3
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

More than 1 year has passed since last update.

KRIA KV260のSDカードイメージの導入の仕方(バージョン2022.1)

Last updated at Posted at 2022-09-26

XILINX KV260のご紹介

安価で高性能なFPGAボードとしてXILINX(ザイリンクス)からKV260 ビジョンAIスターターキットが発売されました。
日本円で、3万円台としながら、同価格帯のFPGAボードより性能がいいのが特徴になります。
今回、AI EDGEコンテスト 開催にあたり、このボードの特徴を記述します。

#KV260 の大きな特徴
XILINX社から発表された、FPGAのSOMボードです。FPGAを初めて使う人にも使ってもらえるように、工夫をされています。

考え方としては CPU がついた FPGA でという感じで、FPGA内部でLinuxが走り、その中でコントロール動作できるようになっています。まるで、コンピュータです。

安価なFPGAボードはかなり売られていますが、ほぼ同じ価格帯の商品(Ultra96)と比べて、FPGAの性能がほぼ2倍あり、いろんなインタフェースが本格的に付いてますので使いやすくなっています。

image.png

詳しくはKV260のホームページ等を見てください。

ボードの中身の紹介

すでにボードに豊富なインターフェースがついています。また、この他に、MIPIのカメラが2個つけられれます。
SDカード起動で起動します。

image.png

#必要なもの

電源 12V3AのDCアダプターが必要です。

電源変換ケーブル 電源コネクターが2.5Φになります。日本で多く売られているのが、2.1Φなので変換ケーブルが必要になります。

SDカード 16GBから32GBのマイクロSDカードが必要になります。

USBケーブル マイクロTypeBのUSBケーブルが必要になります。UARTのために使います。

イーサーネットケーブル イーサーネットがついてますので、イーサーネットケーブルが必要になます。
            インターネットもつなげるようにしておくと便利です。

HDMIケーブル  モニターで確認用に使用できます。

AR1335 CMOSカメラ  

以上のものはKV260ベーシックアクセサリーキットに含まれています。ただし、電源については、日本で使うには、PSEマークが入っていないため、別途購入したほうが、無難になります。 

SDカードイメージの作り方。

KV260用のSDカードイメージは次の方法があります。
 あらかじめ用意しているものを使う。
 最初から自分で作成する

今回は予め用意してある、SDカードイメージを使います。。SD カードイメージはダウンロードすれば使用できます。
自分で作りたい方は、別途ブログ記事を書いていますので、そちらを参考にしてください。
https://qiita.com/basaro_k/items/15bf24e9c4d631e53add

SDカードイメージの注意点。

現時点での最新のSDカードイメージンのバージョンは、2022.1になっています。しかし購入直後にはいきなりダウンロードして動かすことができません。
次の手順が必要になります。

  1. Petalinux イメージの2021.1バージョンをダウンロード、KV260で動かす。
  2. 2022.1用のファームウェアをダウンロード、ファームウェアを書き換える
  3. Petalinux イメージの2022.1バージョンをダウンロード、KV260で動かす。
Petalinuxイメージ2021.1を書き込む

1.1 Petalinuxイメージをダウンロードする。
PetalinuxのSDカードイメージは次のところに用意しています。
そこから、2021.1のイメージと2022.1のイメージをダウンロードします。
https://xilinx-wiki.atlassian.net/wiki/spaces/A/pages/1641152513/Kria+K26+SOM#PetaLinux

1.2 SDカードイメージを書き込む。
KV260用に用意した、SDカードを使って、2021.1のSDカードイメージを書き込みます。
Ethcerという、SDカードイメージを書くフリーソフトが便利です。WindowsでもLinuxでも使用できます。
https://www.balena.io/etcher/

image.png

1.3 ファイル に petalinux-sdimage-2021.1-update1.wic.xz を指定、SDHCCardにSDカードを選択して、
Flashをクリックします。ルート権限が必要なので、ウインドーが出ますが、OKを(またはパスワード)入れます。

