017/07/26 v1.0.10 リリース
2017/07/14 v1.0.9 リリース ※破壊的変更あり

とりあえず動作確認

環境変数を設定し、Hubotを起動します。

# 環境変数設定
export ROCKETCHAT_URL=http://192.168.0.123:3000
export ROCKETCHAT_ROOM=general
export ROCKETCHAT_USER=chabot # botのユーザー
export ROCKETCHAT_PASSWORD=chabotpassword # botのパスワード
export ROCKETCHAT_AUTH=password

# adapterにrocketchatを指定して起動
bin/hubot -a rocketchat

以下を確認。

  • Rocket.Chat の general にボットユーザーが参加されていることを確認。
  • chabot ping と打ち、PONG と帰ってくることを確認。

Ctrl+Cで終了。
ここまでで、基本的な枠の作成は完了です。

不要なパッケージ削除

yoで生成した雛型には不要なパッケージが色々入っているので削除します。
私はデータ保持にはredisは使わず、代わりにnedbをよく使用している為、以下ではhubot-redis-brainも消してます。

# 全無まとめて削除Ver.
npm uninstall hubot-diagnostics hubot-google-images hubot-google-translate hubot-help hubot-heroku-keepalive hubot-maps hubot-pugme hubot-redis-brain hubot-rules hubot-scripts hubot-shipit --save

# ping等
npm uninstall hubot-diagnostics --save

# リスの画像
npm uninstall hubot-shipit --save

# heroku用
npm uninstall heroku-keepalive --save

# map
npm uninstall hubot-maps --save

# help
npm uninstall hubot-help --save

# google-translate
npm uninstall hubot-google-translate --save

# google-images
npm uninstall hubot-google-images --save

# パグの画像
npm uninstall hubot-pugme --save

# ロボット3原則
npm uninstall hubot-rules --save

# DEPRECATED
npm uninstall hubot-scripts --save

# redisを使ってデータを保持したい場合使用。
# 私はnedb使ったりするので削除。
npm uninstall hubot-redis-brain --save

不要なファイル削除

以下のファイルを削除します。

  • external-script.json
    外部botコードを使用しないので削除します。

  • hubot-script.json
    hubot-scriptを使わないので削除します。

  • bin/hubot.cmd
    本番でwindowsで動作させたい場合などは残します。
    windowsで開発する場合もGit for Windowsが入っていると思うのでbash.exeで問題なければ基本使わないハズ。

  • scripts/example.coffee
    サンプルコードなので削除します。

nodeのバージョン変更

package.jsonに記載されているenginesのバージョンが古いので動作させるnodeのバージョンに書き換えます。

"engines": {
  "node": "6.10.x"
}

起動スクリプト編集

私は bin/hubot に環境変数などを以下のように書いて起動しています。
また、本番環境では Systemdに登録して起動しています。

#!/bin/sh

set -e

export ROCKETCHAT_URL=http://192.168.0.123:3000
export ROCKETCHAT_ROOM=wg-sandbox
export ROCKETCHAT_USER=chabot
export ROCKETCHAT_PASSWORD=chabotpassword
export ROCKETCHAT_AUTH=password

npm install
export PATH="node_modules/.bin:node_modules/hubot/node_modules/.bin:$PATH"

exec node_modules/.bin/hubot --name "chabot" -a rocketchat

メイン処理ファイル作成

scripts ディレクトリ以下にjsファイルを作成します。ファイル名は任意です。
私は main.js を作成しています。

// Description:
//   先頭に"// Description:"コメントを書いておかないと起動時に警告(INFOだが)が出る。
module.exports = (robot) => {

    // ここに処理を記述する。
    robot.respond(/hoge/i, (res) => {
        res.send("hoge!!!");
    });

};

※開発言語について

Hubotのデフォルト開発言語はCoffeeScriptですが(v3系(#1347)からJavaScriptに移行してました)、scriptsフォルダにJavaScriptファイルを置いても実行されます。Rocket.ChatもCoffeeScriptからJavaScriptに移行していますし、私はJavaScriptで書いています。
参考:https://github.com/RocketChat/Rocket.Chat/issues/796

