クラウド上に複数のシステムを展開している場合に、システム毎にコスト負担部門が異なるケースがあります。
このような場合、システム毎(コスト負担部門毎)の利用量を把握したい!、という要望が出てきます。
Oracle Cloud Infrastructure(以下、OCI)には、コスト分析機能があり、期間、サービス、コンパートメント、タグなどの切り口で利用量を把握することができます。
今回はその中でも、もっとも自由度が高いと思われるタグを利用して、コスト分析を行ってみました。
1.事前確認
OCIにはコスト・トラッキング・タグというコスト分析用のタグが準備されており、これを利用することでタグ付けしたリソースの利用量が確認できました。
....と思い、「タグ付け」のマニュアルを確認したところ....
コスト・トラッキング コスト・トラッキングは、定義されたタグで使用できる機能です。 この機能は非推奨になっており、現在予算での使用にのみ関連しています。 |
現在はコスト・トラッキングの利用は予算機能に限定されているようです。
思い直して、「コスト分析」のマニュアルを確認すると、以下の記載がありました。
コスト追跡タグだけでなく、すべてのタグがサポートされています。 |
この記載を読む限り、コスト・トラッキング・タグを使わず、フリーフォーム・タグでもコスト分析ができそうです。
というわけで、フリーフォーム・タグを使って、コスト分析を行ってみることにします。
2.リソースにタグを適用
例えば、既存のコンピュート・インスタンスにタグを適用するのはとても簡単です。
コンピュートの詳細画面で[他のアクション]ボタンから「タグの追加」を選択し、キーと値を設定します。
インスタンス作成時であれば、拡張オプションより設定できます。
設定したタグを、インスタンス詳細画面の「タグ」タグの「フリーフォーム・タグ」で確認できます。
3.コスト確認
タグ付けしたリソースの利用量をコスト分析画面で確認してみます。
注:集計はバッチで行われるため、すぐには確認できません。