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E資格合格体験記

Last updated at Posted at 2020-07-22

はじめに

まさか自分がこんなのを書くことになる日が来ようとは、、、

普通に資格取得が大変だったので、今後受ける人のために虎の巻を残す

新型ウイルスの影響で試験が中止になってしまったので、受験者の皆さんはそろそろモチベーションがさがっているのでは?

1. E資格基本情報

1.1 そもそも「E資格」とは

「E資格」とは、一般社団法人日本ディープラーニング協会(JDLA)が創設した、ディープラーニングの実装技能を認定をするためのAIエンジニア向けの資格

1.2 受験料と会社からの奨励金

受験料:30000円+税(2020/3/5時点)

1.3 受験日程

2回/年(2月と8月)

1.4 出題範囲

  • 一般的なAIの知識
  • 応用数学
  • 機械学習
  • 深層学習
  • python(ライブラリはnumpyとpandasのみ)を使ったプログラミング

1.5 受験資格

JDLA認定講座を修了する必要あり

認定講座一覧ページ

E資格とは

2. ここから合格体験記

目次

  • 2.1 2020年2月の出題傾向
  • 2.2 合格者それぞれの合格までの詳細
  • 2.3 おすすめ勉強方法

2.1 2020年2月の出題傾向

全体感

  • JDLAが出している公式例題そのままであったり、少し改正しただけの問題が多い
  • ディープラーニング用語の意味を直接聞く問題は少なく、その用語が持つ特徴を深堀りしてくる問題が多い
  • 問題文が長く解説調のため、うろ覚えであっても、理屈を考えれば正しい答えにたどり着ける問題が多い
  • 合格点を公式が公表しているわけではないが、合格者の声を聞くと、6割程度取れていれば合格できる模様(つまり捨てる分野を作るのもあり)
  • 統計的には下3分の1に入らなければ合格できる
  • 数学と機械学習については年々減少傾向にあるよう
  • 公式例題からの出題が多いが、こちらも年々減少傾向にあるようだ
  • 2019年8月は5割程度の問題が公式例題からの出題だが、2020年2月は例題からの出題が3割程度に減少

分野別詳細

  • 数学

  • 基礎統計

    • ガウス分布・二項分布・ベルヌーイ分布

      それぞれの公式と期待値、分散あたりが出題。そこまで難しいことは聞かれないと思う(多分出題者が知らない)

    • ベイズ

      出題されず

    • 最尤法

      出題されず

  • KL情報量

    数式を覚えておけば解けるレベルの問題が出題

  • 特異値分解

    簡単な固有値問題しか出題されなかったが、年によっては出題されているらしい

  • ラグランジュの未定乗数法

    出題されず

このあたりの基本ができていれば、問題ない

応用問題はきっと出題されない

機械学習

  • 評価指標

    ACC、混合行列、ROC曲線など

  • 非線形変換関数

    シグモイド関数については必ず出題される

  • Lnノルム

    L1、L2ノルムについてかなり出題された

  • SVM

    あまりイメージはないが軽く出題されてるはず

  • 一般的なAIの知識

    過学習とはなにかなど

    我々にとっては常識か?

深層学習

  • 深層学習のアルゴリズムについて

    • 誤差逆伝播

      pythonでの実装(axisの向きレベルまで詳細)や計算グラフでの計算が出題

    • 最適化手法

      Adamの数式が出題(理論が簡単なため数式の暗記よりも、理論理解の方が勉強効率が良い)

      バッチノーマライゼーションなど出題されなかったものもあるが、AIブームの火付け役(ブレイクスルー)については出題されやすい傾向にある

    • 目的別アルゴリズム

      • 時系列

        LSTMよりもGRUについて詳しく聞かれる問題が出題

      • 自然言語処理

        Attentionについて詳しく聞かれる問題が出題

      • 画像処理

        R-CNN,Fast R-CNN,Faster R-CNNの違いなど、物体検知については必ず出題

      • 生成モデル

        VAE,GANと言った基本的なものだけでなく、DCGANなどの派生まで出題されている

      • 強化学習

        このアルゴリズムは方策ベースか価値関数ベースか?といったアルゴリズムはもちろん、そのアルゴリズムの特性を聞く問題が出題

        また、Q学習についてはDQNの特徴などが出題

    • 有名モデル

      VGG16などの過去の有名モデルについての各特徴を問う問題が出題

  • 最新アルゴリズムについて

    公式例題の改定以外については、捨て問

2.2 合格までの道のり

  • 講座(AVILEN)修了に費やした時間:90時間程度

    授業時間:60時間(対面36時間,オンライン24時間)

    課題時間:25時間

    修了テスト時間:5時間

  • 講座修了後、試験勉強に費やした時間:30時間程度

    復習動画:18時間

    講座で用意された対策問題集:8時間

    JDLAが出している公式例題:4時間

  • 振り返り

    • 授業時間が長いため、その時間に理論をしっかり理解することを推奨する
    • 課題がめんどくさすぎて、放置気味になってしまった
    • 講座で用意された問題集で勉強していたが、そちらの勉強を減らし、JDLAが出している公式例題を多めにやったほうが良かったと感じている(なぜなら公式例題からたくさん出題されるから)

2.3 おすすめ勉強方法

  • JDLA公式例題を何周もする
  • 講座で提供された問題集はそこまで躍起になってやらなくてよい
  • 数式や手法の暗記は、なぜそのようにするのか?というストーリー仕立てで理解をすると暗記しやすい
  • courseraで開講されている、スタンフォード大学のAndrew Ng先生の機械学習講座を見るとより数式の理解が深まる
  • 特に未知のゾーン(私の場合は生成モデル、強化学習)が来たときにはモチベーションが全然保てなかったので、冗談抜きでモチベーションを上げる秘策を準備しておいたほうが良い
  • 私はとくに本とかは買っておらず、講座の資料だけで勉強した

3. まとめ

2020年6月開催は新型ウイルスの影響で中止されてしまったため、勉強のモチベーションが下がっていると思うので、その人達に是非勉強のモチベーションを上げていただきたく、応援の意味を込めてこの記事を書いた。

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