CentOS 8
2019年5月7日に Red Hat Enterprise Linux 8 が一般に提供開始 1 され、2019年9月24日に CentOS 8.0 が公開された。 2
CentOS 7 との比較
パッケージのバージョン
CentOS 7 | CentOS 8 | 最新安定版 | |
---|---|---|---|
Kernel | 3.10 | 4.18 | 5.3.8 |
GCC | 4.8 | 8.2 | 9.2 |
OpenSSL | 1.0.2k | 1.1.1 | 1.1.1d |
OpenSSH | 7.4p1 | 7.8p1 | 8.1p1 |
Docker | 1.13 | - | 19.03.4 |
Podman | 1.4 | 1.0 | 1.6.2 |
NTP | 4.2.6 | - | 4.2.8p13 |
Chrony | 3.4 | 3.3 | 3.5 |
Cockpit | 195 | 185 | 205.1 |
Postfix | 2.10 | 3.3 | 3.4.7 |
Dovecot | 2.2.36 | 2.2.36 | 2.3.8 |
BIND | 9.11 | 9.11 | 9.14.7 |
Git | 1.8 | 2.18 | 2.23.0 |
PHP | 5.6 | 7.2 | 7.3.11 |
Ruby | 2.0 | 2.5 | 2.6.5 |
Perl | 5.16 | 5.24 / 5.26 | 5.31.5 |
Python | 2.7 | 3.6 | 3.8.0 |
Node.js | 6 | 10 | 12.13.0 |
Nginx | 1.16 (EPEL) | 1.14 | 1.17.5 |
MariaDB | 5.5 | 10.3 | 10.4.8 |
MySQL | - | 8.0 | 8.0.18 |
PostgreSQL | 9.2 | 9.6 / 10.6 | 12.0 |
Redis | 3.2 (EPEL) | 5.0.3 | 5.0.6 |
Squid | 3.5 | 4.4 | 4.8 |
Varnish | 4.0 | 6.0 | 6.3.1 |
VIM | 7.4 | 8.0 | 8.1 |
Netfilter | iptables | nftables |
インストールメディアの入手
インストールメディアの ISO イメージは以下の2つがある。
CentOS 7 にあった minimal は廃止された模様。
minimal ISO を作成したい場合は Bash スクリプトが以下で公開されている。
https://github.com/uboreas/centos-8-minimal
CentOS Stream x86_64 ISO イメージ
curl \
--location \
--output /Users/$(whoami)/Downloads/CentOS-Stream-x86_64-boot.iso \
http://isoredirect.centos.org/centos/8-stream/isos/x86_64/CentOS-Stream-x86_64-boot.iso
axel \
--alternate \
--num-connections=10 \
--output=/Users/$(whoami)/Downloads/ \
http://isoredirect.centos.org/centos/8-stream/isos/x86_64/CentOS-Stream-x86_64-boot.iso
ファイル名 | 更新日時 | 容量 |
---|---|---|
CentOS-Stream-x86_64-boot.iso |
2019-09-20 23:44 | 533M |
CentOS Stream は開発者やアーリーアダプタ向けのディストリビューションで、最新機能の導入を行う Fedora プロジェクトと企業向けの RHEL の間に位置するもの。 3
CentOS 8 x86_64 ISO イメージ
curl \
--location \
--output /Users/$(whoami)/Downloads/CentOS-8-x86_64-1905-boot.iso \
http://isoredirect.centos.org/centos/8/isos/x86_64/CentOS-8-x86_64-1905-boot.iso
axel \
--alternate \
--num-connections=10 \
--output=/Users/$(whoami)/Downloads/ \
http://isoredirect.centos.org/centos/8/isos/x86_64/CentOS-8-x86_64-1905-boot.iso
ファイル名 | 更新日時 | 容量 |
---|---|---|
CentOS-8-x86_64-1905-boot.iso |
2019-08-16 06:22 | 534M |
Virtual Machine の作成
macOS 10.14.5 の VirtualBox 6.0.14 にて作業。
VirtualBox 設定 (GUI)
-
システム
>マザーボード
>起動順序
>フロッピー
のチェックを外す -
システム
>マザーボード
>チップセット
>PIIX3
をICH9
に変更 -
ディスプレイ
>スクリーン
>表示倍率
>100%
を200%
に変更 -
ディスプレイ
>スクリーン
>グラフィックスコントローラー
>VMSVGA
をVBoxSVGA
に変更 -
ネットワーク
>アダプター 2
>ネットワークアダプターを有効化
>チェックして有効化 -
ネットワーク
>アダプター 2
>割り当て
>未割り当て
をホストオンリーアダプター
に変更 -
ポート
>USB
>USB コントローラーを有効化
>チェックを外して無効化
グラフィックスコントローラーがデフォルトの VMSVGA だと VMWare 用のため画面が途切れるので VBoxSVGA に変更する。 4
VirtualBox 設定 (CUI)
コマンドラインからも VBoxManage コマンドで VM を作成することができる。
VM の作成
VMNAME='CentOS 8.0' && \
VBoxManage createvm \
--name "${VMNAME}" \
--groups '/CentOS' \
--ostype 'RedHat_64' \
--register
VBoxManage createvm コマンドで新しい XML 仮想マシン定義ファイルを作成する。
指定可能な ostype
は VBoxManage list ostypes
コマンドを実行すると確認できる。
VM の変更
VBoxManage modifyvm "${VMNAME}" \
--description 'CentOS 8.0 minimal installation' \
--memory 1024 \
--rtcuseutc on \
--graphicscontroller vboxsvga \
