結論
ずばり結論からいうと
どちらでもいいからプロジェクトを始めるときにどちらを使うのか決めること
結局はどちらにも向いていること、向いていないことがあるため、それぞれを理解し、場合によって使い分ける必要があります。本記事ではその理解ができればいいと思っています。
はじめに
ReactでTypeScriptを組み合わせて開発を行う際、コンポーネントのPropsを定義する方法としてtype
とinterface
の2つがあります。どちらを使うべきか迷ったことはありませんか?また、それぞれの違いやメリット・デメリットについて深く理解しているでしょうか。
本記事では、type
とinterface
の違いや長所と短所を詳しく解説し、最終的にどちらを使うべきかについて考察します。
一応Next.jsの公式のドキュメントではinterface
を推奨しているようですが、Use interface till you need type
と言われているくらい、とりあえずはinterface
でいいよという弱い推奨のようです
type
とinterface
の違い
まずは、TypeScriptでのtype
とinterface
の基本的な違いを理解しましょう。
type
(型エイリアス)
type
は型エイリアスを定義するために使用します。これにより、より複雑な型をシンプルな名前で表現できます。
type User = {
name: string;
age: number;
};
interface
interface
はオブジェクトの構造(形状)を定義するために使用します。プロパティやメソッドの型を指定できます。
interface User {
name: string;
age: number;
}
メリットとデメリット
type
のメリット
-
柔軟性が高い
- ユニオン型やタプル型など、複雑な型の定義が可能です。
type Status = 'success' | 'error' | 'loading';
-
プリミティブ型やジェネリック型の定義
- 型のエイリアスとして使用でき、コードの可読性を高めます。
type ID = string | number;
-
コンポジションが容易
- 型の合成が簡単で、複数の型を組み合わせて新しい型を作成できます。
type Person = { name: string; }; type Employee = Person & { employeeId: number; };
type
のデメリット
-
宣言のマージができない
- 同じ名前で複数の
type
を宣言するとエラーになります。
type User = { name: string; }; // エラー: 既に存在する型名を再宣言できない type User = { age: number; };
- 同じ名前で複数の
-
拡張性がやや低い
- 型の拡張が
interface
に比べて直感的でない場合があります。
- 型の拡張が
interface
のメリット
-
宣言のマージが可能
- 同じ名前の
interface
を複数回宣言すると、自動的にマージされます。
interface User { name: string; } interface User { age: number; } // Userは{name: string; age: number;}として扱われる
- 同じ名前の
-
クラスの実装を強制できる
- クラスに対して
implements
を使用し、特定のプロパティやメソッドの実装を要求できます。
interface Serializable { serialize(): string; } class User implements Serializable { serialize() { return JSON.stringify(this); } }
- クラスに対して
-
拡張が容易
-
extends
を使用して既存のinterface
を拡張できます。
interface Person { name: string; } interface Employee extends Person { employeeId: number; }
-
interface
のデメリット
-
柔軟性が低い
- プリミティブ型のエイリアスやユニオン型、タプル型の定義が直接できません。
// エラー: 'interface'でユニオン型を定義できない interface Status = 'success' | 'error' | 'loading';
-
型の合成がやや複雑
- 複数の
interface
を組み合わせる場合、&
を使用する必要があります。
- 複数の
ReactのProps定義での使い分け
type
でのProps定義
type ButtonProps = {
label: string;
onClick: () => void;
};
const Button: React.FC<ButtonProps> = ({ label, onClick }) => (
<button onClick={onClick}>{label}</button>
);
interface
でのProps定義
interface ButtonProps {
label: string;
onClick: () => void;
}
const Button: React.FC<ButtonProps> = ({ label, onClick }) => (
<button onClick={onClick}>{label}</button>
);
どちらを使うべきか?
結論
私はPropsの定義にはtype
を使うことを推奨します。
理由
- 柔軟性が高い: ユニオン型やタプル型など、複雑な型を定義しやすいため。
- 堅牢性: 同じ名前のtypeは存在することがなく、
また、拡張することがあまりないため、ライブラリ開発などで型を拡張する必要がある場合などの例外を除いては、type
の方がいいと感じた。
しかし、結局一番大切なのは
type
かinterface
どちらを使うかプロジェクトごとに一貫性を持つこと
まとめ
-
Propsの定義には
type
を使用するのがおすすめ- 柔軟性が高く、複雑な型の表現に適しているため。
-
interface
はクラスの実装やライブラリ開発で使用する- 宣言のマージや拡張が必要な場合に有用。
-
一貫性を持つことが重要
- チームやプロジェクト内で
type
とinterface
の使い分け方針を統一すると、可読性とメンテナンス性が向上します。
- チームやプロジェクト内で
おわりに
今回は、私がプロジェクトに関わる中で抱いたPropsではtype
とinterface
は使うのがいいのか?何が違うのか調べた結果を書きました。これについてはかなり意見がわかれる論争となる題材だと思っています。**ご意見やご質問がありましたら、ぜひコメントでお知らせください!**それではみなさん,いいエンジニアライフを〜👋