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ジャーニーマン( @beajourneyman )です。長いの"ジャニ"と呼ばれています。

2024/06/20(木),21(金)に幕張メッセで開催された「AAWS Summit Japan]」に2日間参加したので、簡単なメモをお届けします。普段はSaaSレイヤーのサービス「Amazon Connect」を基盤としたクライアント様向けのシステムと自社のコールセンターの開発維持保守を担当しています。Amazon Connect、IoTユーザー事例、アーキテクチャの3つのセッションを取り上げます。

Amazon Connect と 生成 AI 機能が実現するコンタクトセンターの変革

エントリー時に予約していたセッションです。元々国内IVRベンダーご出身のSA黒木さんのセッションをお聞きしました。1日目でしっかり視聴できた唯一のセッションでした。

セッション概要:コンタクトセンターの顧客は、目的に応じた使いやすく迅速な問い合わせ方法を求めています。一方で従業員は複雑な問い合わせに対応するため膨大なナレッジを把握しながら高度な業務を行い、またその管理者も複雑な業務を管理することが求められています。Amazon Connect の生成 AI 機能は、顧客と従業員さらには管理者の体験を向上させ、ビジネス成果を高めることを支援します。ワンストップの最適化機能はエージェントの対応力と操作効率の向上を可能にし、セルフサービス機能の強化、SMSやビデオ通話といった新しいチャネルによって、顧客体験の改善が期待できます。このセッションでは、Amazon Connect の生成AIと新しいチャネルが、どのようにコンタクトセンターの進化を促すかをご紹介します。

セッション発表の中で2点気になりました。昨年12月に以下の公式ブログで概要が紹介されています。

  • 「生成AIによる顧客セルフサービス体験」で紹介された自然言語を使ったボット構築で、サンプル発話を Amazon Bedrock を利用して"自動的に"生成しボットの改善サイクル回せる
  • 「Amazon Connect SMS」で双方向のSMS送信をサポート。シームレスなオムニチャネルエクスペリエンスを提供できる

SMSは機能的な重要な要素ですが、運用開始当初のSMSは業務要件に合わず他社サービスを使っています。今後のアップデート速度などを鑑みるとAWS統合されるコトで顧客体験向上をしやすくなる期待があります。

Amazon Connet に生成AIを組み込むファーストステップ(前提)は Contact Lens です。まず、ここからスタートです。現在はIVRと一般的なコールセンターの2つを担当していますが、正直に言えば、顧客体験・コンタクトセンター体験向上のユースケースが具体的にイメージできていません。もう一歩踏み込んで学び、検討したいです。

リニア中央新幹線における設備IoTに向けて〜データドリブンによる徹底的な省人化の実現〜

今回お聞きしたユーザー事例セッションはこちらだけでした。日本のフラッグシップ事業とも言えるリニア中央新幹線にまつわる事例で、JR東海さんのお話しを聞ける貴重な機会でした。

前半は車両検査ご担当の宮本さんから「保守用車リアルタイム状態監視」の話し。メインのサービスは「AWS IoT SiteWise」。

電話中心からデータ中心へ。また、大きな軸としてベンダー依存の脱却があったそうです。リアルタイムの状態を「自分たちで可視化したい」というニーズに対応するためOSSの Grafana を採用。IoT連携する保守用車からの連携データは1,320項目もあり、そのやり取りは Direct Connect だそうです。さらに蓄積したデータは QuickSight で可視化。保守業務の大幅なスピードアップを実現されたプロジェクトのお話しでした。

後半は電気設備保守ご担当の藤原さんから「開閉器動作音による異常検知」でした。メインのサービスは「AWS Sagemaker Pipelines」。

在来線とは桁が違う電源設備の保守は従来のやり方では、とても手が回らないためデジタル化を目指したそうです。方法は教師あり機械学習による自動異音検知。95%の精度を実現され、MLOpsを回し始めているそうです。

今後は保守用者、開閉器以外の設備にも拡張し、デジタルによる状態監視保全(CBM)に邁進するそうです。最先端の現場の改善ストーリーと知らないサービスを学べる良い機会でした。

アーキテクチャ道場2024

いわゆるLevel400で上級者向けの背伸びしたセッションに参加しました。ホールAとBを使っていて人気が伺えました。いよいよ最終セッションでした。

セッション概要:アーキテクチャ道場が今年も帰ってきました!優れたアーキテクチャを設計するためのプラクティスを AWS のソリューションアーキテクトと一緒に学びましょう。このセッションでは、ソリューションアーキテクトがお題に沿って実際に設計したアーキテクチャをレビューしながら、アーキテクチャを設計する際の着眼点、良いアーキテクチャが備えている性質、モデリングの手法やデザインパターンなどを深堀り解説します。

例年通りお題は2つ。2024年のテーマは「レジリエンス」でした。

ひとつ目は大手クレジットカード会社のブラックアウトではないグレー障害、ブラウンアウトが題材でした。部分ぶぶんしか理解できませんでしたが学びにはなりました。どこかで詳しい解説を読めたら嬉しいです。

お題2つ目は、ECサイトです。ビジネス上の理由から変更できない信頼性の低いサードパーティサービスがありビジネス拡大の足かせになっており、依存関係をどのように緩和するかがテーマでした。サーキットブレーカーをコアにしたプロキシサービスを構築する内容でした。

どちらのお題も非常に難度の高い課題で、詳細のアーキテクチャ設計が解説されていて、学びになる内容でした。また、テーマがレジリエンスであり、設計思想としてバルクヘッドの解説がまとめの中でありました。

人気の秘密が理解できました。次回は、AWSに対する理解をさらに深めて、より楽しめるようにしたいと思います。

まとめ

エンジニアサイドの組織に異動して年々理解度や興味関心が変わっているのを感じます。自分自身の成長スピードの遅さを実感する部分もありますが、昨日より今日、今日より明日と小さくても一歩一歩前進して行こうと思える体験でした。

メインで携わっている Amazon Connect は IaaS, FaaS, SaaS というレイヤーで見ると SaaS にあたり、最もレイヤーが高いサービスになります。AWS の様々サービスを学んでいく中でその特殊性を認識しています。

だからことそ、マイクロサービスを連携したビルディングブロックな考え方やアーキテクチャの設計思想を理解し、分かるコト・できるコトの幅を増やして行きたいと思いました。

簡単なレポートですが、誰かのお役に立てば幸いです。

今回は以上です。

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