第二回AI実装検定A級、(2020年9月26日実施分)に無事合格できたので、体験記残させてもらいます!
私なりの体験記なので悪しからず。
得点は
数学 : 95%
Python : 100%
AI : 100%
でした。
AI実装検定A級とは
公式サイトより
ディープラーニングの実装について数学、プログラミングの基本的な知識を有し、ディープラーニングの理論的な書籍読みはじめることができ、独学の準備が出来たレベルです。また、現在AI資格試験の最高峰であるE資格(日本ディープラーニング協会主催)の認定プログラムにも挑戦できるレベルです。
※AI実装検定A級に合格しても、E資格を受ける権利が得られる訳ではありません。E資格認定プログラムは受講する必要があります。
筆者について
- エンジニア3年目
- 大学では電子工学を専攻、大学院卒
- 関連する資格として、G検定・Python3エンジニア認定基礎試験を取得済み
難易度
資格試験情報サイトの情報
上記サイトでは、以下のように考察されています(2020年10月現在の情報)
AI実装検定A級はE資格の下位資格で、G検定よりも難易度は低いレベルです。ほかのAI関連資格との比較では、Python3エンジニア認定基礎試験よりは難しく、Python3エンジニア認定データ分析試験よりは易しいレベルと考えていいでしょう。
G検定とPython3エンジニア認定基礎試験取得済みの所感としては、
「G検定より難易度が低い」のは(出題領域は違いますが)事実だと思います。AI実装検定A級の方が絞り込まれていると言う点で、G検定よりもかなり勉強しやすいです。
「Python3エンジニア認定基礎試験よりは難しく」も概ね同意です。数学の知識が元々ある人には、AI実装検定A級の方が易しく感じられるかもしれません。
また、今回の合格者数と平均得点率は以下です。(公式情報)
受験者数:181名
合格者数:133名
(合格率を計算すると約73%)
平均得点率(全体) 74.63%
平均得点率(数学) 71.33%
平均得点率(python)75.14%
平均得点率(AI) 77.43%
合格率は、1回目(209/258 合格率を計算すると約81%)よりも下がっている形になります。
合格ラインは公表されていませんが、
確実に合格するには8割は必要だと言われています。
二回目出題範囲
第二回時点での出題範囲は以下でした。
(思うところあって、公式サイトの情報をここにコピーしています)
AI 20題
- 入力層と出力層
- Weight
- 順伝播の計算
- 行列の掛け算
- バイアス項の導入
- sigmoid関数
- 正解値の導入
- 二乗和誤差
- 誤差の微分
- 誤差逆伝播法
- 連鎖律
- 偏微分
- アダマール積
プログラミング 20題
- Numpy
- Pandas
- Matplotlib
- Seaborn
- Sciket-learn
数学 20題
- 集合と確率 -和集合と共通部分 -絶対補と相対補 -ベイズ確率-条件付き確率
- 数列と行列
-ニューラルネットワークの基本的なネットワークの記載に必要な数式の読解力を問う - 関数と微分 -ニューラルネットワークの連鎖率で使われる数式の読解力を問う
受験システム
受けようとされている方は知っているとは思いますが、オンライン受験です。
おうち受験。調べながら受験可能。
ただし、1時間に60問出題されるので調べる時間があるかは微妙なところです。
出題方式は、公式の例題通り、4つの選択肢から1つを選ぶ択一問題になります。
以下、受験システムについて思ったところの箇条書き
- 選択肢を選ぶと「ピコーン」となぜだか音が鳴ります。
- 他の試験でよくある「不安な問題にチェック」及びあとで見返せる機能はないです。(左上押したら問題一覧にはいけます)
- 問題文はコピーできないです。
勉強法
(私がやったことをただただ書いています。ベストな勉強法とは言えないと思うので参考程度でお願いします)
主にやったのは以下のudemyの教材です。
ディープラーニング : Pythonでゼロから構築し学ぶ人工知能(AI)と深層学習の原理
Jupyter Notebookに講義の内容を写経しながら、説明を聞きました。
Section1~7までコツコツやり、Section8からは畳み込みニューラルネットワークで二回目出題範囲になかったのでやりませんでした。
1からディープラーニングを実装できる教材でとても分かりやすいです。試験に関係なくお薦めです。
また上記の教材は数学の内容が必要最低限のものしかなかったので、同じ講師の方の
AIのための数学講座:少しづつ丁寧に学ぶ人工知能向けの線形代数/確率・統計/微分
も買いました。
若干最初の教材と内容が被っているので、強く購入はお薦めしませんが、
Section7 確率・統計の最後 「条件付き確率とベイズの定理」はめちゃくちゃ実装検定A級で役に立ちました。
万一この勉強法を参考にされる場合の注意ですが、上記教材だけでは出題範囲を網羅できていません
出題範囲(公式サイト)とにらめっこして足りない箇所を補う必要があります。
2回目の出題範囲で足りなかったもの
- Pandas
- Seaborn
- Sciket-learn
etc...
