もくじ
- ご挨拶とこの記事の経緯
- バウムクーヘンの作り方
- バウムクーヘンとPDCAサイクル
- バウムクーヘンの崩壊とプロジェクトの崩壊
- チョコレートコーティングを考えよう
- 結びの挨拶
##1. ご挨拶とこの記事の経緯
初めまして。バウムちゃんといいます。
AIQVE ONE株式会社で品質管理のお仕事をしており、
テストケースの作成・実行、Unityでのゲーム作成、APIテスト、自動化テスト等色々な業務をさせていただきました。
バウムクーヘンが好きで休日に日本各地のバウムクーヘン巡りをしたりもしています。
ある日バウムクーヘンを焼かせていただく機会があり実際にバウム焼きを体験したのですが、
そこでバウムクーヘン型PDCAというものを思いつき自分なりに考え方を纏めましたので、
この場をお借りして記事にしたいと思います。
##2. バウムクーヘンの作り方
本題に入る前に前提知識としてバウムクーヘンがどのようにして作られているのかご理解いただく必要があるため簡単に説明いたします。
バウムクーヘンは太めの長い棒に卵・小麦粉・砂糖・バターを混ぜた生地を薄く張り付け棒ごと焼きます。
軽く火が通ったら焼いた生地の上に生の生地を張り付けまた焼きます。
この「焼いた表面に新しい生地を付けて焼く」工程を繰り返し年輪と呼ばれる輪を作っていきます。
ある程度大きくなったら棒を抜いて出来上がります。
カットしたときに作った輪が多いと木の年輪のように見えることからバウム(木の)クーヘン(ケーキ)と呼ばれています。
##2. バウムクーヘンとPDCAサイクル
PDCAサイクルをご存知でしょうか。
PDCAとは「PLAN(計画)」「DO(実行)」「CHECK(評価)」「ACT(改善)」を繰り返し行いプロジェクトを進行していく方法です。
「繰り返し行う」ですのでACT(改善)の後は次のPLAN(計画)に移行します。
ここでこの図の流れ(時計回りにぐるっと一周すること)を時間の流れとし、
輪の太さを作業量や人員としてみます。
ではこの図を分かりやすくバウムクーヘンで見てみましょう。
このように一度PDCAを実行したらその周りを囲うような形の図で表します。
一見、私がバウムクーヘンが好きだからと無理矢理こじつけたように感じる方もいらっしゃるかもしれませんがちゃんとこの図にする意味があります。
円の周りをぐるっと囲うことになるので輪の大きさは文字通り一回り大きくなります。
実際にプロジェクトを進行していくとプロジェクトの規模が次第に大きくなっていき、
PLAN、DO、CHECK、ACTそれぞれにかかるタスク量や時間が増える事は多くあると考えております。
##4. バウムクーヘンの崩壊とプロジェクトの崩壊
バウムクーヘン作る作業というのは序盤はあまり難しくありません。
しかし完成に近付くにつれ作る難易度が上がってきます。
その大きな理由として「バランスの崩壊」があります。
作っている最中に焼きムラや生焼けを作ってしまうと、作ってしまった段階では問題がなくてもバウムクーヘンの重量が重くなればなるほど崩壊するリスクにつながります。
また、そのリスクは回転を止める事でさらに高まります。
ここで先ほど紹介しましたバウムクーヘン型PDCAで考えてみます。
PDCAサイクルは細かく計画、実行、評価、改善を繰り返す作業ですが、
PDCAサイクルでも崩壊するリスクは考えられます。
タスクを細分化しPDCAサイクルを行っている場合、細分化された計画の視点では問題がなくともプロジェクト全体で見た際に実は方向性が違っていて無意味なスクリプトだったり・・・
ということもあるかもしれません。
些細なきっかけだったことがのちに大きな問題に発展するリスクもあります。
その結果プロジェクト自体が崩壊する、というようなことは絶対に起きてはなりません。
##5. チョコレートコーティングを考えよう
本来バウムクーヘンを作る際に先にコーティングから作るようなことはまずしません。
しかしプロジェクトの場合はコーティングする事、つまり全体の計画を固める必要があります。
先ほど説明したプロジェクトの崩壊を防ぐには細分化したサイクル内でも常にプロジェクト全体の計画を意識して行うことが必要です。
特にPDCAサイクルのPLAN(計画)の段階でこれから行う内容がプロジェクト全体にとってどのような影響を及ぼすのか理解をして行う事でプロジェクトの崩壊を抑える事ができます。
##6. 結びの挨拶
以上でバウムクーヘン型PDCAについての記事を終わります。
この考え方はゲームテスト、プロジェクト進行にとどまらず様々な業務に応用可能と考えております。
少しでもこの記事を読んでくださった方のお役に立てましたら幸いです。