はじめに
貧乏IoTには100均が欠かせませんよね。
さて、以前から「もしかしたらな〜」と思っていて試していなかったこと。
USBで電源供給できるIoTセンサー類のバッテリーに100均のやつが使えないか?
まあいつか試そうと思っていて機会がなかったが、昨日ダイソーに行ったときに思い出したので108円(税込)の電池式モバイルバッテリーを買ってやってみました。
やってみた
結論から言うと、うまくいきました。
オムロン環境センサ USB型(2JCIE-BU)をダイソーの電池式モバイルバッテリーにつけてみた。電源が入ってデータが送信され、途中で切れることがなかった。
1時間ほど環境センサのデータをAmbientに送ってみたらちゃんと送信されつづけていました。うむ、これはコスパがいい!
なにがうれしいのか?
それ、なにがうれしいの?という方もおられると思うので、うれしいことを説明しておきます。要点は3つ
- IoTセンサーにモバイルバッテリーが使える
- 電池式モバイルバッテリーである
- 超安い
です。
IoTセンサーにモバイルバッテリーが使える
実のところ、多くのモバイルバッテリーはこういったセンサーやArduinoなどのマイコンで使えないもののほうが多く、IoT対応モバイルバッテリーという専用の製品が発売されているくらいです。
なぜそのへんに売ってあるスマホ等を充電する向けのモバイルバッテリーが使えないかというと、多くのモバイルバッテリーには一定量以下の電流を供給しない保護機能がついていて、センサーのような微弱な電流しか必要としない機器を接続すると、自動的に電力供給を停止してしまうからです。
なので、上記で試験しているオムロン環境センサUSB型を普通のモバイルバッテリーにつけると、最初電源は入るけど、しばらくすると電力供給が停止してセンシングできなくなる。といった状態になります。
一方でダイソーの電池式モバイルバッテリーはそういった保護機能がついてないらしく、電力供給が止まらないのでセンサーが使えるみたいです。
電池式がいいこともある
IoTでセンサーを運用する場合、最も検討が難しいのが電源です。電波の疎通もそうなんですが、安定して連続的に電力を供給することのほうが難しい場合も多いです。
センシングする拠点の近くに電源がない場合はモバイルバッテリーを採用するケースが多いですが、リチウムイオンバッテリーなどの充電式よりも電池式でやるほうが運用が安定するケースもあります。例えば、
清掃などで人が定期的に往来する拠点でセンシングをする
定期的に機器をチェックする業務のついでにセンサーの状態も確認できる
場合など。こういった場合には、モバイルバッテリーを交換するよりも電池を交換するほうが運用が楽な場合があります。充電式バッテリーの場合は、消費されたバッテリーを繰り返し充電するオペレーションが発生しますが、電池だとそれが発生しない。
普段は充電式乾電池を交換するオペレーションを行い、万一充電されている乾電池がなくなった場合は、通常の乾電池で非常対応できる。
といったように運用の選択肢が広がる場合があります。
超安い
言うまでもありません。100円です。
まとめ
ネタ記事にみえて実は割とマトモなことを考えて書いています。IoT運用においてはエッジでの電源供給について多様な選択肢を持っておいたほうが実装で有利になります。その観点でダイソーの電池式モバイルバッテリーは特定のケースにおいてかなり実用的かもしれない思いました。
単三電池2本分の電力なので、消費電力の大きいセンサーだときついかも。電池交換するときにケース奥側の電池が取りにくいので交換作業がちょっとやりにくいかな。とか思うところがありますが、多くの小さなセンサーを配置する場合にはコスパ最強です。
個人的にはアリです。