メッセージ投稿処理について

基本応答

ユーザーの投稿に反応して応答を返す場合、robot.hearrobot.respond の応答関数の引数のメソッド res.send を使用します。
デフォルトでは新規投稿にしか反応しません。編集投稿に反応するようにするためには環境変数 RESPOND_TO_EDITED=true を設定する必要があります。
2017/09/07 現在 hear 内でメッセージ( res.message )が新規か編集かを判別する手段は無いようです。どうしても必要な場合、Rocket.Chat用のHubot adapterの recketchat.coffee にコードを1行追加して hear 内で判別可能なようにできます。

// Description:
//   先頭に"// Description:"コメントを書いておかないと起動時に警告が出る。(INFOだが)
module.exports = (robot) => {

    robot.hear(/hoge/i,(res) => {
        res.send("hoge! 全ての投稿でhearが含まれる投稿に反応して発言する。");
    });

    robot.respond(/piyo/i,(res) => {
        res.send("piyo! botの名前+piyoが含まれる投稿に反応して発言する。");
        // 注意:
        // ここでのbotの名前はbin/hubotの中に書かれている --name 【名前】でも反応する。
        // これはyo hubot時に質問されるbotname。
        // ボット名はアットマークなしで反応する。
    });

};

能動的に投稿

cronnode-schedule などを使用して、定時に投稿する場合などは、 robot.send を使用します。
2017/09/07 今更ながら robot.messageRoom を発見。こちらの方がシンプル。

// チャンネル名を指定する必要があります。
robot.send({ room: "wg-hoge" }, "hogeeeee!");
// こっちのほうがシンプル。
robot.messageRoom("wg-hoge", "hogeeeee!");

テキスト以外の情報を含むメッセージ投稿

テキスト以外の情報を含める場合、メッセージオブジェクトを作成して send に渡します。

robot.hear(/hoge/ig, (res) => {

    // 文字列のみ
    res.send("hoge?!");

    // 絵文字もOK
    res.send("emoji! :ok:");

    // メッセージオブジェクトを作って送信
    const message = {
        msg: "message here!",
        attachments: [{
            "text": "text here! :tada:",
            "color": "#ff0000",
            "alias": "別名を表示させたいときに設定",
            "avatar": "投稿者アイコンにアバターを表示させたいときに設定。URLを指定する。",
            "emoji": "投稿者アイコンに絵文字を表示させたいときに設定。ex. :ok:",
            "fields": [{
                "short": true,
                "title": "ok (no title emoji :ok: )",
                "value": "[Link](https://google.com/) *bold* _italic_ "
            },{
                "short": true,
                "title": "ng",
                "value": "no emoji :tada: , \r\n %0a no newline, no `inline` "
            }]
        }]
    };
    res.send(message);
});
// 自発的に投稿、またはチャンネルを指定して送る場合、robot.sendを使う。
robot.send({ room: "wg-hoge" }, "hogeeeee!");

// メッセージオブジェクトを作って送信
const message = {
    msg:"send to wg-hoge!",
    attachments: [{
        "text": ":ok: emoji OK!",
        "color": "#FF0000"
    }]
};
robot.send({ room: "wg-hoge" }, message);
// こっちのほうがシンプル。
robot.messageRoom("wg-hoge", message);

Hubotのsend時のメッセージオブジェクトのドキュメントは今のところ発見できず、rest-apirealtime-api 見ながら探してます。
今のところ msg , attachment でほぼ事足りています。
avatar自分のQiitaのアイコンURLでも表示されました。

res(RocketChatResponseオブジェクト)の中身

robot.hearrobot.respondなどのコールバック関数の引数のresについて。
Rocket.Chat Hubot adapter定義クラスHubot定義クラスを継承)。