1.4 KV260を起動します。 起動は、UARTとイーサーネット接続して、電源を入れて起動します。
UARTはターミナルソフトが使用できます。Winodwsだと、TeraTerm 、Linuxだと、gtktermなどが使えます。ボーレートは、 115200 データ8ビット長、ストップビット1ビットで動作します。ポート番号は一番小さいか(Windowsの場合)、小さい方から2番め(Linuxの場合)を指定します。

1.5 ターミナルでログインメニューがデてきます。Petalinuxで入力します。その後新しいパスワードが聞かれます。

term.sh
xilinx-k26-starterkit-2021_1 login: petalinux

ここで、KV260の起動ができます。

2022.1用ファームウェアの書き換え。

2.1 下記のファームウェアのうち、Xilinx download - 2022.1_update3_BOOT.BIN をダウンロードします。
https://xilinx-wiki.atlassian.net/wiki/spaces/A/pages/1641152513/Kria+K26+SOM#Boot-Firmware-Updates

2.2 ファイルをコピーするため、KV260のIPアドレスを調べます。ifconfig のコマンドが使えます。イーサネットがパソコンと繋がってる事が前提になります。この中で、eth0の中の、inetのあとの192.168.*.*がボードのIPアドレスになります。

xilinx-k26-starterkit-2021_1:~$ ifconfig
eth0: flags=4163<UP,BROADCAST,RUNNING,MULTICAST>  mtu 1500
        inet 192.168.0.14  netmask 255.255.255.0  broadcast 192.168.0.255
        inet6 fe80::20a:35ff:fe0f:2d6e  prefixlen 64  scopeid 0x20<link>
        inet6 2001:ce8:110:9f64:20a:35ff:fe0f:2d6e  prefixlen 64  scopeid 0x0<global>

2.3 もし、IPアドレスが割り付けられなかったら、次のコマンドでIPアドレス割付できます。

sudo ifconfig eth0 192.168.*.*

2.4 ファイルをコピーします。パソコン側で実行します。scpコマンドが使えます。Windows ではコマンドライン、Linux でターミナルを使って実行します。IP アドレスはKV 260に合わせて変更してください。KV260がのパスワードを聞いてきますので、それを入力したらコピーが始まります。

scp BOOT_xilinx-k26-starterkit-v2022.1-09152304_update3.BIN petalinux@192.168.0.14:~/

2.5 KV260側でファイルが有るのを確認します。 lsコマンドが使えます。

xilinx-k26-starterkit-2021_1:~$ ls
BOOT_xilinx-k26-starterkit-v2022.1-09152304_update3.BIN

2.6 KV260のファームウェアを書き換えます。KV260上で実行します。

sudo xmutil bootfw_update -i BOOT_xilinx-k26-starterkit-v2022.1-09152304_update3.BIN

2.7 KV260のリセットボタンを押し、再起動します。

2.8 動作しているか確認します。

sudo xmutil bootfw_update -v

2.9 電源を切るために、シャットダウンをします。

sudo shutdown -h now
Petalinuxイメージ2022.1を書き込む

3.1 SDイメージ書き込みツールを使って、SDカードイメージを書き込みます。1.2と同じ操作になります。

3.2 そのSDカードイメージでKV260を起動します。

3.3 SDカードのイメージは小さくするためすべての容量を使ってるわけではありません。この容量を大きくします。次のコマンドで残りの容量を使えるようになります。

sudo resize-part /dev/mmcblk1p2

3.3 ライブラリーをダウンロードするため、KV260をインターネットに接続します。

3.4 AIを使うための必要な画像ライブラリーをインストールします。dnf コマンドが使えます。

sudo dnf install xrt packagegroup-petalinux-opencv 

3.5 Vitis AI向けライブラリーをインストールします。オンライン上で用意されていますので、KV260から直接ダウンロードして、セットアップを行います。

wget https://www.xilinx.com/bin/public/openDownload?filename=vitis-ai-runtime-2.5.0.tar.gz -O vitis-ai-runtime-2.5.0.tar.gz
tar -xzvf vitis-ai-runtime-2.5.0.tar.gz
cd vitis-ai-runtime-2.5.0/2022.1/aarch64/centos
sudo bash ./setup.sh

これで、AIを含めたライブラリーが使えるようになります。

参考資料

3
0
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
3
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?