皆さん、こんにちは。戸倉彩です。
すでにWindowsのストアアプリからLinuxが使えるようになっていることをご存じの方も多いかと思いますが、今回は実際に使うためのセットアップ方法やTipsについて紹介していきます。
Windows Subsystem Linux(WSL)とは
Windows 10およびWindows Server上でLinuxのバイナリプログラムを実行できるサブシステムのことです。詳しくは割愛させていただきます。
動作する Windows 10 の環境
Windows環境は、Windows 10 の Anniversary Update (OSビルド16215以降)(64bit版のみ)以降を必要としていますが、Linuxディストリビューションによって快適に動作するために必要なシステム要件が異なるため注意してください。
ご自身が利用しているWindows OSバージョン情報は「設定」→「システム」→「バージョン情報」から確認し、必要に応じてOSをバージョンアップを行ってください。
- OSビルド
- システムの種類 (64 ビットオペレーティングシステム、x64ベースプロセッサ)
ストアアプリから「Ubuntu」をダウンロードして利用する場合のシステム要件は下記の通りです。
- OS: Windows10 バージョン16215.0以降
- アーキテクチャ: x64, ARM
ストアアプリからのWSLセットアップ方法
ここからは、Windows 10を利用した操作方法をご紹介します。
1. Windows OS側で「Linux Subsystem」機能の有効化
- Windowsの左下の「スタート」アイコンを右クリックしてメニューを表示させ「アプリと機能」を選択します。
- 新たに表示された画面の右上の「関連設定」の「プログラムと機能」をクリックします。
- 「プログラムのインストールまたは変更」画面の左側から「Windowsの機能の有効化または無効化」をクリックします。
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「Windowsの機能」ポップアップ画面より「Windows Subsystem for Linux」のボックスにチェックを入れて「OK」をクリックし設定します。
- 自動的に必要なファイルのインストールが開始されます。「必要な変更のインストールを完了するには、PCを再起動する必要があります」と表示されたら、画面に従ってマシンを再起動します。
2. ストアアプリからのインストール
- いよいよWSLのインストール作業です。Microsoft StoreからWSL用 Linuxディストリビューションを選択し、インストールを行います。検索ボックスで「linux」と入れて検索すると、今日現在、85の WSL を含めた linux に関連したアプリが検索結果として表示されるため、初めて利用する方は、トップに表示される「Windows Subsystem for Linux(WSL)にLinuxディストリビューションをインストールして、実行できます。」の「アプリを入手する」ボタンをクリック、または直接こちらのリンク (https://aka.ms/wslstore) にアクセスして次に進むのがスムーズかと思います。
- 現在、5つのアプリが表示されます。好みのLinuxを選択してインストールを進めます。本章では「Ubunt」を選択します。
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Ubuntu
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openSUSE Leap42
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SUSE Linux Enterpise Server 12
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Debian
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Kali Linux
※ここには表示されていませんが、「Pengwin」や「Fedora(非公式)」など有料で利用できる WSL もありますので、試したい方は検索ボックスで直接検索して入手してください。
3.アプリ概要が表示された画面で「Get(入手)」ボタンをクリックします。
4.「This product is installed.(この製品はインストールされました)」と表示されたらインストール完了です。
Ubuntuアプリの起動方法
- インストール直後の場合は画面の「Launch(起動)」ボタンをクリック、またはWindowsスタートメニューのアプリ名「Ubuntu」から直接起動します。
- 初回起動時は数分インストールに時間を要するため、しばらく待ちます。
- しばらくすると「Enter new UNIX username:(新しいユーザー名の入力)」が求められます。 任意の新しいデフォルトに指定したいユーザー名を入力します。※Windowsのユーザー名と同じでなくてもOKです。
- 続いて「Enter new UNIX password(新しいユーザー名のパスワード)」*の後に パスワード を2回、画面に従って入力します。※ここで指定したログイン情報は大切に管理しておきましょう。
動作確認
早速、linuxのコマンドを使って利用できるUtunbuバージョンを確認してみましょう。Ubuntuの場合、下記のコマンドを実行します。
cat /etc/lsb-release
インストールに関するトラブルシューティング
インストール時に0x80070003エラーが発生した場合
WSLは、システムドライブ上でのみで動作します(通常はCドライブです)。従ってLinuxディストリビューションがシステムドライブに保存されていることを確認してください。
Windowsの「設定」から「新しいコンテンツの保存先を変更する」を検索し、「新しいアプリの保存先」に「Windows (C:)」を指定してください。
参考文献
最新情報やその他のトラブルシューティングについては公式サイトをご確認ください。日本語サイトも公開されていますが、一部機械翻訳だったり古い日付のまま更新されていないものも多いようなので、英語サイトをお勧めします。
- Windows Subsystem for Linux Installation Guide for Windows 10
- Troubleshooting Windows Subsystem for Linux
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