メソッド

メソッド 実装箇所
sendDirect RocketChatBotAdapterのsendDirect
sendPrivate RocketChatBotAdapterのsendDirect
send RocketChatBotAdapterのsend
emote RocketChatBotAdapterのemote
reply RocketChatBotAdapterのreply

その他topicやplayなどもあるがRocketChatBotAdapterで未実装のため使用不可。

プロパティ

いろんなところにroomやmessage, userが入ってて紛らわしいですが、全て同じ情報が入っています。

2018/07/26追記
※1: roomについて、1.0.9からルームIDではなくルーム名が入るようになったようです。(破壊的変更)
また、1.0.10からダイレクトメッセージ、ライブチャットの場合はIDがセットされています。

プロパティ 内容
robot 上位のrobotと同じ。
message TextMessageオブジェクト
match マッチ配列。String.match()の戻り値と同様(g付き時にinput, indexが無いとかナントカ)
envelope エンベロープ。room, user, messageが入っています。

res.envelope

プロパティ 内容
room ルーム名 ※1
user Userオブジェクト
message TextMessageオブジェクト

TextMessageオブジェクト

Hubot定義クラス
メッセージ内容が入っています。出現箇所は以下。
* res.message
* res.envelope.message

プロパティ 内容
user Userオブジェクト
text 投稿メッセージ内容
id メッセージID(内部ID)
done 処理済みフラグ。これを true にすると後続のhearrespondが処理しない。listenは通った。
room ルーム名 ※1

Userオブジェクト

Hubot定義クラスid, name 以外は自由っぽい。
投稿したユーザーの情報が入っています。出現箇所は以下。
* res.message.user
* res.envelope.user
* res.envelope.message.user

プロパティ 内容
id ユーザーID(内部ID)
name ユーザー名(名前ではない)
alias エイリアス(無い場合undefined)
room ルーム名 ※1
roomID ルームID(内部ID)※1.0.9で追加された。
roomType ルームタイプ ※1.0.12で追加された。※2

※2: ルームタイプ(他にもあるかも)

内容
c パブリックチャンネル
p プライベートチャンネル
d ダイレクトメッセージ

Hubotの運用環境

基本node, npmが入っていれば問題ないです。

環境変数について

https://rocket.chat/docs/administrator-guides/hubot#configuration-options https://rocket.chat/docs/bots/configure-bot-environment/ に説明は書いてありますが、ハマったり、よくわからなかった設定値について動作確認した記録です。
2018/06/14追記
URLが変わってました。

ROCKETCHAT_URL

ROCKETCHAT_URL=http://192.168.0.123:3000/ のように最後に / を付けると正しく動作しません。
0.46.0以前くらいでは起動していた時期がありました。

LISTEN_ON_ALL_PUBLIC

基本的にボットが参加しているチャンネルすべてでlistenしますが、
LISTEN_ON_ALL_PUBLIC=true を指定して起動した場合、ボットが参加していないチャンネルもlistenします。
応答した場合は、ボットは未参加のままメッセージが投稿されます。
この値が設定された場合、 ROCKETCHAT_ROOM='' とするべき、と書いてあります、理由は不明。
hubot-rocketchat内部で LISTEN_ON_ALL_PUBLIC=true の場合、 ROCKETCHAT_ROOM='' が設定されるようになっていました。

ROCKETCHAT_ROOM

ROCKETCHAT_ROOM=random
ボット起動時、ボットが指定チャンネルに参加していない場合、参加します。
ここに記載していないチャンネルでもユーザーがボットを参加させると listen するようです。

RESPOND_TO_EDITED

ボットはデフォルトでは新規投稿時にしか反応しません。(default: false)
RESPOND_TO_EDITED=true とすることにより、編集時にも反応するようになります。

PORT

Hubotのパラメーター。
HubotにはExpressが内蔵されていて、ポートを指定しない場合、デフォルトの8080が使用されます。
そのため、同一端末で2つのHubotを起動すると、後から起動したHubotの8080が使えず、起動時にエラーログが出力されます。
Expressの機能を使わない場合、hubot起動オプションで--disable-httpdまたは-dを指定します。

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