## はじめに
本記事はMDC Advent Calendar 2021の5日目の記事です。
私自身、環境保全活動などに精を出しているわけではありませんが、タイトルとして何が当てはまるか考えてみると壮大な響きになってしまいました。
## SDGsとは何か
解説しているサイトはたくさんあるのでここでは割愛します。
17あるゴールのうち、ここで取り上げたかったのは「12.つくる責任 つかう責任」に該当しそうです。
## 気になること
SDGsといえばエコとか地球環境的な話が注目されがちですが、
- プロダクトが成功するには、開発自体にサステナブルな思想が必要ではないか
ということについて考えてみました。
いくつか例を挙げてみたいと思います
### チームは走り続けられるのか?
1つのプロダクトを長く運用し続けていると、既存サービスの維持保守に追われて、新たな機能開発のペースが落ちてくることがあります。
技術的負債と呼ばれるものの蓄積だったり、「運用でカバー」みたいな諦めだったり、色々な要因があると思います。
ソフトウェアは作って終わりではなく、ビジネスが続く限り運用され続けるものであって、自身が担当を離れた後も使われる、使ってもらえるように作らないといけません。
最初の技術選定から、質の高いコード、運用の中でのスキルトランスファーなど、アウトプットの中で常に意識し続ける必要があるはずです。
とある会社の方は、「エンジニアのアウトプットを評価するのに、特定の案件のみでは判断できない」と言っていました。
エンジニアの価値は、数年後にビジネスの成功に寄与できているかに現れるもので、さらにはビジネスの成否は外部環境にも左右されることから、個人を評価すること自体を諦めたそうです。
### 仕事を守ることが正義か?
開発するサービスによって、これまで人が行っていた仕事がITに奪われるのは許せないという反発が組織内で起きることがあります。
開発をやめれば、その時はいいかもしれませんが、長期的に見てどうなのか。
組織内で変わることができなければ、他の組織からコスト面で優れるサービスが出てきて、組織ごと駆逐されてしまいます。
### そのプロダクトは人を幸せにするか?
消費者金融で無理な借金をして自己破産に至るというのは、サステナブルでないビジネスの一例だと思います。
そんな不幸を招く社会問題から総量規制(年収の1/3までの貸出上限)が設定されましたが、銀行系カードローンについては規制対象外となってきました。
今も規制はかかっていないままですが、最近は銀行系カードローンも総量規制に準じた自主規制ルールを設けているところが多くなっているそうです。
最近はCMでも銀行系カードローンを見ることは無くなりました。
ブランドに対する意識からそう変化したとすれば、いい流れだと思います。
一方で最近登場した山口FGとアイフルの提携のニュース、「低所得者の死亡保険を返済に充てる」というビジネスについては、大きな物議を醸しています。
## さいごに
エンジニアの仕事は「総合格闘技」みたいなものだと表現する方がいました。
これからのシステム開発はただのものづくりではなく、長期的なビジネスへのコミットメントが求められています。
ITをビジネスの源泉として成長を続ける企業も増えてきていますが、成功にはITの負の側面も押さえながらコントロールしていくことが大切です。
最近炎上していた「オートリザーブ」という飲食店の予約サービスを思い出しました。AI電話予約という技術の着眼点は良かったにせよ、重要な登場人物である飲食店の思いを蔑ろにしたら成功は難しいだろうと思います。
チームさえ良ければ、会社さえ良ければ、利益が出れば、法令遵守していれば、ではダメで、社会にどう貢献するか。
これは難しい反面、やりがいに直結する話でもあって、突き詰めると素晴らしいDeveloper Experienceが得られると思います。
私も高い倫理観で、「いい仕事」をしたいと思います。
## 参考文献
自分の言いたかったことは、この辺りの記事にも詰まっていました。