CEDEC 2014 開催から半年ほど経過してしまいましたが
せっかくなので当時のレポートを公開しておこうと思います
概要
Unity 5ではダイナミックなGIや物理ベースライティングなどの大幅なグラフィックス機能、
刷新されたオーディオ機能など沢山の機能強化が成されていますが、Unityの進化はまだまだ続きます。
この講演では2014年に発表されたUnity 5の新機能の紹介から、Unity 5以降の機能をはじめ、
ユニティ・テクノロジーズがどのように開発者のためのエコシステムを強化していくのか、
開発者はどのようなメリットを得られるようになるのか、といったことを紹介します。
Unity5と技術の話
バグ修正の高速化
Issue Tracker
- http://issuetracker.unity3d.com/
- 共通バグ・データベース+投票
- ユーザーニーズを修正優先度に反映
Patch Releases
- http://forum.unity3d.com/threads/unity-patch-releases.246198/
- 毎週バグフィクスをリリース(すでに15週継続)
- クリティカルな修正を待たせない体制に
物理ベースシェーダ+GI
New Audio System
- Mixerが入った
- Unity 5からはAudio SourceをAudio ListenerかMixerどちらに出すか選べるようになる
- BGMかSEかなどのグループを選ぶ事ができる
- ミキサーのトラックのレベルでミキシングできる
- マスターボリュームのコントロールも可能
WebGL
- プラグインレスでUnityが動作
- 無料
IL2CPP
- Mono・C#の利用するCLI(IL)を実行する、Mono VMに変わる新しいスクリプトバックエンド
- C#やUnity ScriptをVMで実行する代わりに、C++に変換、コンパイルして実行
- WebGLの場合はこのC++をさらにJavaScriptにコンパイルして実行
- .NET/C#の資産はそのまま使える
- 速い
IL2CPP Performance
- マンデルブロ集合を動かしてC++やIL2cppで動かしてみた結果
環境 | 速度 |
---|---|
Mono 32bit | 約80ms |
Mono 64bit | 約70ms |
IL2CPP 32bit | 約30ms |
IL2CPP 64bit | 約30ms |
Firefox | 約40ms |
Chrome | 約60ms |
Safari | 約60ms |
C++ 64bit | 約30ms |
- C++ 64bitとIL2CPP 32bit、IL2CPP 64bitはほぼ同じ速度
C#5.0 & .NET4.5
- ランタイムを載せ替える事で、移植の速度やプラットフォーム対応・メンテナンス難易度が低下
- ライセンスに関する問題が解決
晴れてC# & .NETのバージョンをアップグレード可能に(5.xサイクル)
Mute audioボタンがGameビューに追加されていた
フレームデバッガとマルチスレッドプロファイラ
PyhsX Update
- 2.8.3 から 3.3
- マルチコアサポート
- 2X パフォーマンス
- よりリアルな車体シミュレーション
- 使い物になるCloth
- GPU(GUDA)による布シミュレーション(5.x)
- ただし変更も大きいので再調整が必要になる事も
他にも
- AssetBundleの設定&ビルドの簡略化
- 64bitエディタ
- Mecanim Behaviourを含む大幅なアップデート
5以降の話
Unity Cloud Build
Unity Analytics
- ゲームを配信したらプレイヤー数やセッションの増減、売上などを追跡可能に
Unity Ads
ビデオ広告配信やユーザー同士の無料クロスプロモーションなどを実施可能
Everyplay
- Everyplay
まとめ
- Unityは開発支援から成功支援へ
- 開発ツールの更なる投資
- リリース後の活動支援
- ファンベース共有
共同作業をよりよく
- Unity5ではPrefabとシーンの持ち方を改善、衝突を解消
- さらにテキストベースでないシーンマージツールを提供ちゃんと文脈を理解してマージ可能に
マルチシーン編集
-
i18nサポート
- よりちゃんとしたIMEサポート
- Windowsでの日本語ユーザー名・パス名での問題解消
- 日本語が使えるMac MonoDevelop
日本語エディタ