当日の準備・解き方について
筆記用具と計算用紙は用意して臨んだ方がいいです。
想像以上に数値計算した印象があります。
PC上でなんとでもなりますが、電卓もあっていいかもしれません。
(なんだったらPython
起動しておいても役に立つと思います)
問題文が割と長いのですが、時間ないので前半はほとんど読みませんでした。
単純な計算問題も多いので読まなくても解けます。
受験後の所感
前から順番に解いていって、時間は5分くらいしか余りませんでした。
行列の計算・偏微分が分かれば半分くらいは解けると思います。
1回目の情報と今回
1回目のAI実装検定A級についての参考記事
第1回 AI実装検定【A級】に合格したので色々まとめてみた
AI実装検定の感想と備忘録
特に2つ目の記事に書かれていることについて、2回目時点の現状について記載しておきます。
試験の注意事項に「試験においては、【14:05】以降の「はじめる」ボタン押下、【15:00】以降の「終了」ボタン押下は、実施履歴がシステムに記録されず『未実施・不合格』となりますので、十分にご注意ください。」という記載がありました。
試験開始5分後までしか入場を認めないのはわかるのですが、試験終了以降も「はじめる」「終了」ボタンが押せるのは仕様としてどうなのかと思います。
2回目でも同じアナウンスがあったので、システムはアップデートされていないようです。
全問回答後「達成率が0%」だったのも気になるところです。合格発表日に全員不合格だった、なんてことにならなければいいのですが。
もう試験サイトにログインできなくなったので正確な情報ではないのですが(汗
サイト上で「達成率はダミーです」というアナウンスが、試験間近に来ていた覚えがあります。「そうなんだ」と思って試験中は無視していたので、実際どうなっていたかは覚えていないです。(おそらくこちらもそのままの仕様かと)
公式テキストの網羅性
今回私は買ってないのですが、教材の目次から判断するに逸脱はしてないと思います(当然ですが)
ただ、教材の目次と出題範囲を比べただけでも、「集合と確率 -和集合と共通部分 -絶対補と相対補 -ベイズ確率-条件付き確率」は漏れていそう…というのは分かります。ここは別途勉強が必要そうです。
余談
勝手なイメージですが、オンライン形式の試験は進化が早い気がしています。
(同じオンライン形式のG検定も昔と比べてかなり出題形式が変わったと聞きます)
AI実装検定A級もこれからより進化していくのかなぁ、、と。
(逆にシステム面は進化してもらわないと困るくらいですが)
回を重ねるごとに出題範囲も変わっていくかと思ったので、今回二回目出題範囲をコピーして記載した次第です。
そう言う意味では、この記事の勉強法は暫定的ものである可能性が高いです。
値段がキャンペーン等でコロコロ変わってなんとも言えないところはありますが、公式テキストが勉強法としては一番無難ではあると思います。
最後に
いろいろ書きましたが、しっかりディープラーニングの基礎を固めておけば確実に取れる資格だと思います。(もちろん数学の理解には個人差はあると思います)
私自身、資格についての情報が少なく不安だった部分もあったのですが、今なら「必要以上に恐れなくていい」と過去の自分に言えます(笑)
最後の最後
公式サイトに「AI実装検定の目標」というページがあるのですが、そこにこんな一節があったので紹介させてもらいます。
理系の方よりは文系の方に、勉強する環境に不自由がない方よりも環境やモチベーションが整っていない方にこそ、是非ともチャレンジしてほしいのです。
勝手にエモいなぁと思っています(笑)
AIを「漠然とすごいもの」で終わらせるのではなく、AIについて「仕組みはこうだ」と言える・分かる人が増えた方が、いろんなアイデアが出せて、世界をより良くできるのかもしれませんね。
この記事を読んでいる方は主にAI実装検定A級を受けようとされている方だと思いますので、みなさんチャレンジ頑張ってください! ほんのちょっとでもこの記事が参考になってもらえたら幸いです。