ジャーニーマン( @beajourneyman )です。
4年強寝かしていたQiitaを再始動しました。再始動1本目は「AWS Dev Day 2023 Tokyo」のゼネラルセッションについてまとめました。今回はブレイクアウトとクロージングセッションのいくつかピックアップしてご紹介します。
Dev Day にご参加されなかった方も2023/08/31(木)までオンデマンド配信中なので是非ご覧ください。
Game開発トラック:イラストで学ぶAmazon DynamoDB 〜テーブル設計からパフォーマンスチューニングまで〜
開発維持運用しているシステムでDynamoDBを利用していたので参加しました。元ゲーム業界で開発をされていたAWSソリューションアーキテクト(SA)中村さんからDynamoDBの概要説明があった後、カプコンの中島さんの実運用をベースにしたお話しの流れでした。みなさんが良くご存知のあのゲーム、このゲームの裏側です。
ますは、SA中村さんから、DyamoDBに関する概要の解説がありました。ゲームデータのKeyはプレイヤーIDであるコトが多く、時間帯で増減が激しいなど、とてもKey-Valueのアーキテクチャと相性が良いとのお話しでした。
いよいよ、カプコンのサーバテックリードの中島さんのパートです。
- DynamoDBのテーブル設計とは…パーティションキーとソートキーをいい感じに配置すること。
途中で、カーディナリティの解説があったので、チラッと調べてメモ用に記事をツイートしておきました。記事は2015年の内容ですが、廃れない普遍的な技術ブログは素晴らしいです。
テーブルにカラムがあるとして、カラムに格納されているデータの種類がどのくらいあるのか(カラムの値の種類の絶対値)を、カーディナリティという。
- 実質ソートキーを決めるコト! テーブル@固有ID で解決!!
- DynamoDBの設計ではqueryを複数回になるのをさけるため列として属性を持つ構成は一般的。
- 早さの検証結果:Batch > 並列で投げる > Tarnsact > 直列で投げる ※レコードごと入れ替える前提の場合
- コストの話し、キャパシティユニット(CU)>>>データ容量>転送量
- リリース直後は余裕を持ってプロピジョンを過剰に設定、その後数を調整していく。オンデマンドだと、スロットルが起こる。「使えない」と何もできない。普段から…CUを観測しておく。
- さらに…プロビジョンCUのオートスケール設定、リザーブCUにする。
- だ・か・ら、こそ…テーブル自体を減らす(CUを減らす)。
カプコン中島さんのセッションは、スライド用に書き下ろされたイラストが全ページに掲載さrていて度肝を抜かれました。きっとカプコン所属のプロのイラストレーターさんがひとつひとつ書かれたのだと推察します。感情が伝わりやすく内容が入ってきやすかったです。
コミュニティLT:JAWSUGの紹介
スポンサーブースの一角で開催されていたコミュニティLTに参加しました。グローバルのコミュニティマネージャのクリスさんや各支部運営リーダーに混じって応援しました。登壇されたのは日本のコミュニティマネージャの沼口さんです。沼口さんは、noteでJAWSUG勉強会情報を発信されています。Dev Day 開催についても書かれていましたので紹介します。
クリスさんとアンバサダーのBTC熊谷さんがゼネラルセッションでお話しされていた流れもあり「Developer Experience専門支部はまだないから、作るチャンス!!」であったり、コロナでオフライン開催ができなかった
Jaws Festa が2023/10/07(土)に福岡で開催されるお知らせもありました(既にホテル空室がわずかなようです…急げ💨)。仕事で2年ほど通っていた大好きな街なので、是非お邪魔したいです。チャンスを伺っています。
Jaws Festa って何という方は4年前に開催された札幌の模様をアスキーの大谷イビサさんが執筆されているのでご紹介します。
トレーニングトラック:クイズ形式で挑戦 ! AWS のアーキテクチャ改善を実践してみよう!
どんなセッションなのだろうと思い参加してみました。隣りの席の方と議論するスタイルのクイズセッションでした。良い意味で予想を裏切られるとても斬新なセッションフォーマットで刺激になりました。ちなみに、初心者の当方とこれから勉強する方のタッグでした。この体験だけでブログ1本書いても良いかもしれない、と思っていたら既にennで書かれている方がいたのでご紹介します。
前半は普段触っていないCloudFrontとALBがクイズテーマ、後半はRDS、IAM Identity Center(旧AWS SSO)などでした。クイズのヒントにつながる考え方やサービスを自分用のメモとしてその場でいくつかツイートしておいたのでご紹介します。Game Day のように自分で考え解決案を検討する体験そのものがセッションの意義・目的なので、問題と解答を載せるのは控えます。
それにしても、深堀りが必要なユースケース問題でした。SAP認定試験などではいくつか問われそうな感想を持ちました。貴重な機会でなかなか良い体験でした。企画・開催ありがとうございます!
クロージングセッション:「テクノロジーで世界を変えられるのか 〜エンジニア出身経営者に聞く技術との向き合い方」
AWS Dev Day ラストを飾ったのは、LayerX松本さん、AtCoder直大さん、AWS河村さん、モデレータはAWS野村さんのグロージングセッションです。
- 直大さん、AtCoder(ひいては競プロ)は最もテクノロジーを無駄使いしている。
- 直大さん、プロダクトは世界を変えるが、テクノロジーそのものが変える訳ではない。
- 松本さん、ChatGPT としか言わない経営者はプロダクトしか見えてない.
- 直大さん、自社の仕組みのテーブルのカラムは全て覚えている。
- 松本さん、大半の問題が解けないのは、問いの設定が間違っている。エンタープライズはそれが「苦手」だと思う。
テーブルのカラムを全て覚えている話しは、業務アプリケーションの世界で「分かっている」状態を意味していると思いました。自分自身の経験をふりかえると、ゼロからBIツールの選定と導入をしたプロジェクトで経験した感覚を思い出しました。最後はパネラーのみなさんからひと言をいただいて閉幕でした。
- 河村さん、山登り型(目標に向かって登る)と川下り型(その時その時の状況で臨機応変に選んでいく)のキャリアがある。目の前のコトに向き合っていれば巡り巡っていつか役に立つ。
- 直大さん、ググッても得られない。体験するの大事!
- 松本さん、世の中、変わっている。好奇心は大事。「風の吹く場所」にいよう。
松本さんの締め「風の吹く場所にいよう」はリアル会場・タイムラインでも反響がありました。
簡単にブレイクアウトとクロージングセッションをご紹介しました。少し雰囲気が伝わったでしょうか。
2本に渡った AWS Dev Day 2023 Tokyo 参加の個人メモは以上です。