久しぶりにQiita 記事書くことにしました。
だいぶ前の記事からは内容が大きく異なるので、驚きだと思いますが私の周りで色々ありまして、今自分でオーダーメイド3Dシューズの会社をやっています。
その中で、役員の重任登記をする必要が出てきました。それをオンラインで完全に対応出来たので、簡単にまとめておこうと思いました。
【便利メモ】
重任登記以外でも、資本金の変更や名簿管理人の修正など、基本的に登記に関するほとんどのことは電子で実行できそうです。司法書士や弁護士の方などに用意してもらう提出用書類の表紙に該当する内容をそのまま電子で入力すれば基本OKです。4回ぐらいやって慣れました。とても便利です。紙の書類を用意する時間だけで申請まで終わるような感じです。移動や待ち時間、印紙購入のためのお金の準備など不要になるので半日以上短縮出来るのでぜひ頑張りましょう。
電子申請の最大の注意点
全角文字のみ受付されます。数字も全角だけが通ります。半角スペースもダメです。全角スペースはOKです。表紙に当たる内容が半角文字を含んだ状態で用意されたら、テキストエディタなどで全角変換をかけて入力して下さい。
役員の重任登記とは
株式会社の役員は、任期が定款によって定められています。最長10年ぐらいまで伸ばせるのですが、当社は2年と設定しています。その為、2年おきに役員を選んで登記の更新をしなければいけないです。
コレを忘れると、突然行政?から違反してるから罰金払えと言われます。(知り合いの会社にそんな通知が来ていてビックリして私は忘れないように気をつけようと気合いを入れて今回やりました)
マイナンバーカードを使った登記
ちょっと前までは、有料のお高い証明書を持っていないとオンライン申請できませんでした。なので、沢山処理をするような場合でないと全く元が取れなかったのですが、コロナの影響なのか、マイナンバーカードの証明書が使える様になりました!!
実は、会社の印鑑証明もマイナンバーカードの証明書でオンライン取得できるのです。コレはまた別の機会に記事にしたいと思います。登記よりも頻度は高いと思いますが、いちいち法務局へ行かなくても取れるので大変便利になりました。
5年で証明書が切れるのですが、マイナンバーカードの証明書は是非とっておきましょう。
そして、WindowsのPCが必要です。申請ソフトがWindowsのみの対応になります。
今M1macからこの記事を書いているので、早くMacもと心の中で叫んでいますが、パラレルデスクトップとか、サブPCとかにWindowsを用意してやってみて下さい。(私は、パラレルデスクトップでチャレンジ成功しました)
代表取締役本人による申請で以後進みます。他の方が代理で行う場合はどうなるのかは、正直私はわからないのでご注意下さい。
事前練習
何が練習だ?! と思われるのですが、実は登記ネットにソフトウェアの使い方をウィザードにしたページがあり、ここにある内容をそのまま同じ事やれば重任登記の準備が出来ます。
もうこれヤバイです。一度事前にやって、いざ本番で右に表示させて同じ事やればOKです。
https://www.touki-kyoutaku-online.moj.go.jp/toukinet/taiken/taiken_zeninjuunin.html
ここから、「1 申請書様式の選択」の「開く」を押せば、もうあなたに知識インストール完了です!
WEBのチュートリアル画面はこんな感じ(なぜか役員の重任登記はチュートリアルがある。もっとよく使うだろう印鑑証明はないのだが)
ICで署名をするときにパスワードを間違わないようにご注意です。ロックされると役所に行かないと解除できないので。
時々パラレルデスクトップがICカードリーダーと上手く繋がらなかったようで、一度仮想マシンをOFFにして再起動したら繋がる様になりました。この辺りは、環境やバージョンにより変わると思いますが、試行してみて下さい。
ポイント PDF署名&添付
上の練習では、議事録やその他添付書類を窓口持参する内容になっていますが、申請ソフトにPDFを添付すれば窓口に行かなくてOKです。
申請ソフトでPDFに署名できます。
ここが今回ちょっとしたポイントでした!!
申請情報が用意出来たら一覧画面に戻ってきて、ファイルを添付する準備をします。
電子署名をPDFにして、それを添付するという2段階を踏みます。
メニューからPDF署名するのですが、そうすると署名後のPDFとXMLファイルがPDF事に同じフォルダに書き出されます。このXMLに署名情報が入っているので、PDF自体には署名情報が入っていません。
署名は申請ソフトできる
こんな感じに出力先フォルダにpdfと同じ名前のフォルダが出来て、xmlとpdfが保存される。xmlに署名情報が入っている。pdf自体には書き込まれないので注意!
