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AWS EC2 インスタンスの起動、開始、停止、休止、終了の違い

Last updated at Posted at 2022-03-10

AWS の Amazon EC2 におけるインスタンスの操作の表記が「起動、開始、再起動、停止、休止、終了」、またインスタンスの状態の表記が「実行中、保留中、シャットダウン中、停止中、停止済み、終了済み」と日本語では大変分かりづらくなっているので、その違いについて整理する。

インスタンスの操作

Amazon EC2 のインスタンスの操作は、以下の7つの表記が存在する。

日本語表記 英語表記
インスタンスを起動 Launch instaces
テンプレートからインスタンスを起動 Launch instance from template
インスタンスを開始 Start instance
インスタンスを再起動 Reboot instance
インスタンスを停止 Stop instance
インスタンスを休止 Hibernate instance
インスタンスを終了 Terminate instance

違いの要約

「起動」と「開始」
表記 内容
起動 (Launch) 新規のインスタンスの作成とその起動。
開始 (Start) 既存の「停止済み」のインスタンスの起動。
「停止」と「休止」と「終了」
表記 内容
停止 (Stop) インスタンスのシャットダウン。
休止 (Hibernate) インスタンスのサスペンド。メモリも保存される。
終了 (Terminate) インスタンスの削除。起動や接続は不可能。
「再起動」と「停止/開始」と「休止/開始」
表記 内容
再起動 (Reboot)
停止/開始 (Stop/Start)
休止/開始 (Hibernate/Start)

起動 (Launch)

インスタンス起動ウィザード
起動テンプレート
既存インスタンス
AWS Marketplace インスタンス

開始 (Start)

再起動 (Reboot)

停止 (Stop)

休止 (Hibernate)

終了 (Terminate)

インスタンスのライフサイクル

インスタンスのライフサイクル - Amazon Elastic Compute Cloud

インスタンスのライフサイクル

インスタンスの状態

日本語表記 英語表記 課金 説明
実行中 Running running インスタンスが起動済み
保留中 Pending pending × インスタンスの起動中
シャットダウン中 Shutting Down shutting-down × インスタンスの削除(Terminate)中
停止中 Stopping stopping インスタンスのシャットダウン(Stop)またはサスペンド(Hibernate)中
停止済み Stopped stopped × インスタンスがシャットダウン(Stop)済み
終了済み Terminated terminated × インスタンスが削除済み

大変紛らわしいが、ここでの日本語表記の [シャットダウン中] および [終了済み] はいずれも「インスタンスの削除」を意味する。

インスタンスの状態が「停止中(Stopping)」の場合、停止(Stop)準備中なら課金されないが、休止(Hibernate)準備中だと課金対象となる。

終了保護の設定

停止 (Stop) と終了 (Terminate) を取り違えて Amazon EC2 インスタンスを誤って削除(終了)しないようにするために、インスタンスの「終了保護」を有効にできる。
DisableApiTermination 属性は、インスタンスがコンソール、CLI、または API を使用して終了できるかどうかを制御し、デフォルトでは無効 (false) になっている。 1

AWS マネジメントコンソールで変更する

AWS マネジメントコンソールでインスタンスの終了保護を有効にするには、一覧からインスタンスを選択してから、[アクション] または右クリック > [インスタンスの設定] > [終了保護を変更] の順に選択する。

「終了保護を変更」画面に切り替わったら [有効化] にチェックをいれて [保存] ボタンを押下する。
「終了保護を変更」画面のスクリーンショット

AWS CLI で変更する

AWS コマンドラインインターフェイス (CLI) でインスタンスの終了保護を有効にするには modify-instance-attribute コマンド ([v2][v1]) を使用する。

起動中のインスタンスの一覧
aws ec2 describe-instances \
 --filters Name=instance-state-name,Values=running \
 --output table \
 --query 'Reservations[*].Instances[].{
  AvailabilityZone: Placement.AvailabilityZone,
  ID: InstanceId,
  Name: Tags[?Key==`Name`] | [0].Value,
  State: State.Name,
  Type: InstanceType
  }'
結果
------------------------------------------------------------------------------------------
|                                    DescribeInstances                                   |
+------------------+-----------------------+--------------------+----------+-------------+
| AvailabilityZone |          ID           |       Name         |  State   |    Type     |
+------------------+-----------------------+--------------------+----------+-------------+
|  ap-northeast-1a |  i-xxxxxxxxxxxxxxxxx  |  project-dev-app   |  running |  t2.micro   |
+------------------+-----------------------+--------------------+----------+-------------+
インスタンスの終了保護設定値の確認
aws ec2 describe-instance-attribute \
 --instance-id i-xxxxxxxxxxxxxxxxx \
 --attribute disableApiTermination
結果
{
    "InstanceId": "i-xxxxxxxxxxxxxxxxx",
    "DisableApiTermination": {
        "Value": false
    }
}
インスタンスの終了保護設定値の変更
aws ec2 modify-instance-attribute \
 --instance-id=i-xxxxxxxxxxxxxxxxx \
 --disable-api-termination
設定値の変更の確認
aws ec2 describe-instance-attribute \
 --instance-id i-xxxxxxxxxxxxxxxxx \
 --attribute disableApiTermination
結果
{
    "InstanceId": "i-xxxxxxxxxxxxxxxxx",
    "DisableApiTermination": {
        "Value": true
    }
}

disableApiTermination 属性は1文字目が小文字でないと認識しないので注意。

  1. デフォルトでは、Amazon EC2 コンソール、コマンドラインインターフェイス、または API を使用して、インスタンスを終了できます。Amazon EC2 を使用してインスタンスを誤って終了できないようにするには、インスタンスの削除保護を有効にできます。DisableApiTermination 属性は、インスタンスがコンソール、CLI、または API を使用して終了できるかどうかを制御します。デフォルトでは、インスタンスの削除保護は無効になっています。インスタンスが実行中またはインスタンスが停止中に、インスタンスを起動する際に、この属性の値を設定できます (Amazon EBS-backed インスタンスの場合)。 - 削除保護の有効化 - インスタンスの終了 - Amazon Elastic Compute Cloud - docs.aws.amazon.com

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