ジャーニーマン( @beajourneyman )です。
今回は「セゾン情報システムズ Advent Calendar 2023」のシーズン2の16日目の記事になります。シーズン2が立ち上がって後追いで追加エントリーしました。
今回のテーマ「Amazon Connect の通話セッション数上限緩和申請」
既存アカウントは、すでに適切な通話セッション数で運用されており、普段は実運用の中で、実際に利用されたセッション数をモニタリングしています。
これまで、既存アカウントで実運用中に拡張を行ってきましたが、今回は要件時点で必要な通話アカウントセッション数を見込んでいる状態で通話セッション数上限緩和を行ったので、申請と確認についてまとめます。
ご注意:本エントリーの Amazon Connect のコンソールは基本的に「日本語」を選択しております。また、サポートケースを直接起票できない他社提供の請求代行を使っている環境の話しとなります。
本番運用開始前の通話セッション数上限緩和申請
では、上限緩和申請をしていきます。請求代行のリクエストフォームから通常の上限緩和申請と同様の申請を行います。以下にテンプレートを掲載します。
<ビジネスへの影響詳細>
お客様の業務改善を行うため新たにロボットコール(IVR)導入を推進しており、希望受架電量を実現しないと受架電業務に支障があるため。<件名>
Amazon connect 最大同時接続数のセッション上限緩和のご依頼<内容>
Amazon Connectにてロボットコールを行うため、
最大同時接続数のセッション上限緩和のリクエストをいたします。利用目的:日本の携帯電話向けロボットコールシステムの本番稼働のため
利用頻度:本番架電では1日に最大n,nnn件程度
背景:同種アカウントの過去実績から必要通話セッション数を見積もれているため
最大同時接続数のセッション:10→nnnAWSアカウントID:
ConnectインスタンスARN:
arn:
今回は適正な通話セッション数を見積もれている前提で申請しておりますが、過去の実績から推定できているためです。新規で行う場合は、少ない呼量で本番運用を開始して徐々に通話セッション上限を緩和していく方法もあります。Cloud Watch で受架電のセッション数のメトリクスを取得し日ごと月ごとの傾向を把握した上で、対策する方法もあります。
Service Quotasでの確認と注意点
通話セッション数の上限が緩和された当該アカウントで実際に確認します。メニューから Service Quotas > AWS のサービス > Amazon Connect でサービスクオータの一覧に遷移できます。対象のサービスクォータは以下となります。確認したところ196個ありました。絞り込みをすると良いでしょう。
Concurrent active calls per instance
インスタンスあたりのアクティブな同時呼び出しの数:現在のリージョンで、このインスタンスで同時にアクティブにできる呼の最大数。
<問い合わせのカウント方法 セクション>
この1欄でのポイントは3点です。
- 水網掛けでアップデートについての注意があるコト。
- 表示されている「適用されたクォータ値」はアカウントに対して設定されているコト。
- 「調整可能性」が「リソースレベル」であるコト。
1.アップデートについての注意
注意には以下の説明があります。今回は大幅な引き上げかつ請求代行のリクエストを全で艇ではあるため該当しませんが、直接リクエストしてダッシュボードで状況を確認できるとスピードアップにつながりそうです。
リソースレベルで調整可能なAmazon Connectクォータ(インスタンスごとの電話番号など)については、クォータ名をクリックしてクォータの詳細ページに移動し、クォータ増加を要求するインスタンスを選択することで、インスタンスレベルでクォータ増加を要求できるようになりました。
2.と3.「適用されたクォータ値」とリソースレベルの場合のクォータ値は異なる
一覧で表示されている「適用されたクォータ値」はアカウントに対して割り当てられている値となります。デフォルト10のままです。確認するには、該当のサービス名称をクリックして、詳細画面に遷移し「リソースレベルのクォータ」タブで、 対象リソース単位で割り当てられた「適用されたクォータ値」 で確認する必要があります(添付右下の灰色囲み)。
日本語コンソールのサービスクオータ一覧で「適用されたクォータ値」とあり、か「調整可能性」の欄に”リソースレベル”と表示されているので、個人的には誤解しやすいと感じました。念のため、AWSサポートに問い合わせて、サービスクォータ一覧で表示されている「適用されたクォータ値」がアカウントレベルに対してであるコトを確認しました。同アカウントで別の Amazon Connect インスタンスを立てる時には同様にデフォルト10が適用されます。よって、今後もインスタンスを立ち上げた後に、リソースレベルでん通話セッション上限緩和申請が必要になります。
Amazon Connect 通話セッション数上限緩和申請とService Quotasでの確認と注意点についてまとめました。ご参考になれば幸いです。
以上です。