そして、署名したPDFを添付する時にこの2つが入った★フォルダ🌟を選択しないと署名したPDFが添付できません。
添付する時にファイルの添付では無く、署名付きPDFの添付を必ず選択して、1ファイル毎に出来たフォルダを選択して1ファイルずつ添付して下さい。
【便利メモ】
複数のPDFファイルを1度に全て選択して電子署名を実行できます。パスワードの入力は1回で済みます。出力先にファイル毎にフォルダが出来ます。
署名が終わったら添付
ファイルを添付します。
今回は3つのファイルを添付するので、3回、フォルダを選択します。(先のXMLとPDFが一緒に入っているフォルダx3)
「署名付きPDFフォルダ追加」ボタンから署名したファイルとXMLが入っているフォルダを必要回数選択して追加します。
ファイルの添付が終わったら、大元の申請に、電子署名をして、申請データ送信をすれば申請が送られます。
もし間違っても補正できる
さて、申請をした後は登記料を納付して、連絡を待つことになります。
そして、間違った申請をすると、法務局から電話と、システムを通じた通知が来ます。(電話については、先方の電話帳に載っているか会社によって異なると思うので、上手く連絡が来るか分からないのですが、電話が来なくても通知の内容に書いてある電話番号に電話して内容を確認出来ます。)
文字だけだと分かり難いところを、丁寧に電話で説明してくれるので、NGの通知だけで電話が来なかった人は、めんどくさがらずに必ず電話で一度はなしをする様にして下さい。調べるより聞いてしまった方が早いです。登記所によって審査内容が多少異なるようなのでネットにある情報だけでは完了出来ない可能性が高いです。ご注意下さい。
こんな感じでわたしは2度補正することに。補正をすると添付ファイルも再添付できるようになるので、心配なく!
登録料を納付しちゃってるけど補正ってどうなるの?! と思われると思いますが、大元の申請を修正する申請が補正のようなので、何度も登記料を払うようなことにはなりません安心して下さい。
申請の内容はこんな感じ
個人情報とかマスクして、全体の内容出しておきます。ウィザードでやった内容そのままですが本当にそれで大丈夫でしたという事体感して下さい。
別紙には、取締役と代表取締役の2つを書く必要があることがポイントです。役員ひとりでも取締役と代表取締役の2つを書きます。
Windows11というかM1 macだと電子納付に注意点が(ありました。2022.12.09時点では大丈夫)
納付はリンクをクリックするだけで、ブラウザが立ち上がるはずなのですが、M1macにパラレルデスクトップで、windows入れてると(ちゃんとライセンス入れてますのでご安心を)、ブラウザが上手く立ち上がらず電子納付できないという所で積んでしまったと思われるかも知れませんが、納付に必要なPay-easyの数字を2種類かな、控えて銀行のWEB画面でPay-easyサービスを開いて、手打ちすればブラウザで遷移できないのが面倒と言うだけで、M1macにパラレルデスクトップでも総合申請ソフト使いこなせます。
これは、初回にここまでか、と諦めかけたのですが、納付情報の詳細を確認すると数字が確認出来るので、手打ちという抜け道で行けます!
→2022.12.09 最近、法人の印鑑証明取得で使ったら、普通にリンクを踏むとブラウザで遷移できました。
数字を控えて操作というのは不要になったようです。ブラウザなのか、ソフトなのかどちらかが対応したのでしょう。
なんだかんだ言って、マイナンバーカード便利です(私にとっては)
法務局に何度も行くなんて、社長や行政書士とか、なんかそんな仕事しないと発生しないイベントだと思いますが、社長の時間の使い方って大切だと思います。誰かにまかせれば良いじゃ無いかと言うこともありますが、先立つものがないとか、節約しなければいけない状況なんてのもあると思います。
私は、FUNDIINOで資金調達するときに、3回ぐらい法務局で登記申請しました。株の分割するとか、増資するとか色々な手続きを順番に行う必要があり、何度も法務局行きましたが、移動で1時間とか、窓口でまったり、色々あります。
間違いなく、自分であるという事を証明できるマイナンバーカードの証明書はこういうお堅い事をするときにとても便利です。マイナンバーカードで会社が作れますってところが、できるようになったのかなと、世の中が少しずつ変わってきていることを体感して素晴らしいと思いました。
利便性がとか、個人情報が、とかいろんな意見はあると思いますが、私にとっては便利なツールですね。簡単に使えるかと言えば、そこはNOと言わざるを得ないですが、一歩ずつ良くなってきてると思います。