ジャーニーマン( @beajourneyman )です。今回はフリーコール番号(通話料無料番号)に関して遭遇した少しレアなケースについてのメモです。
結論
- Amazon Connect で取得した日本の「0800」番号から「0800」番号への発信制限解除申請はできない。
-「0800」番号の実回線の番号は「050」番号と思われるため「050」番号から「0800」番号への発信自体は電話会社側で制限されておりそもそも架電できない。
背景
日本の携帯電話向けの発信はデフォルトで制限さているため、発信制限を解除する緩和申請が出せます。取得した「0800」番号から「0800」番号へ架電テストをしたところ、発信制限でかかりませんでした。同様に緩和申請が必要なのかと考え、サポートへ緩和申請を行いました。
ご注意:本エントリーの Amazon Connect のコンソールは基本的に「日本語」を選択しております。また、サポートケースを直接起票できない他社提供の請求代行を使っている環境の話しとなります。
経過
発進制限解除を申請をしたところ、サポートから以下の情報提供がありました。ただ、発信元は「0800」のフリーコール番号で「050 IP電話」の番号ではありません。
※ 各社の「050 IP電話」からフリーコールへの発信は規制されています。
※ 各社0AB~J番号からの発信が可能です。0AB~J番号とは03 (東京) や06 (大阪) などで始まる番号のことをいいます。
追加で検証しました。「0800」番号から「050」番号への架電はできました。追加検証を踏まえ再確認したところ、「内部情報なのでご案内できない」と正式回答をいただきました。
動作から発信番号「0800-xxx-xxx」の実回線番号が「050 IP」電話でフリーコール側の制限で架電不可である状態が想定されました。また、電話会社側の制限で架電できないため、そもそも緩和申請を通して発進制限を解除すること自体ができない状態でした。
回避策
発信側と受信側の観点で2点あります。
- 発信側の番号として「03」番号を取得して「0800」番号に発信する(サポートからご提案いただいた案)。
- 受信側の番号として「0800」番号以外を設定する。
今回のケースでは架電テストの転送先として「0800」番号を利用しようとして、現象に気が付きました。ただ、架電テストのテスト要件自体は「0800」番号への架電ではなかったため、別の番号へ架電することで回避しました。
架電には上記制限がある点を認識して、テストや本番で急な対処が発生しないようにしましょう。レアケースですがご参考になれば幸いです。
以上です。