ジャーニーマン( @beajourneyman )です。
今回は「セゾン情報システムズ Advent Calendar 2023」のシーズン2の17日目の記事になります。せっかくシーズン2が立ち上がったのに枠が埋まっていなかったので、ライトなテーマではありますが追加エントリーしました。
今回のテーマ「Amazon Connect の日本の携帯電話発信制限解除」
前回は Amazon Connect の電話番号取得についてまとめました。今回は一部の国/地域で必要になる発信制限の解除について簡単にまとめます。以下エントリーの続編になります。
ご注意:本エントリーは日本の携帯電話向けを対象とし、Amazon Connectのコンソールは基本的に「日本語」を選択しております。また、サポートケースを直接起票できない他社提供の請求代行を使っている環境での手順となります。
日本の携帯電話発信制限について
日本の携帯電話への発信はデフォルトでは制限されています。電話番号取得が終わったタイミングで、試しに発信するとエラーがでます。
次のプレフィックスに続く日本の携帯電話番号は、デフォルトでは許可されていません。
+8170、8180、8190
このような日本の携帯電話番号に発信するには、サービスクォータ引き上げリクエストを送信する必要があります。
電話番号取得の際のように、AWSサポートへ別の上限緩和申請が必要になります。
ChatGPTに制限されている理由を聞いてみた
これだけでは、シンプルすぎるので、gpt-4に「なぜ Amazon connect では日本の携帯電話の発信がデフォルトでは制限されているのですか?」を聞いてみました。
Amazon Connect で日本の携帯電話への発信がデフォルトで制限されている理由は、主に次の3つです。
コスト: 日本の携帯電話への通話料金が高い場合があるため、誤って高額の電話料金が発生しないようにデフォルトで制限がかけられています。
規制および法律の遵守: 日本における電気通信事業やデータプライバシーに関する法律や規制の遵守のため、制限が設けられています。これは、事業者や使用者が不適切な目的や方法でサービスを利用することを防ぐことを目的としています。
悪意のある行為の防止: 不正な利用が発生しないように、デフォルトで制限が設定されています。これにより、スパムやフィッシング、いたずらなど、悪意のある行為を抑止することができます。
ただし、この制限は Amazon Connect の設定変更によって解除することが可能です。適切な認証情報などが提供されることにより、日本の携帯電話への発信が可能となります。これによって、Amazon Connect を適切に使用する場合には、制約を受けることなくサービスを利用することができます。
さすがです。きちんと上限緩和申請について触れているあたり、アシスタントとして優秀ですね。2.と3.は想像通りでしたが、理由の1.は意外でした。発信者側のコストに対するガードレール的な側面なんでしょうか。
日本の携帯電話発信制限緩和申請
では上限緩和申請をしていきます。こちらは、電話番号取得時のような証明するための申請書類は必要ありません。通常の上限緩和申請と同様の申請を行います。以下にテンプレートを掲載します。
<ビジネスへの影響詳細>
お客様の業務改善を行うため新たにロボットコール(IVR)導入を推進しており、デリバリーの遅れが業務改善の立ち遅れに繋がる。<件名>
日本の携帯電話番号(+8170,+8180,+8190)への発信制限の解除のご依頼<説明>
Amazon Connectにてロボットコールを行うため、
日本の携帯電話番号(+8170,+8180,+8190)への発信制限の解除のリクエストをいたします。利用目的:日本の携帯電話向けロボットコールシステムの開発・テスト・本番稼働のため
利用頻度:テスト架電を行う頻度(テスト実施期間中は1日にnn回程度)、本番架電では1日に最大nn件程度AWSアカウントID:
ConnectインスタンスARN:
arn:
具体的な架電見込みを添えると、実際の運用イメージをお伝えできるので要件整理段階で非機能要件として、ボリュームを確認しておくと良いでしょう。こちらは一斉架電の性能面でも考慮する数字になります。
今回、「料金無料通話番号(トールフリー番号)」「ローカル交換キャリア番号の DID (直通ダイヤル)」をそれぞれの日本の携帯電話発信制限解除を申請し、どちらも翌営業日には制限解除の連絡をいただき発信できるようになりました。リードタイムとして適正かは分かりませんが、実績値として添えておきます。ご参考になれば幸いです。
以上です。