--chipset ich9 \
--boot1 dvd \
--boot2 disk \
--boot3 none \
--boot4 none \
--nic2 hostonly \
--hostonlyadapter2=vboxnet0 \
--audio none
VBoxManage setextradata "${VMNAME}" GUI/ScaleFactor 2
VBoxManage modifyvm コマンドで仮想マシンのプロパティを変更する。
デフォルトの100%表示では画面が小さすぎるため、表示倍率を変更するために VBoxManage setextradata コマンドで GUI/ScaleFactor
に値を設定する。 5
IDE コントローラーの追加
VBoxManage storagectl "${VMNAME}" \
--name IDE \
--add ide \
--controller PIIX4 \
--portcount 2 \
--bootable on
ISO イメージをマウントするために VBoxManage storagectl コマンドで IDE コントローラーを追加する。
ISO イメージの割り当て
VBoxManage storageattach "${VMNAME}" \
--storagectl IDE \
--port 1 \
--device 0 \
--type dvddrive \
--medium /Users/$(whoami)/Downloads/CentOS-Stream-x86_64-boot.iso
VBoxManage storageattach コマンドで ISO イメージをマウントする。
VDI (HDD) の作成
VBoxManage createmedium disk \
--filename "/Users/$(whoami)/VirtualBox VMs/CentOS/${VMNAME}/${VMNAME}.vdi" \
--size 65536
VBoxManage createmedium コマンドで新しいメディアを作成する。
--size
オプションで指定している 65536
は 64GB の意。
SATA コントローラーの追加
VBoxManage storagectl "${VMNAME}" \
--name SATA \
--add sata \
--controller IntelAhci \
--portcount 1 \
--bootable on
VBoxManage storagectl コマンドで SATA コントローラーを追加する。
VDI (HDD) の割り当て
VBoxManage storageattach "${VMNAME}" \
--storagectl SATA \
--port 0 \
--device 0 \
--type hdd \
--medium "/Users/$(whoami)/VirtualBox VMs/CentOS/${VMNAME}/${VMNAME}.vdi"
VBoxManage storageattach コマンドで HDD イメージをマウントする。
VM の起動
VBoxManage startvm 'CentOS 8.0' --type gui
VBoxManage startvm コマンドで仮想マシンを起動する。
CentOS 8.0 のインストール
インストール操作(グラフィックモード)
-
Install CentOS Stream 8.0.1905
をカーソルで選択してエンターキーを押下 - インストール時に使用する言語に「日本語(Japanese)」「日本語(日本)」を選択して「続行(C)」
- インストール概要>システム>ネットワークとホスト名(N) をマウスカーソルで押下
- ネットワークとホスト名>Ethernet(enp0s3)>設定(C) をマウスカーソルで押下
- enp0s3 の編集>全般>この接続が利用可能になったときに自動的に接続する(A) にチェックを入れて「保存(S)」ボタンを押下
- ネットワークとホスト名>Ethernet(enp0s8)>設定(C) をマウスカーソルで押下
- enp0s8 の編集>全般>この接続が利用可能になったときに自動的に接続する(A) にチェックを入れて「保存(S)」ボタンを押下
- ネットワークとホスト名 「完了(D)」ボタンを押下
- ソフトウェア>インストールソース(I)
- インストールソース>ネットワーク上(O)
最寄りのミラー
をhttp://
に変更、 URL 欄にmirror.centos.org/centos/8/BaseOS/x86_64/os
を入力、「完了(D)」ボタンを押下 -
最小パッケージ
を選択
389 RPM パッケージの合計 282.83 MiB がダウンロードされ、インストールされる。
インストール操作(テキストモード)
テキストユーザーインターフェースでは、パーティションレイアウトの変更や LVM の設定ができない制限がある。 6
-
ESC キーを押下して
boot:
プロンプトを表示しlinux text
と入力する。
または Tab キーを押下してinst.text
を追記してエンターを押下する。
-
"オープンソース・ソリューションのプロバイダーとして世界をリードするRed Hat, Inc.(NYSE:RHT、以下Red Hat)は本日、エンタープライズIT全体にわたる広範なデプロイメント向けに設計されたオペレーティングシステムであるRed Hat Enterprise Linux 8の提供開始を発表しました。" - Red Hat、すべての企業、すべてのクラウド、すべてのワークロードに Linux体験を解放する Red Hat Enterprise Linux 8を発表 ↩
-
"CentOS Streamは開発者やアーリーアダプタ向けのディストリビューションで、最新機能の導入を行うFedoraプロジェクトと、企業向けのRHELの間に位置するものと説明されています。" - CentOS 8がリリース - ローリングリリース対応のCentOS Streamも発表 | ソフトアンテナブログ ↩
-
vga - What are differences between VBoxVGA, VMSVGA and VBoxSVGA in VirtualBox? - Super User ↩
-
virtualbox.org • View topic - [Solved] Setting "Scale Factor" to 250% ↩
-
"テキストユーザーインターフェースの場合、パーティションレイアウトの変更ができなかったり、LVM を設定できないなどの制限があります。" - inst.text - コンソール、環境、ディスプレイの各オプション | 22.1. ブートメニューによるインストールシステムの設定 | 第22章 起動オプション Red Hat Enterprise Linux 7 | Red Hat Customer Portal ↩