はじめに
SplunkのAppとAdd-on(Technology Add-on as "TA")の違いについて説明します。※筆者が独自調査した結果となり、Splunk社公式の見解は異なる可能性もありますので予めご了承ください。
Splunk AppとAdd-Onとは
Splunkに機能を拡張することができるコンポーネントのことをAppまたはAdd-onと呼びます。※1
AppまたはAdd-onのフォルダ構成ルール(名称,階層,ファイル名)は厳密に決まっていますが、ルールの違いはありません。
また、呼び名を変えるための明確な基準はSplunk社としては設けておらず、※2
"何の"機能を追加するためのコンポーネントかによって、呼び名を変えているようです。
ただし、AppとAdd-onに明確な基準は設けてないものの、AppとAdd-onで追加できる機能に以下の傾向があるようです。
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App
主にダッシュボードやレポート、ワークフローに関する機能を追加する。
例: Splunk App for AWS,Lookup File Editor,Machine Learning Tool Kit(MLKT) -
Add-on
主にデータの取り込み設定(ソースタイプ定義,フィールド定義,標準的なデータの取り込みパスなど)
例: Add-on for Amazon Web Services,Cisco Networks Add-on for Splunk Enterprise
App/Add-onのサポートについて
Splunk社の公式App/Addon配布サイトである"Splunkbase"は、App/Addonのダウンロードができるほかに、それらのサポートがどうなっているかを確認することができます。
2019/10現在、3種類のサポートがあります。
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Splunk Supported
Splunk社が公式にサポートしているApp/Add-On。Splunk社とサポート契約を結んでいる場合、
Splunk社にこのApp/Add-Onに関するサポートケースを投げることができます。 -
Developer Supported
Splunk社以外のApp/Add-on開発提供パートナーがサポートを公表しているApp/Add-on。
開発元パートナーにサポートを投げることができるようです。 -
Not Supported(≒Community Support)
サポート外。コミュニティサポートと称される場合もあるようです。
このApp/Add-Onに関して調査することになった場合は、
自己責任でSplunk社公式コミュニティサイトで聞いてみる必要があります。
App/Add-onの中身に関する基準について
App/Add-onは自ら作成することができます。
作成するApp/Add-Onについて、フォルダ構成/フォルダ名/ファイル名に厳密な基準が設けられており、基準に一致しない場合、適切にSplunkに機能が追加されない可能性があります。基準についてはSplunk社が公開しています。
基準例:.confファイルがdefaultまたはlocalディレクトリにあること。
※1.アドオンはドキュメントによって"Add-On"と表記されていたり"Add On"と表記されていたり、
はたまた"add-on"だったり表記ゆれがあるので微妙に注意が必要です。
※2.公式doc:There are no definitive criteria that universally distinguish an app from an add-on.
参考文献
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AppとAdd-onについて
https://www.splunk.com/ja_jp/products/apps-and-add-ons.html -
サポートについて
https://docs.splunk.com/Documentation/Splunkbase/splunkbase/Splunkbase/Appsupporttypes -
Splunk社公式App/Add-on配布サイト
https://splunkbase.splunk.com/ -
App/Add-onの基準
https://dev.splunk.com/enterprise/docs/releaseapps/appinspect/appinspectreferencetopics/splunkappinspectcheck/ -
開発したApp/Add-onをSplunkbaseにリリースする前の承認基準
https://docs.splunk.com/Documentation/Splunkbase/splunkbase/Splunkbase/Approvalcriteria