2025/01/22 に Fabric Copilot Capacity が発表されました。
Introducing Fabric Copilot capacity: Democratizing AI usage in Microsoft Fabric
ポイント
新しい SKU が発表されたわけではなく、既存の Premium/Fabric 容量に対して、Copilot (と AI スキル 改め データ エージェント) に関する新しい設定ができたということです。残念ながら、F64 より小さい Fabric 容量だけで Copilot が利用できるわけではありません。
F64 より小さい Fabric 容量でも Copilot が使用できるようになることが発表されました!「Copilot を試してみたい!」のハードルが大幅に下がっています!
今回発表された Fabric Copilot Capacity 略して FCC は、ワークスペースを Premium 容量に割り当てずとも、組織全体あるいは特定のユーザー/グループに対して、Copilot (とデータ エージェント) の利用を可能にします。
AI スキル 改め「データ エージェント」とは
Microsoft Fabric の「データ エージェント」を使用すると、チームは、組織が OneLake に保存したデータについて、英語の質問を含む会話を行い、関連する回答を受け取ることができます。 これにより、AI に関する技術的な専門知識を持たない人や、データ構造を深く理解していないユーザーでも、正確でコンテキストに富んだ回答を受け取ることができます。
FCC登場の背景とメリット
今まで、Power BI を含む Fabric の Copilot 機能を使うためには、Premium 容量に Copilot を使用したいワークスペースを割り当てる必要がありました。FCC の利用を許可されたユーザーは、ワークスペースが Premium 容量に割り当てているかどうかに関わらず Copilot の利用が可能になります。 個人的には、Microsoft 365 E5 で Power BI を利用している組織に、Copilot 用の容量を提供できるおすすめの機能だと思います。
なお、FCC の設定をした容量は Copilot 専用になるのではなく、従来通り、すべての Fabric ワークロードを利用できます。
当初は Pro ワークスペースと F64 より小さい Fabric 容量に割り当てられているワークスペースでの Copilot の利用に限られていましたが、Premium per User のワークスペースも対象となりました。埋め込み用のライセンス モードのワークスペースでは利用できません。
設定方法
FCC はたったの2ステップで設定できます。
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まずは FCC の設定をできるユーザーを指定します。
テナント設定で「容量は Fabric Copilot 容量として指定できます」を開き、有効化します。適用先は [特定のセキュリティ グループ] にして、Fabric 管理者や容量管理者が含まれるセキュリティ グループを指定するのが良いかと思います。
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次に、Premium 容量の設定で、FCC としてその容量を利用できるユーザーを指定します。
FCC に指定する Fabric 容量が起動している状態で、[容量の設定] → [目的の容量] を選択し、「Copilot 容量」を開いて有効化し適用先を指定します。
慎重に進めるなら、Copilot ユーザーを登録するセキュリティ グループを作成して、それを指定するのがおすすめですが、Fabric (Power BI) のユーザーに広く展開するのであれば、組織全体を選択します。
「組織全体」が選択できない場合があるようです。
Copilot の利用は、テナント設定での許可とワークスペースが Premium 容量に割り当てられていることが必要でしたが、後者に新たな選択肢が加わり、ハードルが下がりました。ぜひお試しください。