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[ゲノム解析] クリップボードを活用した配列データの保存/出力

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ブラウザとterminal間でコピペがスムーズにいかない

ゲノム解析を行う中で、terminalで出力した配列をブラウザ版BLASTにかけたり、ブラウザのNCBIから配列をコピーしてterminalで見たり、terminalとブラウザを行ったり来たりすると思います。

この作業、スムーズにできてますか?
「ブラウザでNCBI配列を選択 -> コピー -> terminalでテキストエディタを開く -> ペースト ->保存」と、中々段階が多いですよね。そんな時、pbpastepbcopyコマンドが非常に有効です。本コマンドはMacにある既存コマンドであり、インストールの必要がありません。Macでゲノム解析しているのであれば、使わない手はないでしょう。

本記事では、使い方を紹介します。

pbpaste

pbpasteはクリップボードに保存してあるテキストを出力するコマンドです。
NCBI上のFASTA配列に関して、配列長などパパッと解析したい・・・、そんな時に役立ちます。やり方は簡単です。

試しにNCBI上の配列をCommand + Cでコピーしておきます。
スクリーンショット 2023-12-14 11.04.28.png

terminalを開いてpbpasteと打ってください。コピーされたテキストが出力されるはずです。

pbpaste

pbpasteは以下のように使えます。

# リダイレクトで直接ファイルに保存
pbpaste > sequence.fasta

# seqkit等の解析プログラムでパイプ
pbpaste | seqkit stat

一々テキストエディタを開く必要もないですし、ちょっと配列長を調べたいだけなら配列をファイルに保存する必要もなくなります。このようにpbpasteを使えば、ファイル保存の工程を省略できるのです。

pbcopy

pbcopyはterminalでの出力をクリップボードに保存するコマンドです。terminalで見ていたゲノムファイルの一部分を適当に切り取って、それをブラウザでBLASTしたい時とかに使えます。

たとえば、ゲノムファイルの200~300を切り取りたいとって、BLASTしたいとします。
まず、seqkit subseqで切ってください。このコマンドは別記事で紹介しています。

seqkit subseq -r 200:300 sequence.fasta

この出力をクリップボードにコピーしたいですよね。pbcopyでパイプします。これで、コピーできてるはずです。

seqkit subseq -r 200:300 sequence.fasta | pbcopy

あとは、BLASTの配列を入力するところでCommand + Vしてもらえれば、配列がペーストできたと思います。
このように、terminalで見てたゲノムファイルの一部分をチャチャっとブラウザで解析したい時に、pbcopyが使えます。

# 終わりに
いかがでしたか。使えこなせば作業が効率的になるでしょう。
筆者はもっと早く知りたかったなって思ってます。

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