#対象
・Microsoft Visioが使えない環境にいる
・でも資料はいっぱい作らなければならない
・cacooでUML描いている
#モデリングツール(+ドローツール)の必要性
お客様の食指を動かすためにはインパクトかつ簡潔な資料作成がエンジニアには求められる。それに時間をかけていたら本来の設計に時間が取れなくなる。提案や設計には必須だと思っているが、なかなかいいツールに出会えていなかった。会議資料やメンバーへの伝達、クラス設計の検討には欠かせないツールだと思う。
頻繁にお客様と打合せする必要があって、毎回見栄えの良い資料を時間かけて作っていたら、本来の設計や開発に割り当てる時間が減ってしまう。エンジニアはプログラムや設計、コミュニケーション能力も大事だけど資料作成の能力も必要だと思う。
#Microsoft Visioという選択肢
有料だけあってかなりいい。10年くらい前MSDNサブスクリプション入っていた頃は、これだけで設計周りの資料は作れていた。プレゼンテーションもPowerPointとPhotoshop、Illustrator で不自由なかった。プレゼンテーションソフト、写真加工、ベクタイメージソフトがあるのならこの組み合わせで十分な生産性が確保できる。自由度も制限がないのでお勧め。イラレは本当に重宝する。
#有料ツールが使えない場合
有料のドローイングツールが使えない時はどうするか。出向とかしているなら現場の環境も関係してくる。
長い間Visioが使えない現場にいたのでAmaterasやastahも使ってみたけど、機能の割にもっさりしていて使いづらい。あと、これだけのためにEclipse入れたりするのもめんどくさい。ただでさえEclipseは重いのに、全ソース80万行、クラス数1000超えるC++のUMLなんて誰も描きたくない。
お客様の了承を頂くことができたので色々探してみてcacooに落ち着いていました。そこそこ軽いし一通りの機能はあるのでそれなりの図は作れる。ブラウザだけあればインストール不要ですぐ作成できる。しかし、無料でできることにすぐに限界を感じたので自腹で有料プランに切り替えて仕事することに。
#Excel方眼紙大好きな老害SE
モデリングツールの有用性を理解していない老害SEがいる現場だと「そんなツールにお金かけるの?Excelでいいでしょ?」とか平気で言ってくる。大手SIerによくみられる日本独特のExcel方眼紙にシコシコと仕様書や図を描いている風景を見ると、こんな作業に高い金払って若い有能なエンジニアの可能性を吸い取っていると思うと残念でならない。
#cacooはクラス図が作りにくい
これが一番ストレスの貯まる作業だった。設計段階でクラス図に落とし込む場合は何度も修正が必要なので、cacooで製図していたら時間がかかってしまう。ノートやエディタである程度、設計をまとめてからでないと作る気になれない。
スキルの低いおっさんの設計したクラスの指摘なんかは口頭のレビューで説明しても理解できないので、cacooでUML描いて説明していたけどそれを作るのすらストレスになってしまう。
#cacooのいいところ
これは豊富なテンプレートと図形。AWS構成図やプレゼン用の資料に使う図形はそこそこ短時間で作成できる。かゆいところに手が届かない時もあるが、そこは他のツールで十分まかなえる。AWS構成図やネットワーク配置図はcacooは便利。モバイルアプリのワイヤーフレームも直感的にどんどん作れるので生産性は高い。あとbacklogと連携もできるので、そこはまだ使える。でも、backlog自体どうなのかと思うところはある。
#UML描くならdraw.io
最近draw.ioを使ってみている。UMLやクラス図はcacooとは比べ物にならないくらい生産性が高い。Google Driveとの連携も申し分ない。UMLやER図、定型的なお絵かきをするならdraw.ioが優れている。残念な部分は使える図形が少しダサい?このあたりはcacooで清書すればいいのかもしれないが、素早く図を描いてチームに展開する必要があるならdraw.ioはかなり使える。
#まとめ的なアレ
テンプレートも豊富でカラフルなインパクトのある図が作れそうなので、しばらくはcacooとdraw.ioの2つでやってみようと思う。ドキュメントは使う用途、趣旨でツールを使い分けるのがいいと思う。draw.ioを色々使い倒して、いけると判断したらcacooは解約でもいいかもしれない。